メルセデスのもっとも成功したGLCが電気自動車に BEVとして登場した新型「メルセデス GLC EQ」の全ての情報!
2025年10月13日

メルセデス・ベンツGLC(第4世代): GLCは、メルセデスで最も成功したSUVモデルのひとつだ。発売以来、中級セグメントで確固たる地位を築いている。GLCの第4世代、新型メルセデスGLC EQの全ての情報をお届け!
「GLC」は、メルセデスのSUVラインアップの中でも最も成功したモデルのひとつである。登場以来、ミドルサイズSUVセグメントにおける定番の存在として確固たる地位を築いてきた。これまでに2世代を重ねてきた「GLC」だが、今回は「EQC」の後継モデルとして登場し、シリーズ初の完全電動モデル(BEV)となった。だが、新型モデルの魅力は電動パワートレインだけにとどまらない。
価格:内燃エンジン搭載のGLCと同等の価格
価格については、まだ具体的な情報は発表されていない。ただ、電気自動車の「GLC」は、内燃エンジン搭載の同シリーズよりも高価になることはないだろう。内燃エンジン搭載モデルの価格は、現在約54,000ユーロ(約945万円)からとなっている。
デザイン:新しいデザイン言語
メルセデス・ベンツは「洗練されたデザイン言語」と表現している。「GLC」のシルエットは明らかに認識できるが、多くのディテールが近代化されている。特に印象的なのは、新たにデザインされたクロームメッキのラジエーターグリルで、乗客の乗車時と降車時にライトアニメーションで歓迎と別れを告げる、70年代のメルセデスの旧モデルへの控えめなオマージュだ。この外観は、新しいヘッドライトによってさらに引き立てられている。「マイクロLEDテクノロジーを採用したデジタルライト」は、より広い視野を提供するだけでなく、エネルギー消費量を50%削減することも目的としている。

GLCはより大きくなった
ホイールベースが84mm長くなった新しい「GLC」は、前モデルよりもかなり広いスペースを提供する。フロントとリヤの両方で、レッグルーム(フロント+13mm、リヤ+47mm)とヘッドルーム(フロント+46mm、リヤ+17mm)が拡大された。人間工学に基づいて再設計されたシートは、長距離のドライブでも高い快適性を提供する。

サイズ一覧:
・全長:4.85m、全幅:1.91m、全高:1.64m
・ホイールベース:2.97m
・トランク容量:570~1740リットル
・フロントトランク:128リットル
・牽引荷重:最大2.4トン
駆動システム:700km以上の走行距離
駆動に関しては、メルセデスが電気自動車に注力している。2026年前半の市場投入時には、四輪駆動と360kW(489馬力)の「GLC 400 4Matic」が最もパワフルなモデルとなる。パワーは、前後に1基ずつ搭載された2基のPSMモーターによって発揮する。これにより、「GLC」は約4.3秒で0から100km/hに到達する。最高速度は210km/hに制限されている。

さらに高い出力レベルも今後追加される予定だ。「Sクラス」でおなじみのエアマティックエアサスペンションとリヤアクスルステアリングの組み合わせにより、卓越した走行ダイナミクスを実現。快適性と敏捷性が大幅に向上している。
最大713kmの航続距離を予定
「GLC」の心臓部は、800ボルトのテクノロジーを採用した「MB.EA」プラットフォームと94kWhのバッテリーだ。メルセデスは、571kmから713kmの航続距離を約束している。最大330kWの充電能力により、わずか10分で最大300km走行できるだけ充電でき、約22分で80%まで充電される。内蔵のDCコンバーターにより、400ボルトの急速充電ステーションでの充電も可能だ。
さらに、この車両は太陽光発電を蓄え、家庭などのエネルギー源として利用することも可能だ。内蔵のヒートポンプがさらなる効率性を実現し、100kmあたりの消費量は14.9~18.8 kWhと、その大きさにもかかわらず、電気自動車「GLC」は驚くほど経済性に優れている。
インテリア:ビーガンインテリア
メルセデスが、ビーガン協会(Vegan Society)の認証を受けた「ビーガンパッケージ」を初めてインテリアに採用した。これにより、顧客は、シート、ステアリングホイール、ルーフライニングに至るまで、完全に動物由来の素材を使用していないインテリアを手に入れることができる。もうひとつのハイライトは、透明と不透明を切り替え可能なセグメント化されたパノラミックルーフと、162個の個別に点灯するメルセデススターを備えた統合型アンビエント照明だ。ただし、これらはいずれもオプションであり、標準装備ではない。

巨大なスクリーン
カスタマイズ可能な新しいハイパースクリーンは、39.1インチというメルセデス史上最大のサイズを誇る。インフォテインメントは第4世代MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザーエキスペリエンス)システムをベースに、MicrosoftとGoogleのサービスにアクセスするAIによってサポートされている。AI音声アシスタントは、より自然な動作を実現しており、まるで仲間のようであり、例えば、メルツ首相の次の旅行について質問を投げかけることもできる。

安全面でも、メルセデスはインテリジェントシステムを採用している。カメラとセンサーは、中央制御装置によって相互にネットワーク化されている。人工知能の助けを借りて、システムはリアルタイムでデータを処理し、ステアリング、ブレーキ、アクセル操作を支援する。新しい機能は、後で無線アップデートによって追加することができる。

新しい「GLC EQ」は、伝統と現代性が融合したモデルで、グリルは過去へのオマージュで、その技術は新たな基準を打ち立てている。
結論:
メルセデス・ベンツは、完全電動の「GLC」で技術的進歩と親しみやすいスタイルの両立に成功している。この電動SUVが、内燃エンジンモデルの成功に続くことができるかどうかは、まだ不明だ。しかし、1つ確かなことは、その走行距離、効率性、そしてよく考え抜かれた総合的なコンセプトにより、新しい「GLC」は以前の「EQC」から明らかに差別化されており、顧客からより大きな支持を得られるだろうということだ。
フォトギャラリー:EQテクノロジーを搭載した新型メルセデスGLC








Text: Nele Klein
Photo: Mercedes-Benz AG