Lamborghini celebrates the 30th Anniversary of the Diablo
2020年12月11日
ランボルギーニ ディアブロ 誕生から30年
スーパースポーツカーの歴史の中で最もアイコニックなモデルとして挙げられるディアブロが1990年1月に発売されてから今年で30周年を迎えました。
ディアブロの物語は、1985年に遡ります。ランボルギーニのラインアップの頂点にあったカウンタックの後継モデルとなることを目指し、当初は「プロジェクト132」というコードネームで呼ばれていました。無駄のないアグレッシブなラインは、マルチェロ・ガンディー二によるプロジェクトに、当時アウトモビリ・ランボルギーニの主要株主となったクライスラーのデザインセンターが一部手を加えて生まれたものです。
最高速度325km/hを実現し、公式に世界最速市販車として認められていたディアブロはデビュー初日からファンの心をつかみ、高い評価を受けました。圧巻のパフォーマンスは、ラリーチャンピオン、サンドロ・ムナーリの協力も得て行われた開発作業の賜物です。
ディアブロはランボルギーニ伝統の12気筒エンジンを搭載し、縦置きミッドシップの5.7リッターエンジンは4本のオーバーヘッドカムシャフトと各気筒4本のバルブを備え、電子制御のマルチポイントインジェクションによりエンジン出力485hp、トルク580Nmを発揮。レザーのインテリアに、エアコン、パワーウィンド、パワーシートを完備した贅沢な仕立てでありながら後輪駆動のみのハードでピュアなモデルであり、電子的な運転支援機能やパワーステアリングは1993年まで装備されませんでした。
1993年、ランボルギーニ初の4WDグランツーリズモとなるディアブロVTが登場しました。VTでは同時に数々の技術的な改良やスタイリングの変更も加えられ、その後2WDモデルにも採用されました。 1993年には、ランボルギーニ設立30周年を記念し、523hpに出力アップされたスペシャルエディションのSE30も発表されました。1995年のジュネーブモーターショーでは、最高出力510hp、調整可能なリアウィング搭載の2WDモデル、ディアブロSVがデビュー、同年12月にはディアブロVTロードスターがデビューしました。12気筒エンジン搭載のランボルギーニ初の市販オープンカーで、ラインに若干の変更を加えた4WDモデルです。
1999年、アウディ・グループによるアウトモビリ・ランボルギーニの買収後、ランボルギーニ初の社内デザイナー、ルク・ドンカーヴォルケによる「スタイリング変更」が施されました。VTとVTロードスターの系譜をたどるSVは他の2モデルと同様に、変更されたラインやインテリアに現代的な気風を明確に感じさせます。
技術的には出力529hp、トルク605Nm となったエンジンに可変バルブリフト機構を備えるほか、ランボルギーニとしては初めて、ブレーキにABSが装備されました。
6.0リッターエンジン搭載のレース用の特別モデルシリーズも発売されたディアブロは合計2903台が生産され、当時は生産台数の最も多いモデルで、後継のムルシエラゴが登場する2001年まで発売されました。
Text&Photo:Automobili Lamborghini S.p.A.