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SUPER GT 史上初のスプリントレースが開催 各レースが大いに盛り上がりを魅せた!2025 AUTOBACS SUPER GT Round.4 FUJI GT SPRINT RACE

2025年8月16日

2025 シーズンのSUPER GT Rd.4FUJI GT SPRINT RACEが 8月2日、3日に富士スピードウェイにて開催された。

今回のレースはSUPER GT 史上初のスプリントレース。各日の午前に午後に向けたレースの予選が行われ、8月2日にはGT500、GT300クラスの混走の35LAPレースが、翌日の8月3日には各クラスの50分間レースとなり、両日ともドライバーが変わり、いつも通りのドライバー交代やタイヤ交換、給油のピットイン義務もなし。しかも前戦までのポイント獲得におけるサクセスウエイトも無しの正にガチンコレースが行われた。

8月2日 Race1 GT500クラス

8月2日のGT500クラスRECE1は、見事予選でポールポジションを獲得したNo.19 WedsSport ADVAN GR Supra阪口が素晴らしいスタートを決め、トップをキープ。3位スタートのNo.38 KeePer CERUMO GR Supra大湯が2位スタートの王者No.1 au TOM’S GR Supra坪井のインをついて2番手に浮上するが、1号車の坪井はすかさず同じ周のダンロップコーナーでポジションを奪い返し、早くも1週目より大バトルが勃発。

GT500 RACE1スタートシーン

しかし、同周回の 100R進入で7位スタートのNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT牧野とNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra大嶋が接触し14号車がクラッシュし、セーフティカーが導入されレースは一旦リセットされる事に。

3番手スタートから着実な走りで2位フィニッシュを果たしたNo.38 KeePer CERUMO GR Supra 大湯 都史樹

6週目にレース再開となり、間違いなく狙っていたであろう王者No.1は直後のTGRコーナーでNo.19をコカ・コーラ コーナー進入でパスに成功。続いてNo.38も、この周のヘアピンでNo.19をパし2番手に浮上。

そして何と11位からスタートしたNo.37 Deloitte TOM’S GR Supra笹原はハイペースで7周目までに6番手に浮上していた。その後、3番手のNo.19にNo.39TGR TEAM SARDサッシャが徐々に迫ってきた。

何と11番手スタートからのジャンプアップで見事走りを見せたNo.37 TGR TEAM Deloitte TOM’S 笹原 右京が3位フィニッシュを果たした

その後、ついにNo.39がNo.19をパスし3番手に浮上。そしてペースの速いNo.37も同じ周にNo.19を捉えて4番手に浮上する。No.1坪井はその後も後続のペースを見つつ堅調な走りで35周を走り切って見事逆転でトップチェッカーを受けた。

2位にはNo.38 KeePer CERUMO GR Supra大湯、3番手にNo.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supraサッシャがチェッカーを受けたが、中盤のバトルの際に追い抜きで無理があったと判定されてレース結果に5秒加算のタイムペナルティが課せられる事となり最終的に5位となった。これでNo.37 Deloitte TOM’S GR Supra笹原が3位に繰り上り入賞となった。

GT500クラス RACE1表彰台

8月2日 Race1 GT300クラス

GT300クラスRACE1は、No.2 HYPER WATER INGING GR86 GT平良がトップをキープ。2番手にNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT山内が続く。その後方では4番手スタートのNo.777 D’station Vantage GT3チャーリが3番手にジャンプアップ。予選3位のNo.7 CARGUY Ferrari 296 GT3小林はNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMG片岡にもかわされ、5番手まで後退してしまう。

GT300クラスRACE1スタートシーン

その後、GT500クラスの接触によるクラッシュでセーフティーかーが導入されるが解除後の10周目のTGRコーナー手前で3番手のNo.777がNo.61をオーバーテイクして2番手に浮上。その背後では4号車と第2戦富士勝者であるNo.6 UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIロベルトとのバトルが勃発。これを制したNo.6はNo.61も抜いて3番手に浮上。No.4号車もそれに続いた。

4位スタートから見事優勝を飾ったNo.777 D’station Vantage GT3 チャーリー・ファグ

しかしながらNo.6はセーフティカーからのリスタート時にスタートラインのわずか手前で追い越しをしてしまい、痛恨のドライブスルーペナルティで後退。そして15周を過ぎると、トップのNo.2、777、4が三つ巴の戦いとなり21周目にNo,777はNo.2をパスしトップに浮上。その後No.2はNo.4、No.7、No.65 LEON PYRAMID AMG蒲生にも先行を許して、一気に5番手までドロップ。

5位スタートから見事2位入賞したNo.4GOODSMILE RACING & TeamUKYO 片岡 龍也

今度はトップのNo.777号車アストンマーティンの背後に、4号車と65号車のメルセデスが迫るが巧みなブロックでレースを制し、そのままチェッカーを受けた。

7位スタートから見事3位入賞したK2 R&D LEON RACING 蒲生 尚弥

No.777 D’station Vantage GT3チャーリーが今シーズン初優勝。2位はNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMG片岡が久しぶりの表彰台を獲得、3位はNo.65 LEON PYRAMID AMG蒲生が入った。

GT300クラス RACE1表彰台

8月3日 Race2 GT300クラス

そして翌日、8月3日のRACE2は各クラス単独のレースとなり50分間のスプリント、ピットインなし、ドライバーはRace1と違うもう1人が最後まで走りきるものとして行われた。

No.777 D’station Vantage GT3はRace2で藤井 誠暢が優勝し、チームはダブルウインの快挙

まずはGT300クラスからだ。スタートでは、RACE1の勝利チームであるポールスタートのNo.777 D’station Vantage GT3藤井がスタート決める。そして2番手スタートのNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMG谷口に一気に並びかけていったのはNo.2 HYPER WATER INGING GR86 GT堤。そしてそのバトルを制したNo.2は2番手に浮上。後方ではオープニングラップで13番手スタートのNo.6 UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI片山と17番手スタートのNo.31 apr LC500h GT小山が接触。両車ともピットに戻るが、車両に破損もあって両車ともリタイアを喫した。

5位スタートから見事2位入賞したHYPER WATER Racing INGING 堤 優威

レース中盤に向けて上位陣は膠着した争いが続いたが、RACE1で3位となったNo.65 LEON PYRAMID AMG菅波は8位スタートから5番手にまで追い上げてきた。そして18周を過ぎるあたりから3番手につけるNo.4とのギャップを縮め、その背後に迫った。No.4は22周目のTGRコーナーでついにNo.65にパスされてしまう。

7位スタートから見事3位入賞したK2 R&D LEON RACING 菅波 冬悟。チームはダブル3位獲得

トップ争いの攻防はNo.777とNo.2が繰り広げ、5秒ほど後方でNo.65号車が迫る。ゴールの時間が迫り、結果No.777 D’station Vantage GT3の藤井はポール・トゥ・ウインを決めRace1も制しダブルウインを飾った。2位はNo.2 HYPER WATER INGING GR86 GT堤。3位は予選8位から挽回したNo.65 LEON PYRAMID AMG菅波が入る。

GT300 RACE2 表彰台

8月3日 Race2 GT500クラス

GT500クラスのRace2決勝はポールポジションスタートのNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra福住がスタートからトップをそキープ。2位スタートのNo.1 au TOM’S GR Supra山下が2番手につけ、3位スタートのNo.38 KeePer CERUMO GR Supra石浦が3番手。またその後方では5位スタートのNo.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra関口が前車を見事交わし4位に上がってきた。

ポールトゥウインで見事スプリントレースを制したNo.14 TGR TEAM ENEOS ROOKIE 福住 仁嶺

後方では、スプリントレースらしく目まぐるしいバトルや順位変動が勃発。上位勢はそんな後方の状況を尻目に淡々と走っていたが、トップのNo.14とNo.1は29周目に入ったところでリードが縮まり始め、33周目には1秒を切ってきたがここでレースは規定の50分に到達。

表彰台の常連。Race1の35周のスプリントで優勝した翌日惜しくも連勝とはならなかったが2位に入賞したNo.1 au TOM’S GR Supra 山下 健太

34周目がファイナルラップとなりゴールしたNo.14 はNo.1 に0.728秒差をつけて今季初優勝。福住はHondaから昨年TGR TEAM ENEOS ROOKIEへ移籍後のうれしい初優勝となった。2位はNo.1 au TOM’S GR Supra山下。3位は今シーズン限りでGTドライバーとしての幕を下ろしてしまうNo.38 KeePer CERUMO GR Supra石浦が入った。

残念ながら今シーズン限りでGTを引退してしまうTGR TEAM KeePer CERUMO 石浦 宏明は3位表彰台を勝ち取った

今回、初の試みとなったスプリントレース。いつもの混走レースとは違い、各所でバトルが勃発して迫力のあるレースになった。個人的には、サクセスウエイトは通常通り課しつつのスプリントレースであれば、各所でもっと激しい争いが見られた様な気もする。

GT500 RACE2 表彰台

そしてシリーズ折り返しとなるの次戦は、三重県の鈴鹿サーキットで通常通りのレギュレーションで300kmレースとして8/23-24で開催される。

ピットウォークではTGR TEAM SARDの脇坂寿一監督とサッシャ・フェネストラズの誕生日をファンと共に祝った。

次戦も随所で白熱したバトルが見られるはず。誰もが予想できない激しいバトルが続くこのSUPER GT。是非とも生でこの素晴らしいレースを観にサーキットに足を運んで欲しい。

Text&Photo:Hisao.sakakibara