1. ホーム
  2. 特集
  3. 【モーターサイクルのすすめ】「BMW R69S」で行く北海道ツーリング2024夏

【モーターサイクルのすすめ】「BMW R69S」で行く北海道ツーリング2024夏

2025年8月15日

2024年夏、BMW R69Sでヴィンテージモーターサイクルのイベント「北海道ミーティング」に参加。さらに道東へのツーリーングを敢行して総走行距離1080kmを旅した年金ライダーの回想記。

恒例の北海道バイクツーリングは、八戸フェリーが迷走台風10号の影響で二輪車乗船不可となり、スバル サンバーにBMW R69Sを積載し、8月29日深夜、東京の実家を出発した。翌日苫小牧の友人宅でサンバーからR69Sを降ろし、バイクツーリング開始。

富良野の十勝岳を望むBMW R69S(1963)。

夕張、桂沢湖経由で山間部をボクサーエンジンの軽やか鼓動を体感しながら富良野へ。今年も8月31日〜9月1日、富良野の「太陽の里」で開催されたバイクイベント、「北海道ミーティング」に参加した。

第42回北海道ミーティングのコンクール風景。

今回はBMWの仲間3人とともに旧タイプ(1968年までの製造されたBMWをいう。)でコンクールにエントリーさせていただいた。コンクールには国内外の名車、旧車、希少車等38台がエントリー。

愛車のR69Sは、1960年にデビューしたR69のチューンドモデルで、最高速度はR69よりも10km/h以上速い175km/hをマーク。1963年モデルにはクランクシャフト先端にダンパーバランサーが追加され600㏄ボクサーツインの振動が軽減しています。

富良野への途中、夕張市国道452号沿いに所在する石炭鉱業大夕張鉄道線の南大夕張駅舎跡。

コンクールのグランプリは1947年製英車 ロイヤルエンフィールドRE125でした。自分のR69Sは”モトタニ賞”に輝き、北海道以外の地からの参加者にも賞を与えていただき、「北海道ミーティング」の懐の深さに感動しました。

北海道ミーティング解散後は、道東に向けツーリングを開始。バイクの走りと温泉を楽しむことを主眼に、富良野→足寄→川湯温泉→知床宇登呂・熊の湯・羅臼→弟子屈→苫小牧を、旧タイプ仲間のBMW R60USに乗るM氏と共に走り廻り、北海道起点の苫小牧に戻りました(M氏とは復路の阿寒湖で別れました)。走行距離は890km、これに初日の苫小牧〜富良野の距離を加算すると、道内走行距離は1080kmとなる。

雄阿寒岳の夕日を背景に。今回、初めて2台での北海道ツーリングとなりました。M氏のBMWはR60US 1967年、フロントがアールズフォークではなく、次世代モデルR75/5と同じテレスコピック
フォークであることが特徴。

今回は、台風が進路を変えてくれたお陰で、北海道はピーカンの晴天!正に果てしない大空と広い大地を、広角な景色を観ながら、気持ち良く走り、北海道の広大さと自然環境の美しさを実感。

奥に見えるのは川湯温泉の源として有名な硫黄山(アトサヌプリ)。

信号のない一般路を3000回転で走ると、R69Sは振動が皆無になり、軽やか、かつ、円やかなエンジン鼓動は胎児の胎教のように心地良く、バイク乗りにとっては至福の時間となりました。

知床峠パーキングで定点撮影。3年ぶりに羅臼岳がクッキリ。

61年前の1963年製のR69Sはノントラブルで、現代のバイクに負けじと頑張って走ってくれたことに感謝、感謝です。

知床半島羅臼町の『熊の湯』一風呂。湯温47℃は熱い、熱い、我慢、我慢 3分が限度でした。

9月3日夕方、苫小牧に到着し、サンバーにR69Sを載せ、東京へ向け発進、八戸フェリーに乗船して、八戸からは三陸道・常磐道をひた走り、9月4日午後3時に大田区の実家に到着。北海道にR69Sをトランスポートしたサンバーの走行距離は1535kmでした。

帰路、気仙沼港にて。2024年はスバル サンバーで東京⇔八戸を3往復。200kg以上のバイクを積載してもへこたれない素晴らしいトランスポーターです。

Text&Photo:佐藤 実

【筆者の紹介】
佐藤 実
66歳で仕事を引退し年金ライダーに。緩いアルバイトの傍ら2輪車ツーリング、ヴィンテージバイクレース、4輪車のイベントに参加。2輪車は半世紀渡りに俯瞰し、国内外の自動2輪40台を乗り継ぎ、現在,BMWR1300GSAをメインに、DUCATI、HONDA、TRIUMPH、Indianなど10台を所有。4輪車はJaguar E Type seriesⅢに乗るエンスージアスト。