時代を超越したレトロデザインで人気を博す「フィアット500」にマイルドハイブリッド仕様が登場!
2025年9月2日

フィアット500e:これまでの「500e」にマイルドハイブリッド駆動システムが採用された。内燃機関の復活は今年中!BEVのフィアット500eでは、ギアはシフトレバーで選択しない – 進行方向はボタン操作で決定する。Dを押せば出発 – シンプルで素晴らしい。
我々のお気に入り
・時代を超えたレトロデザイン
・このクラスとしては優れた防音性能
・都市部での使用に最適
不満な点
・品質が低い
・トランクが非常に小さい
・やや高価
2007年にフィアットは、セイチェント(Seicento)の後継車として「500(Cinquecento)」を発売した。この小型車はセダンとカブリオレの2種類が販売されている。500Xは、レトロな都市型コンパクトカーのより実用的な5ドアモデルだ。
フィアット500eにも追加ドア
現在ではBEVのみの販売となっている。2020年から販売が開始され、新しい専用プラットフォームを採用している。セダンとカブリオレに加え、助手席側に追加の3つ目のドアを備えたモデルが初めて登場した。「フィアット500 3+1」は、後部座席への乗り降りを容易にすることを主な目的としている。
戦略転換:フィアットが内燃エンジン車を復活
2024年夏、内燃エンジン搭載の500が最後の生産を終えた。純粋な電気自動車がモットーだったが、その方針は1年ほどしか続かなかった。2025年11月から、トリノで内燃エンジン搭載のフィアット500が再び生産される予定だ。これは、6速マニュアルトランスミッションを搭載したマイルドハイブリッド車となる。ボディタイプに変更はない。クラシックな3ドアモデルは、セダンとカブリオで提供されるし、「3+1」モデルも引き続き販売される。
アバルトがチューニング
高性能スポーツモデルが好きな人も、「フィアット500」で満足できるだろう。その役割を担うのは、フィアット専属のチューニングメーカー、「アバルト」だ。パワフルな「500e」は、セダンとカブリオの2種類で、「アバルト500e」という名前で発売されている。
価格:小型車ながら高価格
「500」のサイズを考えると、価格は妥当だ。現在、この小型車のアイコンはBEVの「500e」みの販売となっている。より安価な内燃エンジン車は、ラインナップから外されが、2025年末に復活する予定だ。
「500e」に戻る。95馬力の低出力バージョンは、26,990ユーロ(約470万円)から販売されている。しかし、118馬力バージョンには、5,000ユーロ(約85万円)という高額な追加料金がかかる。
「コンバーチブル」は最低32,490ユーロ(約565万円)からで、この「ライフスタイルの象徴」には相当な出費が必要となる。追加ドア付きの「3+1」モデルは30,490ユーロ(約530万円)からとなっている。

デザイン:レトロデザインの完成形
「フィアット500」は、レトロデザインの代表例だ。このイタリアの小型車は、1957年から1977 年にかけて製造された「ヌオーヴォ500」を強く彷彿とさせる外観となっている。フロントは、丸いヘッドライトが上下に配置され、中央が膨らんでラジエーターグリルを代用していることで見分けられる。

電気自動車の「500e」では、フロントのフィアットロゴが省略され、モデル名に置き換えられている。約3.60mの全長を誇る「500e」のサイドラインは、エンジンフードからリヤまで伸び、車両を上下に視覚的に分割している。

2色の塗装により、この効果はさらに強調されている。急傾斜のリヤには、60年代のレトロなフィアットを彷彿とさせるリヤライトが採用されている。
寸法の一覧:
・全長:3.63メートル
・全幅:1.68メートル
・全高:1.53メートル
・ホイールベース:2.32メートル
・トランク容量:185リットル(後部座席を折りたたんだ場合550リットル)
駆動システム:2025年に内燃機関が復活
「500」は現在、電気自動車のみの販売で、2種類の出力レベルから選択できる。70kW(95馬力)のモデルには、23.8kWhのバッテリーが搭載されている。これにより、航続距離は190kmとなる。87kW(118馬力)のより強力なバージョンは、42kWhのバッテリーにより、最大321kmの航続距離を実現する。
装備:500eはモダンで整頓された
インテリアもレトロな雰囲気を継承している。ここにも60年代モデルとの共通点が見られる。ダッシュボードには、車体の色と同じ色のパネルが採用されている。

Photo: Toni Bader / AUTO BILD
全体として、インテリアは丸みを帯びたエクステリアデザインとよく調和している。それでも、最新のトレンドも取り入れている。オーディオとナビゲーションを操作する中央のディスプレイは、ダッシュボード上に設置されている。そして、アナログのスピードメーターではなく、7インチのスクリーンが採用されている。
購入アドバイス:中古車チェックと購入時に注意すべき点
「フィアット500」は、かわいいだけでなく、カルト的な人気も誇っている。2007年に発売されて以来、中古車市場には無数のバリエーションが流通している。経済的な2気筒エンジン、3気筒のマイルドハイブリッド、スポーティなアバルトモデルに加え、2種類のディーゼルエンジンとLPGエンジンも選択可能だ。おすすめは、2010年に発売されたチェーン駆動の2気筒エンジンだ。
特に2015年のフェイスリフト前のモデルは、スプリングやダンパーの故障で車検に不合格になるケースが多く見られた。錆びた排気システムも、比較的新しいモデルでも問題となっている。我々の耐久テストでは、このレトロな車は10万kmを5+の評価で完走した。その後、フィアットは編集部に残されたが、それは高価な楽しみとなった。エンジンとオルタネーターが故障し、20万7,000kmでトランスミッションが故障した。
テスト:500エレクトロは都市部に適している
テストでは、42kWhの大容量バッテリーを搭載した「500e」は、この小型車が都市部や郊外での使用に適しているとの当社の予想を裏付けたが、外気温が低く、ヒーターを連続使用した場合、航続距離は200kmに留まった。その代わり、フィアットは、スムーズな操作、正確なハンドリング、力強い加速力を発揮する。
比較テスト:電気自動車フィアットが2位
都市向け電気自動車の比較テストで、「ダチア スプリング」と「ルノー トゥインゴ エレクトリック」と競い合った結果、「フィアット500e」が2位を獲得した。快適な乗り心地、活気のある駆動性能、迅速な充電技術で、性能評価で高得点を獲得した。しかし、フィアットはテストで最も高価な車だった。
フィアット500電気自動車(42kWh)
テスト評価:3+
結論:
「500」は決して時代遅れにならない。2007年に発売された新型モデルは、時代を超越したレトロデザインで人気を博し、現在はRVモデルもラインナップされている。
フォトギャラリー:フィアット500




Photo: Christian Bittmann / AUTO BILD
Text: Katharina Berndt, Konstantin Seliger and Jan Horn