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メルセデス300 SLへのオマージュ「ソーチック 300 GTC」でフランスのコーチビルダーが復活

2025年7月5日

ソーチック300 GTC(Saoutchik 300GTC):このメルセデス300 SLへのオマージュは、見慣れるまで時間がかかりそうだ。コーチビルダーのソーチック(Saoutchik)は、300 GTCで復活を祝う。ベースはメルセデスAMGのようだ。

約70年の空白を経て、ソーチック(Saoutchik)が帰ってきた。1920年代から1930年代にかけての奇抜なデザインで知られるフランスのコーチビルダーで、「ブガッティ デラヘイ(ドライエ)」や「イスパノ スイザ」など名門ブランドとのコラボレーションでも知られる。

ベースはメルセデスAMG GT C

ソーチックという名前は長い間忘れ去られていたが、2016年にオランダの企業が商標権を取得した。「300 GTC」は、シュヴァルツヴァルトのメーカーの近現代史で最も象徴的なロードカーの一つである「メルセデス300 SL」へのオマージュとして、ブランドの復活を祝うモデルだ。

丸みを帯びたデザインにクロームを多用し、300 SLの要素を採り入れたデザイン。広々としたセンターコンソールと搭載されたディスプレイを備えたインテリアは、AMG GT Cをベースにしていることを示唆している。

「Saoutchik 2024」がインスタグラムで発表したように、このプロジェクトではデザインスタジオの「Ugur Sahin」とドイツのチューニング会社「Pogea Racing」が協力している。後者は、「300 SLオマージュ」のボディ改造を担当し、そのボディは完全にカーボン製となる予定だ。

「300 GTC」のベースについては、ネット上で多くの推測が飛び交っている。四角いマフラーエンドパイプ、フロントバンパーの小さなディテール、ロングノーズショートデッキ、写真から確認できるインテリアなどから、これは2014年から2021年まで製造された「メルセデスAMG GT C」をベースにしている可能性が高いと推測される。

ロングノーズショートデッキ、フェンダーが「300SL」を強く想起させる。ホイールは限定モデルのマイバッハS 650カブリオレから流用されたものと思われる。

前後のフェンダー、丸みを帯びたリアエンドが「300SL」へのオマージュとなっている。クロームパーツの多用には少し慣れる必要があるかもしれない。グリル、ヘッドライト、ドアの横にある有名な「鰓」部分などに使用されている。LEDストリップを備えたリアライトは、現在のジェネシスモデルを少し連想させる。

ソーチック 300 GTCはわずか15台限定生産

ソーチック自身は、「300 GTC」の駆動方式について明かしていない。しかし、もし「AMG GT C」をベースにしているなら、4リッターV8エンジンが搭載され、約585馬力の出力を発揮する。「300 GTC」を実際に道路で目にする機会は極めて稀だろう。なぜなら、ソーチックは、このオマージュモデルをわずか15台のみ生産する予定だからだ。

Text: Sebastian Friemel
Photo: Saoutchik