シトロンC1&フィアット500&VW Up&ルノー トゥインゴ 4台のキュートでスマートな小型中古車をチェック!
2025年6月27日

小型車は都市部の交通手段としてスマートな解決策を提供する。我々のピックアップした4台のキュートでスマートな小型中古車のバイヤーズガイド。
コンパクトモデルが市場から消えていくのは、メーカーが利益追求に注力しているためで、小型車の販売では利益を出しにくいからだ。しかし心配ご無用!多くのブランドが小型車をラインナップから廃止したものの、中古市場では「ルノー トゥインゴ」やその同クラス車がまだ買える。
「ルノー トゥインゴ」に加え、「VWアップ」、「フィアット500」、「シトロエンC1」の4台の小型車を、都市部での移動に最適なモデルとして紹介する。これらの車は、サイズがコンパクトで駐車しやすく、メンテナンスや修理のコストも抑えられる。技術的にもシンプルな構造が採用されているためだ。さらに、中古価格も落ち着いてきており、5,000ユーロ(約82万円)前後で、メンテナンス履歴がしっかりした車両や、走行距離が10万km未満の車両も見つけることができる。
この4台は好感度は高いものの、購入前には慎重にチェックすべきだ。都市部での頻繁な使用や複数オーナー車は、消耗部品に大きな負担をかけるためだ。以下、お楽しみあれ(笑)。

Photo: Tom Salt
シトロエンC1(第2世代):このフランス車はほとんど心配無用。
・製造期間:2014年~2022年
・出力:69馬力~82馬力
・推奨エンジン:VTi 72(69馬力)
・価格:5,200ユーロ(約85万円)~
「シトロエンC1」は全長3.50m未満と特にコンパクトなサイズだが、ブランド特有の快適性を犠牲にすることはない。心地よいソフトなサスペンションは、このセグメントの他のモデルに比べてやや硬めの設定が特徴的だが、その違いはすぐに感じられる。どこで妥協が必要か?後部座席とトランクだ。後部座席では、大人だと膝と頭が前席と天井の間に挟まれるような感覚がある。

Photo: Toni Bader
「C1」をリッターあたり16.6km以上の燃費で走行させるのは難しくない。これは、乾燥重量が1トンを大幅に下回るため、1.2リットルの3気筒エンジンが82馬力でも十分な加速性能を発揮するからだ。さらに196リットルから最大780リットルの容量を備えたトランクは、競合車のトランクよりも余裕を持ってもう1つのスーツケースを収納できる。
弱点:エンジン選択肢はほとんどなく、2018年のフェイスリフト後は、3気筒エンジンのうち、小さい方の1種類のみとなった。ただし、エンジン自体はほとんど問題ない。だが、自動変速機搭載モデルはおすすめできない。ただし、やや不調和なシフト操作に慣れることができる場合を除く。シャシーの詳細な点検は、腐食が早い排気システムのチェックを含めて価値がある。この際、主要検査でよく指摘される小型のブレーキディスクも点検できる。それ以外では、「C1」はシンプルな構造の恩恵を受けており、高額になるような欠点はほとんどない。

Photo: Werk
フィアット500: 美しいデザインだが、技術的には問題を抱えるモデル
・製造期間:2007年~
・出力:60馬力~190馬力
・推奨エンジン:0.9 TwinAir(86馬力)
・価格:5,900ユーロ(約97万円)
2007年に発売された「フィアット500」は、レトロなデザインで大きな成功を収めた。経済的な2気筒エンジンからスポーツモデルのアバルト(135~190馬力)まで、2種類のディーゼルエンジン、LPG仕様、2020年から3気筒のマイルドハイブリッドがラインナップされている。2009年に発売された電動折りたたみ式ルーフを備えたカブリオも広く普及している。

Photo: Roman Raetzke
2015年にフェイスリフトが行われ、新しいヘッドライト、テールライト、マルチメディアユニットが採用された。おすすめは2010年に導入されたチェーン駆動の2気筒エンジン搭載車だ。
弱点:特にフェイスリフト前のモデルは、スプリングやダンパーの故障で車検に不合格になるケースが多くなっている。排気システムの錆びは、比較的新しいモデルでも問題となっている。「500」シリーズは3年目で、排気ガス検査で異常音が鳴るケースが増え、さらに駆動系のオイル漏れやブレーキシステムの故障もよく発生する。古いモデルではオイルパンの錆びも報告されている。故障の原因としては、自動変速機「Duologic」、燃料ポンプの故障、エンジン冷却液の漏れが挙げられる。品質の低さは、スイッチの脱落やクロームの剥がれなど、仕上げの粗さにも現れている。

Photo:Roman Raetzke
VW Up:コンパクトなボディながら広々とした室内空間としっかりとした品質
・製造期間:2011年~2023年
・出力:60馬力~115馬力
・推奨エンジン:1.0 MPI(60/65馬力)
・価格:6,000ユーロ(約99万円)~
「VW Up」は、2005年まで製造された伝説の「ルポ」のサイズに戻ったモデルだ。直接の先代モデルである「フォックス」は、20cm以上長いにもかかわらず、ほとんどスペースがなかった。ボックス型のデザインが「Up」に広いスペースを確保している。後部座席でも快適に座れるため、ほとんどの購入者は4ドアモデルを選択している。

Photo: Toni Bader
シンプルな操作性とスムーズなマニュアルトランスミッションは、優れた仕上げとバランスの取れた走行性能と合わせて魅力的だ。エンジンは1リッターの3気筒エンジンで、6つの出力グレードが用意されている。おすすめは60馬力の自然吸気エンジン搭載車だ。
弱点:自動変速機は、変速の遅さと故障が煩わしい。変速機警告灯が点灯する場合は、クラッチや変速機が原因であることが多く、修理費用は最低1,000ユーロ(約16万円)かかる。2014年のフェイスリフトで、ほとんどの初期不具合は解消されている。

Photo: Werk
ルノー トゥインゴ(第3世代): 独創的なコンセプトと平凡な品質の融合
・製造期間:2014年以降
・出力:65~109馬力
・推奨エンジン:SCe 70(71馬力)
・中古モデル価格:4,900ユーロ(約80万円)~
第3世代の「ルノー トゥインゴ」は、「スマート フォーフォー」の2代目モデルと共通の独自の駆動プラットフォームを採用している。エンジンとトランスミッションは後輪軸の直前に配置されている。
実用性に欠ける点:フロントフードの下に追加の収納スペースがなく、トランク床の下でオイルチェックを行う際は、エンジンカバーを10本以上のネジで外す必要がある。後輪駆動のため、前輪を大きく切り込め、9m未満の最小回転半径は類い稀な性能だ。

Photo: Olaf Itrich / AUTO BILD
競合車である「フォルクスワーゲンUp」などと比べて、「トゥインゴ」は快適性が劣り、シートが小さく、シートポジションも悪い。さらに、騒音遮断効果が低く、高速道路での直進安定性が不安定な点も指摘される。
弱点:我々の耐久テストをクリアした「トゥインゴTCe 90」は「良好」の評価を獲得した。90馬力のターボガソリンエンジンは、リッター16リットル燃費で運転の楽しさを提供する。それでも、ターボチャージャーが故障しやすいことから、自然吸気エンジンを推奨する。また、約70馬力の出力で、900kg程度の軽量な「トゥインゴ」を十分に加速させることができる。特に脆弱なのはサスペンションで、最初の車検で既に不具合が指摘されている。排気システムも早く劣化しやすい点に注意が必要だ。
Text: autobild.de