【動画付き】1100馬力のBMWロケット チューンナップM5
2020年11月14日
BMW M5(F90)ライバルたちとドラッグレースで対決 5分間のビデオ
この1100馬力のロケットは世界最速のBMW M5か? このM5はまだまだ記録を更新している! そしてチューナーによれば、世界最速と言う。あるイベントでは、このモンスターBMWは、フェラーリF8、ポルシェ911、ニッサンGT-Rたちと競い合っている。
より強く、より速く、より良く!
チューニングでは、デザインや見た目だけでなく、パフォーマンスや最高速度、そしてもちろん記録も重要だ。
チューナー、「LA Performance Wetzikon」は、そのエキスパートであり、PSイベントの常連であり、最高レベルのスピードチューニングで知られている。
今回、スイスのチューナーが、このモデルのアイコンを新たな高みへと押し上げた。
彼らは見た目にはむしろ控えめなBMW M5(F90)のツインターボV8を、1100馬力以上のパワーと1400Nmのトルクにまでプッシュアップした!
そしてM5は文字通り弾丸ロケットへと変身した。
現行標準モデルのM5自体、すでに弾丸ロケットであり、625馬力の出力と最大トルク750Nmを兼ね備えている。
そして、3.3秒で0から100までの加速し、最高速度は305km/hという高性能だ。
しかし、これらは、「LAパフォーマンス」の高度にチューンナップされたスポーツセダンによって簡単に凌駕されてしまう。
ドイツ西部の小都市、ツヴァイブリュッケンで開催された有名な高速イベント、「SCC500」において、チューニングされたF90は10月初旬にいくつかの記録を樹立した。
時速50km/hのローリングスタートから、「LAパフォーマンスM5」はたったの1000メートル(1km)で時速308.58km/hにまで達するという驚異的なスピードでスプリントしたのだった!
これは、この権威あるイベントに出場したBMW史上最速の記録となった。
「LAパフォーマンス」のチューニングスタッフが、Facebookページで述べているように、V8ロケットは、加速部門でもいくつかの世界記録を更新している。
F90は100km/hから200km/hまでの加速タイムを3.74秒で達成し、さらに200km/hから300km/hまではわずか8秒しかかからなかった(!)と述べている。
この速さは、もちろん通常のM5では到底追いつくことができないタイムだ。
モンスターBMWの最高速度はまだ正式に測定されていない。
しかし、データによれば、それは簡単に350km/hのマークを破ると推定される。
フェラーリやポルシェなどのライバルに対抗するモンスター-BMW
チャネル登録者数240万人のYouTubeチャンネル、「Gumbal」が公開したビデオでは、装飾が施された「LAパフォーマンスM5」は、フェラーリF8トリビュート、ポルシェ911やニッサンGT-Rとのいくつかのドラッグレースをデュエル(一騎打ち)で競いあっている。
そして、それは見ていても本当に速い。
しかし至極残念なことだが、このM5ロケットはもう見ることはできない。
なぜなら、「LA Performence Wetzikon」のチームが報告しているように、この車はこれらのチューニングイベントのために特別に作られたワンオフモデルで、その後、生産モデル状態に復元されたからだ。
しかしチューナーは2021年にはさらにパワーアップしたチューンナップバージョンを作り上げたいとも語っている。
その際にはぜひまたその姿を見てみたいものだ。
BMW M5は、ただでさえ超高性能の4ドアセダンで、世界最速の一台でもある。それをさらに速くさせようというのが今回の話題ではあるが、個人的には他のチューニングモデルのように大げさで元の形がわからなくなってしまうような空力改造パーツや、派手派手しいカラーリングなどが施されていないことがなんとも好もしい。
こういう一見変わっていないような、でも実は中身はスゴイんです、というほうがマニアやエンスージャストに好かれることは言うまでもなく(昔、漫画で連載されていた『よろしくメカドック』なども、そういう観点でチューンドカーを仕立てていたっけ)、そういう意味では王道のチューニングともいえよう。
残念ながら今回のレポートには、どこをどういじって1100馬力で時速350km/hをマークしたのかが書いていないので、勝手に推測する以外ないが、「あとで元に戻された」というくだりを読む限り、おそらくターボ系のチューンが施されているのだろう。
350km/hという数字の世界では、エンジンの発する熱(ということは燃費も厳しい)と、タイヤへの負担がなんとも心配だが、もとのM5の素性が良いからこそ、これだけの数字が叩き出せたとも考えられる。
また来年にはこれ以上の高性能を目指すとのことなので、その進捗状況などもレポートしたい。
Text: Julian Rabe
加筆:大林晃平