すべての注目はマラネロから生まれた新型スーパースポーツカーに集まっている「フェラーリ296スペチアーレ」の全情報!
2025年6月3日

フェラーリ296スペチアーレ(Ferrari 296 Speciale):296 GTBよりも高い出力と軽量化を実現。880馬力のフェラーリ296スペチアーレは、0から200km/hまで7秒で加速する!
「フェラーリ296スペチアーレ」の基準はかなり高い。このイタリア製新型スーパースポーツカーは、「360チャレンジ ストラダーレ」、「F430スクーデリア」、「458スペチアーレ」、「488ピスタ」といった伝説のモデルの後継車だからだ。
外観は、このモデル専用に開発された「ヴェルデニュルブルクリンク塗装」とダークなルーフ、ホワイトのデコレートストライプの組み合わせが目を引く。しかし、性能はどうか?
軽量化とパワーアップ
「296スペチアーレ」は、基本的に「フェラーリ296 GTB」をさらに進化させたモデルだ。このアップグレードにより、出力は50馬力向上、重量は60kg軽減され、走行ダイナミクスもさらに洗練されている。イタリアからは、これにより、最高のドライビングプレジャーの新たな地平が開けるとの発表があった。素晴らしいことだが、大きな約束にも聞こえる。
駆動システムの核心は、「296 GTB」と「GTS」で既知のV6エンジンと電動モーターの組み合わせだ。ツインターボ搭載のV6エンジンは、トルク755Nm、出力700馬力(296 GTB比で37馬力アップ)と、圧倒的なパワーを誇る。
電動モーターの出力も、冷却システムの改善により13馬力向上し、いわゆる「クォリファイイングモード」では180馬力に達する。これにより、「296スペチアーレ」は合計880馬力の出力で、完全静止状態から、100km/hまで2.7秒、200km/hまでわずか7秒で到達する。そして、最高速度は脅威の350km/hだ。

特殊な切削加工と、「フェラーリF8」と同じアルミニウムピストンとチタンコネクティングロッドの採用により、「296スペチアーレ」の重量は、わずか1,410kgで、パワーウェイトレシオは1.6kg/PSだ。比較のため挙げると、「ケーニグセグCC850」のパワーウェイトレシオは1.0kg/PSで、「296スペチアーレ」は、絶対的なハイパーカーのトップ10にランクインしている。
サウンド面でも改良が施され、マフラー内部の消音材が除去され、調整されている。
アグレッシブな外観
「形と機能を融合させる」これがデザインチーフのフラビオ マンゾーニのモットーだった。その結果、特に美しさを象徴するリヤビューにおいて、攻撃的でスポーティな外観が実現した。中央に配置された巨大な排気管は、幾何学的にデザインされたディフューザーの上部に位置している。広い黒色のエレメントがリヤライトを統合し、視覚的に接続している。
深く彫り込まれたエンジンフードと、特別モデルに特徴的なホイールアーチに配置された3つのエアインテークが、全体のデザインを完成させている。さらに、10本スポークのホイールは、すべてカーボン製だ。なお、「296スペチアーレ」は、クローズドクーペとハードトップ付きのオープンバージョン「296スペチアーレA(アペルタ)」から選択可能となっている。

シンプルでスポーティなインテリア
インテリアも軽量化のためカーボンが採用されている。ドアパネルは大幅に簡素化され、単一の滑らかなカーボンパネルで構成されている。ダッシュボードはダークアルカンターラで覆われ、ステアリングホイールにはクラシックなボタンが配置されている。シートは大胆なオレンジ色に輝き、カーボン製の中央コンソールには操作パネルが配置されている。その中には、最近のフェラーリモデルの内装で特別な位置を占めるギアセレクターも含まれている。

「フェラーリ296スペチアーレ」は限定生産ではないものの、特定の期間のみに販売されるため、一定の希少価値がある。クーペモデルは最低407,000ユーロ(約6,715万円)、オープンモデルの「フェラーリ296スペチアーレA(アペルタ)」は462,000ユーロ(約7,623万円)の価格が設定されており、最初の納車は2026年初頭を予定している。
Text: Nele Klein
Photo: Ferrari