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自動車専門翻訳家がゆくドイツ自動車博物館の旅 その8

2025年5月22日

コラム:シュトゥットガルトとミュンヘンの街風景

2月19日午前中にポルシェ・ミュージアムの見学を終えた私たちには、シュトゥットガルトの街を観光する時間があった。

宮殿広場(Schlossplatz)の中央には「勝利の柱」がそびえ、噴水もある。

ツアーコンダクターのK氏が案内してくれたのは、この街の中心にある宮殿広場(Schlossplatz)。「広場」という言葉から想像するより遙かに広大な空間だった。中央には「勝利の柱」がそびえ、噴水もある。今回の旅は全行程を通じて晴れの日が続き、行く先々で何ものにも遮られない青空が広がった。

新宮殿の前にある鹿像の向かいにはライオン像がある。

市場(Markt)も魅力的だった。野菜や肉などを始め、ドイツの食生活に欠かせないソーセージの専門店もあって、見るだけで楽しい。

ここは八百屋さん。看板の『Gemüse』は野菜、その下には『frisch & knackig』と記してあってフレッシュ & クリスプの意。

翌20日はミュンヘンの街風景も楽しんだ。市内の至るところに由緒ある建物が建ち、市民の日々の生活が長い歴史とともに営まれていると感じた。

バイエルン州立歌劇場。

バイエルン州立歌劇場は重要な作品が初演されることが多く、ドイツ南部を代表する歌劇場なのだそうだ。ご覧のように私たちが訪れたときは手前が工事中だった。

マリエン広場にそびえ立つ新市庁舎(Neues Rathaus)。典型的なゴシック様式の建物で、毎日正午に人形が踊る仕掛け時計が有名なのだという。

メルヘンチックな尖塔を背景に、トラックの荷台で飲み物と果物を売る屋台が不思議と調和して一幅の絵になっている。

幅をたっぷり取ってある道。両脇の建物はその正面がピタリと揃っているのが印象的。

ミュンヘンは名所旧跡に限らず、どこにでもある街並みが魅力的だった。幅をたっぷり取ってある道はクルマが通らず歩きやすく、両脇に並ぶ建物はその正面がピタリと揃って整然としている。電線が頭上を走っていないので、見上げれば空が開けている。

Text:相原俊樹
Photo:相原俊樹ほか

【筆者の紹介】
相原俊樹:自動車専門の翻訳家・著述家。月刊の自動車専門誌向けに海外のロードインプレッションや新車情報などを翻訳。自動車関連の翻訳書多数。現在の愛車はポルシェ・ボクスター。趣味は60年代のカンツォーネと藤沢周平の時代小説。