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【このクルマなんぼ?】オートモビル カウンシル2025の会場から!

2025年4月23日

4月11日(金)~4月13日(日)、幕張メッセにて「オートモビル カウンシル2025」が開催された。

今年は記念すべき10回目でもあり、ジョルジェット ジウジアーロが特別ゲストとして招聘され来日するなど、素晴らしい展示車両やプログラムが準備されていたが、このイベントの最大の魅力は、何と言ってもヘリテージカー販売店が出展し、その展示車両には販売価格が付いていて、来場者が実際にその場で購入することができることだ。

テーマ展示:ジウジアーロがデザインした名車達

1回目の「オートモビル カウンシル2016」では、販売価格が10,000,000円以下の車両が多かったが、この10年でのクラッシクカーブームの盛り上がりにより、価格が高騰、今年の展示車両の販売価格が昨年に比べ、さらに高額で驚いた。

日産スカイラインGTS-R(1987)

スカイラインGTS-R(1987)

オートモビル カウンシルと聞くと、欧州車が多く出展していると思われている方もいると思うが、日本車を多く取り扱っているヴィンテージ宮田自動車株式会社が、スカイラインを3台展示していた。その中でも目に留まったのが、当時800台しか生産されなかった1987年製の「スカイラインGTS-R」である。この車はなんと走行距離がたったの2,200kmと、ほぼ新車のままで保存されているような超極上車であるが、お値段も驚きの18,000,000円である。中古車検索サイトで同じ「GTS-R」が9,000,000円以下で販売されていることを考えると、この車両はかなり高額だ。

畑野自動車株式会社コンプリートカー C’elavie105

C’elavie105

ヨーロッパ車のコンプリートカーを手掛け、毎年オートサロンでも注目される畑野自動車株式会社が販売していた展示車両は、3代目「トゥインゴ」ベースのコンプリートカーで”C’elavie105″と車名がつけられ、少量ではあるが量産販売を開始、価格は5,888,000円である。何台販売したかわからないが、オートモビルカウンシル3日間で、2026年4月分までの量産可能な台数は完売したようだ。コンプリートカーに興味がある人にとっては、これだけクオリティが高い車両が、手が届きそうな価格設定で販売されているのは気になるところだろう。

フォード エスコートRS2000(1980)

フォード エスコートRS2000(1980)

ミュートスプレステージに展示してあったロスマンズカラーの「エスコートRS2000」は、プライベート参戦でWRCのタイトルを獲得したヒストリー付きの車両だけあって、価格は19,800,000円である。

フェラーリ512BBi(1981)

フェラーリ512BBi(1981)

ルッソカーズに展示してあった「512BBi」である。真っ白いボディの「512BBi」はコンディションもすばらしかったが、価格は59,800,000円である。

フィアット595アバルト(1965)

フィアット595アバルト(1965)

こちらもルッソコルサに展示してあった「595アバルト」。すばらしいコンディションで、6,400,000円はお買い得に感じた。アバルトファンとしては1度オーナーになってみたい1台だ。

VWゴルフⅡカブリオレ(1991)

VWゴルフⅡカブリオレ(1991)

スピニングガレージの展示車両「ゴルフⅡカブリオレ」であるが、ボディカラーもお洒落でコンディションも非常にいいだけあって、現在の相場価格より高めの3,998,000円であるが、イベント初日の午前中には既に売約済みになっていた。

ランチア デルタ インテグラーレ エボルツオーネⅡ コレツィオーネ(1995)

ランチア デルタ インテグラーレ エボルツオーネⅡ コレツィオーネ(1995)

「ランチア デルタ」を多く取り扱う、コレツィオーネに展示してあった「デルタ」は、なんと24,800,000円である。昨年も同じモデルを展示していたが、20,000,000円ぐらいであった。

ポルシェ356A(1956)

ポルシェ356A(1956)

会場にはポルシェの展示車両が多く、クラッシクポルシェの人気が高いことを改めて認識する。「911」の展示が多い中、綺麗な「356A」が非常に目に留まった。価格は26,400,000円である。

ポルシェ911

ポルシェ911 RestMod“Smyrna”

メディエイトカーズに展示されていたのは、レストモッドの「911」。価格は64,800,000円である。

プジョー406クーペ(2004)

プジョー406クーペ(2004)

原工房が展示していた「プジョー406クーペ」である。ピニンファリーナデザインのこのクーペはいつ見ても魅力的で、個人的には好きである。このクルマの価格は初日の展示車両の中で、価格が付いているものの中では一番安い2,500,000円であった。欲しいかも・・・。

メルセデス・ベンツ300SL(1957)

メルセデス・ベンツ300SL(1957)

ABODA GARAGEと言えば、「メルセデス・ベンツ190SL」と「280SL」のレストモッドブランドとして、最近注目を浴びているが、ABODA GARAGEで展示され、普段は販売されていない「300SL」が、なんとイベント初日、価格がついて販売されていたのだ。価格もイベント初日価格が付いているモデルの中ではもっとも高額で、なんと300,000,000円であった。

最後に、このイベントが始まった当初、ヘリテージカー販売店には1,000万円以下の車が多数あり、将来の愛車妄想ができたのだが、最近の物価上昇の影響もあるとは思うが、今年のこのイベントでは、数千万円の車両が多数並んでいて、個人的にはとても手が届かない価格となっているのが残念である。それよりも、最終日には多くの車両に、売約済みの札が貼られている事には正直驚かされた。

Text & photo: 池淵 宏