【これまた面白いアイデアだ】プラグバン (PlugVan)キャンピングモジュール
2020年11月6日
プラグバン(PlugVan) キャンピングモジュール:5分で普通のバンがキャンピングカーに変身
たった5分で、ボックスバンがリビングルームを持ったクルマに変身。ベルリンの新興企業、「プラグバン(PlugVan)」が、ベース車両の大幅な改造の不要なキャンピングモジュールを開発した。バン(ワンボックス)の荷室に差し込むだけで完成する!
プラグバンのコンセプトは、極めてシンプルだ。
押し込むだけでモーターホームが完成するというものだ。
「キャンピングモジュール」を使えば、ほとんどすべての3.5トンのパネルバンが数分間でキャンピングカーに変身する。
2018年にベルリンで設立されたこのまだ若い会社、プラグバンは、すでにパネルバンを所有していて、キャンピングカーや移動式ワークショップとして、簡単かつ便利に使用したいと考えている業者や、その他の多くの家族や個人を主なターゲットとしている。
そのアイデアの素晴らしいところは、ベースとなる車両のインストールのための変更が一切必要ではないということだ。
この「キャンピングモジュール」の機器を使用すると、ボックスバンの荷室は居心地の良いソファーラウンジに変身する。
カバー、壁の食器棚、その他の要素を備えた設備は、それぞれのユーザーや顧客に合わせて個別に調整される。
要望があれば、小さなキッチンも取り付けられるようになっている。
5分でパネルバンからキャンピングカーに
夜間には、リビングエリアを設置するだけで、簡単に大きなベッドを形成することができるようにもなっている。
ベース車両にもよるが、ベッドの長さは2メートル、幅は1.55~1.75メートルだ。
希望すれば、プラグバンはさらにスマートになり、アプリやボイスコントロールで操作することもできるようになっている。
プラグバンはまた、メカニックや整備や修理の好きなDIY愛好家のためのバージョンも備えている。
「ワークショップモジュール」を使えば、バンはキャンピングカーだけでなく、数々の工具やパーツを備えたワークショップにも改造できる。
そして、箱を仕分けするための収納スペースと、荷物を運びこむための広い通路が備わっている。
そしてバイクを乗せるスペースもある。
9000ユーロ(約112万円)からのDIY(do it yourself)インストールのためのプラグバン
パネルバンの積載スペースを最大限に活用するために、「キャンピングモジュール」の側壁と屋根は、それぞれの部屋のサイズに合わせて拡張することができるようになっている。
運転席とキャンピングボックスの間には、荷物を収納するためのスペースも残されている。
設置を容易にするために、「キャンピングモジュール」にはシャシー(脚)が付いている。
したがって、ボックス自体は一人で取り扱うことができるようになっている。
より多くの層に利用してもらおうと、プラグバンは、DIYインストールのための「キャンピングモジュール」を、9000ユーロ(約112万円)から提供している。
組み立て済みモジュールの場合は20,000ユーロ(約250万円)となっている。
日中に使用するための折りたたみ式テーブル付きのキッチンユニットも注文できる。ガスコンロ、コンプレッサークーラー、エアコンも装備リストに含まれている。
LED照明とUSB充電ソケットの電源は、標準で80Ahのバッテリーを使用している。要望に応じて追加のバッテリーを取り付けることもできる。
屋外シャワーもオプションリストにある。
希望すれば、プラグバン「Connectパッケージ」を予約することもできる。
機能を制御することができるコントロールパネルとして8インチのタブレットとモジュールが付属している。
オプションでボイスコントロールも用意されている。
今回のキャンパーも、なかなか新しいアイデアで面白い商品だと思った。
普段は仕事などで使っているバンが、休日にはキャンパーに手軽に変身する。これなら普段駐車場でキャンパーを持て余してしまうこともないし、必要な時だけ、レンタカーでも借りて、ガッチャンとインストールすれば、なかなかお洒落な一台に変身することができる。
もちろん普段、そのモジュールをどこに置いておくの?とか、絶対的なスペース(特に車幅に関してはかなりタイトにならざるを得ないから、ゆったり、という感覚のスペースを持つキャンパーではない)は限られているが、それでもこの簡易性とアイデアに関しては、なかなかいいな、と素直に思う。
価格もなかなか魅力的(特にスタンダードモデルは)だし、このモジュールという考え方は他の用途にも汎用できるだろう。
外見は普通のバンではあるけれど、ソロキャンプやちょっとした現実逃避にはこれで十分。すでに紹介したミンクキャンパーと並んで、気になる一台だ。
Text: Lena Trauterman
加筆:大林晃平