【新着情報】ブガッティ ボライデ その名も“火の玉” ブガッティ最強モデル誕生!
2020年11月2日
最高速度記録を塗り替える!? ブガッティ ボライデ(2020)
まだまだ過激でハイエンドなブガッティが登場する! ブガッティ ボライデ(火の玉という意味)は1850馬力を有し、時速500km以上に達するはずだ。わずか1240キロの重量に1850馬力、最高速度は500km/hを超える。ブガッティ ボライデは最もエクストリームなブガッティだ! このハイパースポーツカーに関する全ての情報!
1240kgに1850馬力という信じられない数字
言い換えれば: 1馬力あたり0.67kgという信じられないほどのパワーウェイトレシオとなる。
2014年にケーニグセグ Oneが達成した、パワーウェイトレシオが1馬力当たり1kg(1360kgに対して1360馬力)という、世界に不朽の印象を残した記録も、もはや過去のものとなった。
この度、ブガッティは一切の妥協を許さないハイパースポーツカー「ボライデ」を発表する。
● 近年のブガッティの歴史の中で最も過激なブガッティ
● 8.0リッターW16、最大1850馬力と1850Nmを発揮
● パワーウェイトレシオ0.67kg/PS
● ボライデはわずか99.5cmのフラットなボディ
● 0-100km/h加速 2.17秒
● 0-300km/h加速 7.37秒
● 最高速度:500km/h以上
● 最大横加速度: 2.8G
● シリーズ化は未定
ブガッティは、パワーとラグジュアリーの完璧な組み合わせで知られている。
ヴェイロンもシロンも、快適性を犠牲にすることなく、時速400km以上のスピードを出すことができる。
しかしボライデは、今までのブガッティとはすべてが異なっており、レーストラックのために開発されたこのクルマに妥協は一切ない。
技術開発責任者のステファン エルロットを中心とした開発チームは、わずか8ヶ月の間に、FIAの安全基準をすべて満たしたブガッティのレーシングカーの姿を纏ったマシンを開発したのだった。
獰猛: たった1240キロで1850PS
全長4.76メートル、高さわずか99.5センチというフラットなボディのこのクルマは、ブガッティ シロンとは何の関係もない。
その心臓部である、伝説の8.0リッターW16エンジンだけが、ストリート合法の姉妹車と共有されている。
その目的は、W16エンジンが制限なく収まるように可能な限り小さなシェルを設計することだった。
これが最優先事項だった。
次に軽量化だ。
1240kgという低重量を実現するために、あらゆる手段を駆使した。
カーボンやチタンをふんだんに使用したほか、3Dプリンターで製作したパーツも多数使用されている。
レーシングガソリンのみでフルパフォーマンスを実現
1240kgのうち、主要な重量は巨大なエンジンによってそのほとんどが占められている。
最もパワフルなロードモデルであるディーボとチェントディエチの1600馬力をベースに、エンジニアはW16を大幅に改良した。
4基のターボチャージャーは、より多くのブースト圧を得るために最適化されたブレードを採用し、ドライサンプの潤滑は改良され、水による予冷を伴うエア トゥ エア(air-to-air)インタークーラーが採用されている。
さらに、吸気システムと排気システムのスロットルが解除されている。
その結果、110オクタンのレーシングガソリンで、1850馬力と1850Nmの最大トルクを発揮する。
ちなみに、98オクタンのレーシングガソリンでは、ボライデは1600馬力を発揮する。
こっちの方向にブガッティはこれから行きますか、というクルマがこのブガッティ ボライデである。おそらくこういう方向のハイエンドスーパースポーツカーとしてのライバルは、先日発表になったゴードン マレーのT.50かな、とも思う。あちらも軽量で理想のスーパースポーツカーとは何かを考えた結果の、本当に妥協なきスーパースポーツカーともいえるが、このボライデはパワーも過激さもゴードン マレーT.50を超えているようにも見える。
といってもゴードン マレーT.50に勝っているかと言うと、その辺はなんとも言えないし、おそらくT.50は、高速長距離移動などにも十分適合する快適さをも持ち合わせているとのことだから、ちょっとベクトルが違うともいえる。
それからすればボライデはサーキットが主戦場ともいえる内容だし、そもそも一般公道上で走らせたら危ないし、気を使うし、いい部分など何も見えてきそうにない。なにしろ1850馬力もあるのだから当たり前だし、はたしてこの車が公道を走っていいかどうか、ナンバーが付くのかどうかも怪しい。
そしてもしナンバーがついたとしても、助手席に乗って美味しい食事などに行きたいかと言うとそれもかなり難しい。写真を見る限りオーディオの類は一切ないし、シートだってほとんどクッションもないような代物である。
5点式シートベルトに括りつけられたまま、スマートフォンの充電もできず(充電ソケットも見当たらない)、過激なGに耐え続けるなんてつらすぎる。
はっきり言って、運転者だけが喜びを味わえるクルマ、それがこのボライデなのだろう。価格は何もアナウンスがないのが不気味だが、おそらく3億、4億は当たり前のような気がする。あるいは10億? そういう世界の一台なのだ。
Text: Jan Götze
加筆:大林晃平
Photo: Bugatti Automobiles S.A.S