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【中古車情報】BMW、ルノー、ポルシェ、トヨタから400万円以下のダイナミックなスポーツカー4台をチェック!弱点や価格も含め全情報をお届け!

2025年3月16日

2万5,000ユーロ(約400万円)以下で買える中古スポーツカー4台をチェック。感情と理性のバランスを取ることは、運転の楽しさにおいては容易ではない。ダイナミックな4台の弱点や価格に関する情報すべてをご紹介!

A地点からB地点までの距離を走破することが、彼らの主な目的ではない。今回紹介する4台の中古スポーツカーは、運転の楽しさと感動を味わうために設計された車だ。

「BMW 130i」については長期テストを行なったこともあり、特に詳しく知っている。15年前にさかのぼるが、記憶が色あせることはほとんどない。なぜなら、多くの運転の楽しみに加えて、この小型のパワーパックも最高の成果を上げたからだ。長期テスト車として初めて、何の問題もなく、かつオールAの成績で長期テストを完走した。

ちなみに、クラシックデータの専門家が、「ポルシェ ケイマン」と「トヨタGT86」の価格は、今後上昇すると予測しているため、この2台の中古スポーツカーに関心のある人は、確認を急ぐ必要がある。ボクサーエンジン搭載車は、良い投資物件となるだろう。

一方、スポーツ性と日常的な運転を両立させたいのであれば、「メガーヌR.S.」は特に楽しいフランス車なのでお勧めで、球数は多くないが比較的購入しやすい価格だ。

フォトギャラリー:2万5000ユーロ(約400万円)までの中古スポーツカー4台

BMW 130i、ルノー メガーヌR.S.、ポルシェ ケイマン、トヨタ GT86は中古車としてどの程度の品質なのか?チェック&レポート!

BMW 130i

最新のコンパクトスポーツカーとは異なり、130iには派手なスポイラーやディフューザーパネル、目を引くエアインテークは装備されていない。見た目はノーマルだが、ボンネットの下にはパワフルな自然吸気エンジンが搭載されている。太いリムと優れた順応力を備えた素直なステアリングは、その骨太な性格にマッチしている。
Photo: Toni Bader
FRレイアウトにより、130iはより落ち着いたハンドリングを実現しているが、ESPをオフにすると、乾燥したアスファルトでもすぐにリアアクスルのグリップは限界に達し、横滑りを見せる。
Photo: Toni Bader
弱点:N52エンジンでは、バルブトロニックとバノスにエラーが発生する可能性がある。カムシャフトアジャスターは新品で注文でき、取り付け費用込みで片側(吸気または排気)あたり約1,500ユーロ(約25万円)である。さらに、高性能版はシャシーとドライブトレインへの負担が大きいので摩耗が早まる。
Photo: Toni Bader
このエンジンは軽量な1シリーズでもほとんど問題なく、非常に安定している。これは、25万km以上の走行距離にも耐えるタイミングチェーン式カムシャフト駆動にも当てはまる。iDriveシステム(ここではCCCタイプ)の故障は修理または新品交換が可能だ。
Photo: Toni Bader

ルノー メガーヌR.S.(Renault Megane R.S.)

ルノーのステアリングシステムは通常、スムーズでしびれるような感触だ。メガーヌR.S.も同様で触れた瞬間、運転が上手くなったような気がしてくる。ステアリングがドライバーの意思に反応するように調整されているだけでなく、強力なエンジンが素晴らしい。ブーストが最大限に発揮されるのは比較的遅く、回転計の針が3,000回転を超えた時だ。
Photo: Toni Bader
FF最速を誇るメガーヌR.S.の前輪には340Nmものトルクが放出されるが、そのステアリング剛性、足回りのしなやかさ、シャシーのすばらしさには高い評価が与えられている。
Photo: Toni Bader
スポーティなメガーヌの明確なメッセージ:私はサーキット走行が得意!R.S.のオーナーのほとんどがこの挑戦を受け、2ドアモデルをサーキット走行用に改造した。そのため、オリジナル状態のR.S.を見つけるのはほぼ不可能だ。しかし、経験豊富なメカニックによって改造が行われれば、メガーヌR.S.はサーキットでも、日常的な使用にも耐えることができ、20万kmの走行も十分に可能になる。
Photo: Toni Bader
弱点:ニュルブルクリンクからほど近いアデナウにある専門店のメカニックたちは、通常、パワーの過剰増強によってギアボックス、クラッチ、ターボチャージャーに損傷が生じることを知っている。サーキット走行用に補強が必要なのはギアボックスマウントのみだ。この部品は、特にセミスリックタイヤによる高負荷時に破損することがよくある。
Photo: Toni Bader

ポルシェ ケイマン(Porsche Cayman 987c)

ポルシェはリアエンジンだけでなく、ミッドエンジン設計も確立した。ポルシェ914の後、このコンセプトは忘れ去られていたが、1996年に登場したボクスターによって復活。ボクスターの2世代目でクーペ版のケイマンが登場した。手頃な価格のポルシェという夢はケイマンでも実現しなかったが、911よりは少し安価だ。
唯一の妥協点は911に対する威信だけだが、運転の楽しさに関しては、ミッドエンジンスポーツカーは徹底したポルシェのままであり、絶妙なバランスを誇るシャシー、コミュニケーション能力に優れたステアリング、そして最高出力330馬力のキレの良い水平対向エンジンが、ケイマンの本気度を疑う余地を与えない。
弱点:ポルシェのエキスパートたちはケイマンのラジエーターを弱点として挙げている。効果的な保護グリルがないため、フロント部分に落ち葉や土が溜まる、走行中の石や砂利などを嚙みこんでファンがロックしてしまうことがあるのだ。
アルミニウム製の冷却水パイプも、腐食の影響を受けやすい。ちなみに、このエンジンは完全なドライサンプ方式ではないので、横方向の加速度が大きいとオイル供給が中断される可能性がある。
Photo: Uli Sonntag

トヨタGT86(TOYOTA GT86)

トヨタの人々は非常に協力的だ。彼らはスズキと協力し、BMWとコラボレーションし、スバルとも協力した。そうでなければ、GT86のボンネットの奥深くにフラット4エンジンは存在しなかった。200馬力の2リッター自然吸気エンジンは、クランクシャフトが最初に回転した瞬間から、GT86を魅惑的な体験にしてくれる。全長4.24mのコンパクトなボディにもかかわらず、4人乗りのスポーツクーペは後輪駆動である。
2012年には、このスポーツカーは29,990ユーロ(約485万円)から購入可能だった。その性能を考慮すると、これは非常に妥当な価格設定だ。このクラスでは並外れている。キビキビしたハンドリングと俊敏なリアエンドを評価する人なら、GT86に満足するだろう。パワーの伝達がやや貧弱でなければ、という条件付きだが・・・。205ニュートンメーターの強力な4気筒エンジンは、素晴らしいボクサーサウンドを奏でるが、圧倒的なパワフルさはない。
多くの人が自分自身で手を加えるのも当然だ。デュルメン(ノルトライン・ヴェストファーレン州)のMPS-Engineeringは、日本車に特化し、シャシー、冷却装置、排気システムを扱うほか、要望に応じてターボキットの取り付けも行っている。弱点:MPS-Engineeringオーナーのシュテゲマン氏は、いくつかの弱点も明らかにしている。例えば、初期モデルは工場で使用されている0W20オイルに敏感だったこともありMPS-Engineeringでは、ボクサーエンジンには常に5W50オイルを使用している。
さらに、サーキットでの使用に最適化されたオイルクーラーのアップグレードは、450ユーロ(約7万円)から可能だ(取り付け費別)。よくあるエラーの原因:カムシャフトの位相。診断システムは、必ずしもエラーを表示するわけではなく、また、エラーが特定されないこともある。しかし、新しい位相調整機(1,000ユーロ=約16万円前後)を使用すれば、再びフルパワーを発揮できるようになる。
Photo: Toni Bader

Text: Stefan Novitski