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アプリ売りのオジさん彷徨記 Vol.46「Porsche Japan編」Part2

2025年3月4日

一昨年から正式なお取引が始まり、ご担当とは毎月の会議でお会いしていて、取材をお願いしたら快諾いただいたので、インタビューやポルシェジャパンのオフィス探訪となりました。

ポルシェクラシックとオフィス内

細川氏が以前担当されたのがポルシェクラシック。「生産終了後10年以降の車両が対象な為、Cayenneの初期型も対象です。コンディションが良い初代Cayenneを探しだし、純正アクセサリーでオフロード仕様に仕立て各イベントで展示しましたが、今その車はポルシェエクスペリエンスセンターに展示してあります」。聞くだけでも楽しい仕事ですね。

「今のところクラシックパートナー(古い車に対応できるディーラー)は全国に4ヶ所ですが、世界的に増加傾向にあります。リプロダクションとは言え、古いパーツを入手できることも影響しているでしょう。例えば、鉄製パーツをアルミ製に変えたり、クラシックモデル用のヘッドライトをLED化しましたが、安全で早いクルマを提供し、乗り続けていただくことが重要です。但し、制限するほど入庫希望が多い為、クラシックテクニシャン制度も始め、いまでは20名ほどになりました」。

昨年取材した高崎前橋にも、2年のプログラムを完了された方がいましたが、認定プレートが73カレラのモデルカーだったのはセンス抜群。ワタシも昔86年式3.2カレラを所有し、あちこち出掛けて楽しみましたが、今は手が届く値段でないのが現実。クラシック制度を享受できる方は羨ましい限りですねえ。

都内だけでなく地方でも、街中や高速道路でポルシェを見る機会が激増しているのは確かで、Cayenneから始まったSUVの系譜がMacanで拡がったのは数字にも表れている(2024年11月末で目標台数達成)。販売面では現在、Macanが大半を占めているのがその証拠。

ポルシェと言えば911シリーズに代表されるスポーツカーを思い浮かべるが、製造台数も限定されるため、オーダーしても1~2年待ちは当たり前。キャッシュフローを確実にするためには、競合の多いSUVオーナーの囲い込みが、販売を担うディーラーにとって急務なのは間違いない。売れ筋のSUVも電動化が進むわけだから、他ブランドから乗り換えてきたであろうMacanオーナーに、「期待以上のサービス」を体験してもらうことが次に繋がるわけだ。その辺りを考えておかないと、将来のビジネスが立ち行かなくなるのは目に見えているし、下手をすれば茹でガエルになってしまう。「今年は特に、HVE(ハイ・ボルテージ・エキスパート)を含め、電動化への投資を強化する必要があります」。そこで商材のアプリが役立てば何よりも嬉しいことで、「三方良し」の目標達成に向け、ブレずに前進するのみです。

オフィスに入って会議室に入る時、いつも気になっているのがこちら。ドアが摺りガラスになっていて、そこには透明なポルシェの車名が入っている。MacanやPanamera、Cayenneの文字が見えるが、数字の車名は、我々が入れない事務所の奥専用らしい。こういった演出、他インポーターでは所縁のある地名を見たことがあるが、車名のミーティングルームも遊び心があって洒落ている。お邪魔することが多いのは、壁一面にモニターが設置された広めの部屋で、名前は「Panamera」。モニターで資料を投影し、活動レポートやご相談事です。

Macanの部屋

Panameraの部屋

Cayenneの部屋

今回のストーリー、〆にはもってこいか?オフィス内の通路では、この「ヒストリーボード」が目立っている。年号は1950年から始まり今のところ2030年までだが、それぞれキーとなるモデルが、発表された西暦に飾ってある。ヒストリーの一部とはいえこういった演出は、社員のロイヤリティを上げるだろうし、訪問者も楽しめる目の保養ですね。

2030年以降は、どんな車が並ぶのだろう?

オマケの1台と裏話し

オマケ:耐久レースにおけるアイコンの一つが956。クルマ業界の大先輩である某元編集長の息子さんが、デジタルで再現したのがこちら。未明に撮影された雰囲気そのままだが、全てがデジタル画像なのは驚きを隠せない。

裏話し:シュツットガルトには、ヘッドレストにクレストの型押しする職人がいて、湿度や気温によって押す圧力を変えるそうだ。

ワタシの一択

実物はまずお目にかかれないけど、綺麗なガルフブルーが映える917K、やっぱオジさんにはこれでしょ。ルマン24時間を始め、レーシングヒストリーでは輝かしい戦果を残し、なによりも抑揚のあるボディーラインがたまりません。ネットで検索するとこのカーナンバー2、ゲームのグランツーリスモにも登場するようだ。本物の所有は到底叶わないが、ミニカーなら何とかなりそう…?

お問い合わせは下記から。
ポルシェHP:https://www.porsche.com/japan/jp/
ポルシェクラシック:https://www.porsche.com/japan/jp/accessoriesandservice/classic/
ポルシェコンタクト:TEL: 0120-846-911

Text&Photo:ナカタ ヒロユキ

【筆者の紹介】
ナカタ ヒロユキ
少年の頃から乗りモノ好きで、輸入車のセールスとしてキャリアをスタートし、インポーターでは法人営業や中古車を含め、様々な営業関係のマーケティングを経験。その後ドイツ系の会社で、業務支援アプリを全国の自動車ディーラーを中心に営業中。ほぼ毎週どこかへ出没するが、時には愛機Buellに跨ったり、料理を楽しんでいる。