【動画付き】ついに登場! GMCハマー フル電動モデル

46

GMCハマーEV(2021): イントロダクション、エディション1、価格、馬力

ニュー電動ハマーはとてつもなく太いトルクを持っている! すべての自動車ブランド中、最大の恐竜が電気自動車として戻ってくる。ハマーEVは、オフロードの猛獣であり、絶対的に巨大なパフォーマンスデータを提供する。すべての情報!

なんというイメージチェンジだろうか。
2010年にブランドが消滅するまで、ハマーはアメリカの標準(American standard)に照らしても、巨大なオフロード車を製造していた。
今、GMCのサブブランドとして、この巨大なハマーが電動化されて復活した。

● GMCからの初の電気自動車
● 1000馬力以上のパワーと15,592Nmのトルク
● 0~100km/h加速 約3秒
● 斜行クリープ速度を含むオフロード技術
● エディション1 95,000ユーロ(約1,187万円)より
● 生産開始時期 2021年末

まずは巨大な数値から説明しよう。
ハマーEVは3つのエンジンから、1000馬力以上のパワーと、15,600Nmという、信じられないほどのトルクを発生させる。
これはおそらく車輪のトルクであり、エンジンそのものの力はもっと低いはずだが、GMはまだ正確な数字を提供していない。
しかし現在1つだけ提供されている数値がある。
0から96km/hまでのスプリントに要する時間はたったの3秒だ。

10分で160kmの航続距離分を充電

ハマーEVは、GMC初となるフル電気自動車であり、GMの新しいバッテリーシステム、「ウルティウム(Ultium)」を初めて採用したモデルだ。
バッテリー容量についてはまだ何も知られていないが、最大200kWhと噂されている。
ちなみに、タイカン ターボSのバッテリー容量は、最大93.4kWhという値だ。
ポルシェ同様、ハマーも800ボルトの電動システムを搭載しているが、240kWではなく、最大350kWの充電電力に対応している。
つまり、10分で160km近くの航続距離を充電できるはずだ。
そして充電後のトータルの航続距離は560kmになるとのことだ。
また、ハマーにはGMCの最新バージョンの自律走行システム「スーパークルーズ」が搭載されている。
アメリカ国内においては322,000キロ以上の道路で、ピックアップトラックは自律走行し、車線変更を行うことができるようになる。

広々としたフランク(「フロントトランク」)には、取り外し可能なルーフパネルを収納できる。 ©GM

全輪操舵による斜め走行

ハマーのもうひとつのハイライトは、そのオフロード性能だ。
量産車の中で最も性能の高いトラックを目指したという。
低速域では前輪と後輪を同じ方向に回転させることができ、斜め走行が可能だ。
また、アダプティブエアサスペンションは、オフロードモードでは、15cm近く地上高を上げることができるようになっている。
35インチのタイヤと合わせて、起伏の多い地形も難なくこなす。
ホイールアーチは37インチまでのタイヤを許容する。

起伏の多い地形での運転には、無数のカメラ、ドライビングモード、およびアダプティブシャシーが役立つ。この写真からも見てわかるように、オープンも味わえるようなボディ構造になっている。 ©GM

アンダーボディは、バッテリーを保護するために、ところどころ鉄板で覆われている。
車体下からでも、カメラが車内のスクリーンに最大18種類の外観を映し出す。
これにより、難所の峠道もマスターできる。
モニターには、オプションで、トルクカーブやデフの位置、ホイールのフリクションロスなど、オフロードに関連した情報を表示することができるようになっている。

EVでもハマーは獰猛だ

そのタフな能力は、肉厚なボディにもまぎれもなく反映されている。
EVとしての静かな運転走行が、見た目を和らげるのではないかと心配していた方も、ご安心を。
ピックアップトラックとして登場したハマーEVは、これまでと同じように、男性的で凶暴なルックスと中身を備えているが、少しだけモダンになっている。
角張ったホイールアーチとフラットでワイドなフロントガラスが、「ハマー」の文字が誇らしげに輝く6セグメントグリルと同様に、先代モデルを象徴している。
その後ろには連続したLEDライトが光り、フロントエプロンからは2つのフックが顔を出している。

トップモデルのルーフパネルは取り外し可能となっており、ジープ ラングラーやフォード ブロンコとは異なった方法として、フランク(フロントトランク)に収納可能で、省スペース化を図っている。
コックピットはエクステリアと同様に箱型のデザインだ。
ダッシュボードは2つの大型スクリーンが支配しており、写真の素材は先代に比べて格段にエレガントに見える。

Eカーであっても、ハマーというクルマはあまり未来的に見えてはいけないのかもしれない。リアのルックスはちゃんとGMCを象徴するものを踏襲している。 ©GM

ハマーEV「エディション1」は9万5000ユーロ(約1,187万円)

GMは、2021年秋からハマーEVのシリーズ生産を開始するという。
まずは、フル装備の「エディション1」からスタートする。
ドライブモードスイッチ、アダプティブシャシー、取り外し可能なルーフパネル、13.4インチのインフォテイメントスクリーンを備えた明るいインテリアを提供する。
今後、より少ない装備と短い航続距離のミニマムバージョンが後に続く。
米国の購入希望者はGMCのウェブサイトで、100ドル(約1万1千円)という安価な予約金用で、ハマーEVを予約することができるが、「エディション1」はすでに完売している。
価格?
残念ながらそれは決して安くはない。
「エディション1」は、約 95,000ユーロ(約1,187万円)に相当するコストがかかる。
625馬力と400kmの航続距離の、最も安いバージョンは、約67,430ユーロ(約842万円)からとなっている。
そんなEハマーがヨーロッパに来るかどうかはまだ不明だ。

使われているマテリアルに関する詳細はまだわかっていない。表面は洗えるようになっているはずだ。 ©GM

いよいよハマーのEVが「ちゃんと」デビューしちゃったよ、と思った。
今回発表になったGMCハマーを見てみると、ちゃんとしたEVのピックアップトラックで、以前のH1のような筋骨隆々の軍人あがり、のような車ではまったくなく、自家用車としても(アメリカでは、という注釈がつくが)、あまり抵抗感なく使えるデザインと内容になっている。
つまりこれはGMCの中の「ハマー」というブランドとして、テスラモーターズのピックアップトラックと闘う任務をあたられた車であり、あくまでもハマーというのは、名前であり、ネイミング ライツのようなものなのかもしれない。
正直言ってなかなか格好いいなと思ったことも事実だし、こういうピックアップトラックがEV化されることは悪くない話である。
1000万円前後という価格はさすがにハードルが高いが、価格次第では人気を博すのではないだろうか。
先日発表されたメルセデスベンツ ゲレンデヴァーゲンのブランド化とEV化も、こういう形で進むのかな、と今回のハマーEVを見ながらちょっと頭の中でその想像図を予想してみた次第である。そして今回のモデルを見ると、EVにも様々な進化方法があるということを感じ、今後の展開が楽しみになった。ハマーの、そしてGMCの次の一手を楽しみにしたい。

Text: Moritz Doka
加筆:大林晃平
Photo: GM