アルピナはBMWのチューニングカーではない！世界限定99台「BMW ALPINA B8 GT」登場

2025年1月24日

BMW ALPINA B8 GT（BMW アルピナ B8 GT）：アルピナは、2023年10月にこの世を去った創業者ブルカルトボーフェンジーペンへのオマージュたる「BMW ALPINA B8 GT」を世界で99台限定（日本国内では30台限定）販売する。

今から60年前の1965年、ブルカルトボーフェンジーペンは「ALPINA（アルピナ）」という会社を創設。創業当初は従業員6人だった「ALPINA（アルピナ）」は、世界的に知られる自動車生産メーカーへと成長した。そして、創業以来アルピナは、贅沢なインテリア、ずば抜けた走行性能、そして控えめながらスポーティな外観を持つ、目の肥えたコニサー（目利き、通人）のための特別な自動車を生産している。

アルピナは、公道でもサーキットでも、何度もセンセーションを巻き起こし、自動車産業におけるマスマーケティングに対するアンチテーゼを掲げてきた。そのすべてがエクスクルーシブな存在である独自の限定モデルの長い歴史を誇り、今やコレクターやエンスージアストにとって非常に魅力的な自動車となっている。

伝統的な限定モデルの継承「BMW ALPINA B8 GT」

BMW ALPINA B8 GTに搭載されるのは、最後の進化型4.4リットルV8ビターボエンジンで、最高出力634
PS、最大トルク850 Nmを発揮する、アルピナ史上最強エンジンだ。

BMW ALPINA B8 GTの4.4リットルV8ビターボエンジンは、最高出力634PS、最大トルク850 Nmを発揮する。

さらにロスを減らした吸気システム、よりエアフローの最適化を行ったエアボックス、そしてそれに合わせたエンジンマネジメントとブースト圧の見直しの結果、従来型より13 PSの出力向上と、50Nmトルクの増加を果たした。改良にあたっては、レスポンスと性能の向上に重点が置かれ、コンフォートモードとスポーツモードでそれぞれ異なる走行性能を実現している。高トルクに最適化されたZF製8速スポーツオートマチックトランスミッションのソフトウェアは、ダイナミックなギアチェンジを実現し、さらに改良されたローンチコントロールによって最高の走行性能を発揮する。

速く、より速く、もっと速く

ブルカルトボーフェンジーペンは、常に速い車への情熱を持ち続けていた。特に大型クーペは、歴代のアルピナ車のラインアップにとって欠かせない存在で、たとえば、BMW ALPINA B7 S ターボクーペ（BMW 6シリーズ、E24ベース）は、最高速度262km/h、0-100km/h加速5.8秒で、当時のこのセグメントで最速の一台だったが、この数字は現代の基準をもってしても決して遅くない。

BMW ALPINA B8 GTとBMW ALPINA B12。共に8シリーズベースだ。

そして、このBMW ALPINA B8 GTは、常に卓越したドライビング・パフォーマンスを提供してきたトップモデルの系譜に加わることとなる。0-100km/h加速はわずか3.3 秒、0-200km/h にはわずか10.5秒で到達し、200km/hを超えた後もその加速は途切れることなく最高速度の330km/hまで続く。したがって、再び最速の一台に位置づけられるのだ。

この高性能を裏付ける数々の技術の中でも、前後輪に駆動力を配分するトランスファーはさらに最適化され、トルクの分配がよりリア寄りになっている。これに、電子制御ディファレンシャルのソフトウェアの改良が組み合わされることで、より俊敏かつダイナミックな性能を実現。サスペンションのセットアップも、数多くのテスト走行と開発時間をかけて徹底的に最適化されている。新たにドームバルクヘッド・ストラットによりフロントエンドの剛性アップが行われ、ステアリングレスポンスと精度が向上したことで高速走行時のスタビリティがさらに強化され、車体の動きが抑えられることで長距離走行時の快適性もさらに向上している。

アルピナの特徴となる、ステアリングモードは「COMFORT」、「SPORT」、「SPORT+」の3つがあり、ステアリングはスポーティでダイレクトなレスポンスか、または適度に抑えの効いた穏やかなフィードバックとするかのいずれかをドライバーの好みに応じて選択できる。