【この最大級ピックアップなんぼ?】7.5リッターV8エンジン搭載の超大型ピックアップトラックが販売中 かなりお得な破格のお値段で!
2025年2月2日
フォードF-350クルーキャブ デュアリー(Ford F-350 Crew Cab Dually):7.5リッターV8エンジン搭載の超大型ピックアップトラックが、破格の価格で。ダブルタイヤ、6人乗り、ボンネットの下には巨大な7.5リッターV8エンジン。このフォードF-350は、実に理屈抜きで素晴らしい。その上、これくらいの値段であれば!
もっと欲しい?デュアルホイールと7.5リッターV8エンジンを搭載したこの「フォードF-350」は、常識的な車とは対極にあることは明らかだ。しかし、時には理屈抜きで夢中になることも必要だ!
全長6メートル以上、6人乗り、そして巨大な荷台を備えた「フォードF-350クルーキャブ デュアリー(F-350 Crew Cab Dually)」は、典型的な田舎の移動手段であり、ドイツのみならず、世界(米国を除く)でも絶対的な珍しさだ。一方、米国ではピックアップトラック、特に伝説的な「フォードFシリーズ」は日常的に見かける車だ。1948年から販売されているこのアイコンモデルは、あまりにも人気が高く、生産台数は4,000万台を超え、「トヨタ カローラ」に次いで、世界で2番目に多く販売されている車となっている。「フォードFシリーズ」は現在14代目となり、2022年からは完全電気自動車の「F-150ライトニング」も販売されている。
独テューリンゲン州の都市、イルメナウでは、ディーラーの「TP Motors GmbH」が本物の重量級を提供している。1994年式の「フォードF-350クルーキャブ デュアリー」だ。このピックアップトラックは、1992年から1996年まで販売された「Fシリーズ」の第9世代に属す。ダブルキャブとダブルタイヤを備えた「クルーキャブ デュアリー」として、フォードは全長6.32mという驚異的な長さで、ドイツの市街地よりもアメリカのハイウェイに適している。このXXXXLサイズのピックアップトラックが本物の働き者であることは、巨大な荷台を見れば明らかだ。とはいえ、この「F-350」には前に3つの座席があり(中央の座席は折りたたみ式で、カップホルダー付きのトレイとしても機能する)、大人6人まで乗車できるようになっている。
多少の摩耗は想定内だ
しかし、高品質素材や快適機能がふんだんに使われた豪華な内装は期待できない。フォードはあくまでも仕事道具なのだ。少なくともエアコンとクルーズコントロールは機能する、とディーラーは言っている。内外装の摩耗の跡から、このトラック(アメリカ人がピックアップと呼ぶもの)は過去30年間、優しく扱われてこなかったことがわかる。ただし、リヤドアの1つに大きなへこみがある以外は、大きな損傷は見られない。
もちろん、外観よりもはるかに重要なのは梯子状のフレームの状態だ。「F-350」は陽光降り注ぐカリフォルニア州からやってきたので、錆びは問題にならないはずだ。下回りの写真を見てもこの推測は正しく、30年落ちで走行距離が28万5,000kmほどの車としてはごくわずかな錆しか見られない。ディーラーによれば、ボディと機関の状態は良好だとのこと。
「F-350」の真のハイライトは、ボンネットの下に搭載された7.5リッターV8ガソリンエンジンだ。ダウンサイジングが主流の時代において、これはまさに揺るぎない主張だ。製造年により、出力は234~248馬力、最大トルクは529~556Nmだ。これは1994年モデルなので、よりパワフルなバージョンのV8ビッグブロックエンジンが搭載されている。加速は十分なはずだが、燃費はそれなりに悪い。いずれにしても、新しいオーナーは、ガソリンスタンドに定期的に立ち寄ることを想定して、少なからぬ予備費を計画しておくべきだろう。
購入価格が比較的安価であることはありがたい。「TPモータース社」は「F-350」を14,900ユーロ(約240万円)で販売している。この価格はドイツ国内で通関手続きを済ませた車両の価格であり、米国の書類も付いている。追加料金3,500ユーロ(約58万円)で、ドイツの道路交通に必要なすべての変換、H(クラシックカーライセンス)認証、さらには点検を含む21種類の作業を引き受ける、「オールインワン」の安心パッケージもある。これらすべてを含めても、フォードの価格は18,400ユーロ(約300万円)だ。これほど素晴らしい車がこの価格で手に入るのは、かなりお得だ。ただひとつだけ、我慢が必要だ。現在、このピックアップトラックは海路でドイツに向かっている最中であり、イルメナウに到着するのは3月になる見込みだ。
結論:
これほど理不尽な車を見つけるのは難しいだろう。この「F-350デュアリー」は、ほとんどのドイツ人にとっては大きすぎ、燃費が悪すぎ、そしてクレイジーすぎる。だが、それこそがこの車の魅力なのだ。ピックアップトラックが是非にも欲しいのであれば、このようなモンスターのような車を選ぶのも良いだろう!
Text: Jan Götze
Photo: TP Motors GmbH