【レポートCES 2025】ラスベガスで開催された世界最大規模のテクノロジー見本市 楽しいニューテクノロジー満載のイベントを取材&レポート!
2025年1月27日
CES 2025:自動車業界がCES 2025で披露するもの。毎年恒例のCESテクノロジー見本市が、2025年1月7日から10日までラスベガスで開催された。我々は、モビリティ分野を含む最新のイノベーションを紹介する!
2025年1月7日から10日までラスベガスで開催された「CES 2025(コンシューマー エレクトロニクス ショーの略)」では、今年も多数の自動車メーカーやサプライヤーが来場者と交流しながら、それぞれのイノベーションを披露した。新型車に加え、注目を集めたのは、ドライブシステム、インフォテインメントのイノベーション、スマートアシスタンスシステムだ。
例えば、京セラはAIベースの距離カメラを搭載した新しい3Dミラーシステムを展示し、デジタルカーミラー(内外装)に革命をもたらそうとしている。LGイノテックは、ワイヤレスバッテリー管理機能を備えた新しいバッテリーシステムに重点を置いている。しかし、有名テクノロジー見本市には、自動車メーカーも新しいコンセプトを携えて参加していた。
BMWの「ニュークラス」は新しいインフォテイメントを搭載
BMWは2023年の晩夏に「ビジョン ニュークラス」のスタディモデルを発表したが、その量産モデルが今年発表されることになった。CESでは、このバイエルンのメーカーが電動セダンに搭載されるインフォテイメントシステムを印象的にデモンストレーションした。「OS.X」と呼ばれるこのシステムは、Android Open Source Project(AOSP)の技術をベースにしている。
この新システムの目玉は、「BMWパノラマビジョン」と呼ばれるダッシュボードの全面にわたってフロントガラス下に設置されたディスプレイだ。このディスプレイはスピードメーターを表示するだけでなく、新開発のステアリングホイールの上に重要な運転情報を表示し、またディスプレイの中央と右側には自由にカスタマイズ可能なコンテンツを表示することができるようになっている。
Elaphe社、400馬力超のホイールハブモーターを披露
スロベニアのElaphe社は、通常シャシーに搭載される電動モーターをホイールハブに直接取り付けるという特殊な技術を専門としている。CESでは、同社は最新作である「Sonic.1」を披露した。これは、「イタルデザイン」による「Quintessenza」のスタディモデルに使用されている。
この電動ホイールハブモーターは、高性能ブレーキシステムと互換性のある初のインホイールソリューションであるとも言われている。電動モーターはホイールベッド上に配置され、その間に400mmのディスクを備えたブレーキシステム用のスペースが設けられている。このシステムは高性能車に最適だ。ここでは、フロントの駆動ユニットとして内燃エンジンに加えて使用される。
イタルデザインが発表したコンセプトカーでは、4つの車輪すべてに電動モーターが搭載されている。1基のモーターで、ピーク出力300kW(408PS)、最大トルク2,500Nmを実現する。ピーク出力は1,600馬力以上だ。このコンセプトカーの特別な点は、このモーターがホイールリムのすぐそばに位置しているにもかかわらず、目に見えないことだ。
スズキは今回初めてCESに参加する
2025年のラスベガスで開催されるテクノロジー見本市で初公開を迎えるスズキは、そこでいくつかのコンセプトを披露する。その中には、スズキが電動車椅子用に開発した技術をベースに、さまざまなロボットソリューションに応用した電動モビリティ用の汎用プラットフォームも含まれる。その一つが、Lomby社の自動配達ロボットLM-Aである。
また、スズキは、技術企業であるアプライドEV社と共同開発した小型車タイプの自律走行プラットフォームも展示している。このプラットフォームは主に物流用途に設計されており、さまざまな上部構造を装備することができるようになっている。
また、グリッドウェイズ社と共同で、専用レーンを自律走行する都市交通システムも発表している。いわゆるグリッドカーは、都市のモビリティ用に設計されており、4人が向かい合って座れるスペースを提供している。車両には自転車や荷物を収納する十分なスペースがある。また、車椅子利用者にも快適な移動を提供できるよう、米国障害者法(ADA)に完全に準拠している。
フォトギャラリー: CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)2025
Text: Sebastian Friemel
Photo: AUTO BILD / Sebastian Friemel