2024 SUPER GT Rd.5 SUZUKA GT 300km GRAND FINAL No.36 au TOM’S GR Supra 坪井、山下組が最終戦をポールトゥウインで締め連覇達成!
2024年12月19日
VENTENY Lamborghini GT3今季4勝の大躍進
GT300はタイトルを狙うポールポジションスタートのNo.88 JLOC Lamborghini GT3、今シーズン不運に襲われていたNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT、こちらもタイトルを獲るには優勝しかないNo.2 muta Racing GR86 GT、No.31 apr LC500h GTと続く。
その後、No.87 METALIVE S Lamborghini GT3がデグナーカーブでGT500車両と接触。アウト側のバリアにクラッシュしてしまい、FCYが宣言される。
FCY解除後、8番手を走っていたランキングトップNo.65 LEON PYRAMID AMGが15周目のミニマムで真っ先にピットイン。タイヤをピットレーンに用意はしていたもののタイヤ無交換作戦でピットアウト。トップを走る#88は18周目にピットインをし、こちらはリア2本のみ交換の作戦に出る。
対してタイトル獲得には優勝が最低限の条件となるNo.2は引っ張って25周目にピットイン。こちらもタイヤ無交換作戦でピットアウトした。
その時点でトップはNo.2、2位に4番手スタートでタイヤ無交換作戦No.31、No.88、No.65が続き、チャンピオン争いが激化するままレース後半へと突入。
整理すると、このままの順位であればNo.65がタイトル獲得となるが、あとは88号車の順位がどうなるのかに注目が集まった。
31周目にNo.48 脱毛ケーズフロンティアGO&FUN猫猫GT-Rがエンジントラブルでストップし2度目のFCYとなり解除後にタイヤの温度が下がったことで各車の走りに変化が出てきたようで、上位グループの勢力図が変わり始め、俄然面白い展開になってきた。
まずは2番手を走るタイヤ無交換作戦のNo.31に3番手リアタイヤのみ交換したNo.88が急接近。そして34周目の1コーナーでNo.88がオーバーテイクに成功し2番手に上がった。そしてトップを走るタイヤ無交換のNo.2にも一気に迫り、37周目にはトップ争いを繰り広げる。
そして38周目にNo.88はNo.2を1コーナーで抜き去り、トップに浮上した。
4位を走るNo.65は、この時点で2位以上でチェッカーを受けなければタイトルを獲得出来ないため、粘りの走りをみせていた。
トップを行くNo.88は、そのままチェッカーを受け今季4勝を飾った。2位はNo.2 muta Racing GR86 GT、3位はNo.31 apr LC500h GT、4位はNo.31の背後まで迫るも、タイトル獲得の条件の2位入賞までわずか約4秒足らずでNo.65 LEON PYRAMID AMGとなった。これでNo.88VENTENY Lamborghini GT3 小暮 卓史 / 元嶋 佑弥のタイトル獲得が決まった。
お疲れさまロニー!
ハンドルを握るとアグレッシブなロニー クインタレッリだが車を降りたところでは人への感謝を重んじる陽気なイタリアンだ。レース終了直後のインタビューでは次のように語った。「引退表明後、想像以上に心のこもった熱い声援をいただき幸せに思っています。ニスモフェスティバルでも多くのお客さんが熱い声援をくれて感動しました。ファンの皆さんにお礼が言いたいです。」
名ドライバーから監督に転身したミハエル クルムの1年
TGR TEAM Deloitte TOM’Sを率いたミハエル クルム監督は次のように語った。「初めての監督を経験して、もっと上に行きたかったんですが、それでも2勝できたのは良かった。ただ、もてぎでのアンラッキーなトラブルが選手権に大きな影響となってしまい残念です。それでも、チームのみんなで素晴らしい仕事をして成し遂げることができたので、今後に活かせると思います。36号車の信じられないくらい素晴らしいパフォーマンスに追いつけるように頑張りたいと思います。」
早いものであっという間に今シーズンも終わってしまいましたが、迫力の大バトルあり、ドラマあり、涙あり、トークショー等の各会場では大爆笑あり、お子様向けのファンサービスのキッズウォークあり
予選日も決勝日も小さなお子様から大人まで一日中楽しめるコンテンツが盛り沢山のスーパーGT。ホンダ勢の来シーズンの体制発表が先日行われましたが、間もなくトヨタ勢の発表に続き、ニスモも年明け早々に発表があるであろう。
来シーズンも是非とも生でこの真剣バトルのSUPER GTを見逃さず観に来て欲しい。
Photo/Text:Hisao Sakakibara
【筆者の紹介】
Hisao sakakibara
モータスポーツフォトグラファー。レーシングカー好きが高じて、サーキット通いに明け暮れる。モータスポーツの撮影取材を始めて25年のベテランフォトグラファー。