【新着ニュース】留まるところを知らないベンツの電動化 サブブランドにも 近未来の戦略

164

メルセデスの電動化:今後の戦略 EQ、AMG、Gクラス

メルセデスはサブブランドのAMG、マイバッハ、Gを電動化する! その電気航続距離は最大1200kmにもなり燃焼エンジンは大幅に削減される!

メルセデスは、内燃機関から電気駆動への移行を明確に発表した。
メルセデスブランドは、将来的にはより贅沢なものに焦点を当て、同時にコストを削減し、より収益性を高めたいと考えている。
メルセデスは電動化と新しいプラットフォームによって、とりわけそのことを実現したいと考えているらしい。
その先駆けとなるのが、新しいEQ電動部門であり、これもまた、より幅広い顧客層へのアプローチを目的としている。
また、サブブランドのAMG、マイバッハ、Gクラスも大きな役割を果たすことになる。

電動化のための2台の新しいプラットフォーム

新しいプラットフォームは、EVA(Electric Vehicle Architecture)とMMA(Mercedes-Benz Modular Architecture)と呼ばれている。
EVAは、より大型のEQモデルであるEQEやEQS、およびそれらのSUV派生モデルのベースとなる。
2021年には、初の電気自動車SクラスのバリエーションがEQSとして発売される。
2025年以降、MMAは電気駆動の小型車と中型車のベースとなる予定だ。
この広く適用されるプラットフォーム戦略は、コスト削減を目的としており、もちろん同時に電動化を推進することも目的としている。

EQモデル(写真はEQS、EQS SUV、EQEのプロトタイプ)は、EQA、EQB、EQE SUVとともに、遠くない時期に独自のファミリーを形成することになる。

遅かれ早かれ、マイバッハのサブブランドとメルセデスGクラスでさえも完全電動化されるだろうということだ。
AMGは2021年以降、ハイブリッドシステムなど、部分的に電動化される予定だが、最初の完全電動AMGモデルが市場に登場するのはいつになるのかは現時点ではまだわからない。

電気走行可能距離は最大1200km

さらに、メルセデスは「EQXX」と呼ばれるニューテクノロジープログラムを発表した。
同プログラムは、イギリスのメルセデスのモータースポーツ部門「AMGハイパフォーマンスパワートレイングループ」からのサポートを受けている。
このプログラムの目的は、可能な限りの長い航続距離を持つEVを開発することだ。
これまで以上に大型化したバッテリーを開発するのではなく、効率を最大限に高めることが目的だ。
最終的には、1,200kmの航続距離を持つプロトタイプを完成させることを目指す。
そしてその成果は、その後、他のメルセデスベンツの量産モデルに反映される予定だ。

2021年に市場に投入されるEQモデルの第一弾は「EQS」(写真は「ヴィジョンEQS」のスタディモデル)となる。

さらにメルセデスは、2030年までに、全ての内燃機関のエンジン搭載モデルの数を70%削減したいと考えている。
その代わりに、新車販売台数の少なくとも50%に、電気自動車またはプラグインハイブリッド車を導入するとしている。
さらに、クロスプラットフォームの車両ソフトウェアは2024年までに使用できるようになるはずだ。
「MB.OS」と呼ばれる完全に統合されたオペレーティングシステムは、より頻繁で迅速なアップデートを可能にする。また、このソフトウェアは開発を簡素化し、最終的には追加コストの削減を可能とすることが期待されている。

メルセデスベンツには、すでに「普通」のモデルの他に、ハイエンドにエクスクルーシブなバージョンとしての「マイバッハ」、高級スポーツモデルとしての「AMG」があるわけだが、そこに「G」が加わるということがなんとも気になる。
もちろんそれが「ゲレンデヴァーゲン」のGなわけで、ハイエンドオフロードモデルのブランドとして登場することは予想がつく。
世界的に今現在、ゲレンデヴァーゲンは圧倒的に人気が高く、W463のゲレンデヴァーゲンは現在1年待ちくらいのオーダーが入っているらしく、そんな状況をまざまざと見ているメルセデスベンツではない、ということなのだ。

果たしてゲレンデヴァーゲンというブランドでどんな車が展開するのか、ものすごく興味があるが、今回のニュースで「電動化」(もある、ということで、ゲレンデヴァーゲンすべてがいきなりEVとなってしまう、ということではないはず)を知り、そういう進み方も確かにあるだろう、と思った。
もはやゲレンデヴァーゲンの行く道は未開の道路とか紛争地帯、ということはほとんどなく、マグナシュタイアの工場を旅立ったゲレンデヴァーゲンが行く先は、東京をはじめ、ほとんどが舗装され整備された道路であることだろう。
それならばいっそのこと電動化してしまったほうがいいのではないか、という考え方は実に明快で正しいのではないか、とも思う。
マイバッハも、ハイエンドなブランドとしてなめらかで力強いトルクのEVは似合っていると思うし、AMGのEVはおそらくテスラもかすむほどの性能を持っているのだろう。
 
ゲレンデヴァーゲンもマイバッハもAMGも高価であっても許される車たちである。そんなハイエンドの車たちが率先してEV化されることは、決して悪くない話だと思う。

Text: Moritz Doka
加筆:大林晃平
Photos: Daimler AG