1. ホーム
  2. SUV
  3. 【耐久テスト】カイエンのハイブリッドバージョンの性能チェック!新型「ポルシェ カイエンS E-ハイブリッド」を長期テスト車に導入

【耐久テスト】カイエンのハイブリッドバージョンの性能チェック!新型「ポルシェ カイエンS E-ハイブリッド」を長期テスト車に導入

2024年12月9日

ポルシェ カイエンS E-ハイブリッド(Porsche Cayenne S E-Hybrid):スポーティかつ経済的?2.4トンという重量にもかかわらず、E-プラスが航続距離、運転の楽しさ、快適な移動をもたらしてくれるのか?ポルシェ カイエンS E-ハイブリッドの耐久テストが開始された。

我々の新型長期テスト車両である「ポルシェ カイエンS E-ハイブリッド」で最初の1万km走行中、すでに1,074kmを純粋に電気のみで走った。

「カイエン」を充電ステーションに停めておくことなく、ブレーキをかけたり走行したりすることで、得る少しの電気だけで1,000kmを電気だけで走れたのは良い結果と言える。しかし、それについては後ほど詳しく説明しよう。まずは、我々の新しい「同僚」について詳しく紹介しよう。

2.4トンのカイエンがこれほど活発で、かつ豪華であるとは信じられないほどだ。

もちろん、2.4トンのハイブリッドSUVは、スポーツカーとは呼べない。SUVという言葉には「スポーツ」という意味が含まれているが、スポーツカーではない。しかし、我々は既成概念にとらわれない考え方も好む。そして、現代のハイブリッドは、そのための自然な選択なのだ。

0-100 km/h加速4.7秒

カイエンは、第2世代(2010年)から電動化されている。新型「カイエンS E-ハイブリッド」は、470馬力のベーシックな「E-ハイブリッド」と739馬力の「ターボE-ハイブリッド」の中間に位置する。519馬力と750Nmのパワーで、その位置を確保している。

3.0リッターV6ターボエンジンは353馬力を発生し、エンジンとトランスミッションの間に配置された電動モーターは176馬力を発揮する。電気のみでの航続距離は80~90kmだ。

システム性能は、改良された3.0リッターターボV6と、176馬力に強化された電動モーターの相互作用によるものだ。ガソリンエンジンは353馬力だ。0-100 km/h加速4.7秒、最高速度の263km/hは十分な数字だろう。

重量はすでに述べたとおり、2,410kgだ。航続距離は?公式にはエアシティサイクルで最大90kmだが、通常の運転サイクルでは71~78キkmとされている。100kmあたりの燃料消費量は1.4~1.7リットル(リッターあたり58.8km~71.4km)とされているが、これはいつもながら非現実的な数値だ。

電子制御ブレーキからセラミックブレーキ(オプション)への切り替えには、少し慣れが必要だ。

11kWの車載充電器は、2時間半以内でバッテリーを完全に充電できるように設計されている。ちなみに、バッテリーはリヤシートの下に設置されており、スペースを節約している。他にどのような技術的なハイライトがあるのだろうか?

カイエン S E-ハイブリッドの標準装備: 2チャンバー2バルブエアサスペンション

20インチホイールが標準装備だが、我々のテスト車にはセラミックブレーキが装着されていることもあり、22インチホイールが装着されていた。さらに、ロールコントロール、リヤアクスルステアリング、スポーツエグゾーストシステムも装備されている。標準装備には、新しい2チャンバー2バルブエアサスペンションが含まれており、これは最高だ。

最初のドライブでも、我々はシャシーに大いに感銘を受けた。フェイスリフト以降、「カイエン」はまるでサスペンションが大幅に改善されたかのように感じられ、「Sクラス」のレベルに近づいたようにさえ思える。それでいて、曲がりくねった道でも車体がぐらつくことはない。800kgも軽いスポーティなコンパクトカーのように正確かつ軽快に操縦できるのは素晴らしい。

タイカンから採用された新しいディスプレイと操作コンセプトは、日常的な運転で完璧に機能する。

ステアリングは敏感すぎず、ドライバーは常に前方で何が起こっているかを知ることができる。数千kmを走り、この「カイエン」の特性がわかってくると、ルートが許す限り、自分たちでセットアップを固めていくこともわかった。ステアリングホイールで「スポーツ」または「スポーツプラス」モードを選択し、マニュアルトランスミッション、大きな排気音で楽しむ。ターボのロゴがない「カイエン」でも、もちろんそれは可能だ。ただし、バッテリーに十分な電力が蓄えられていることが条件だ。なぜなら、緑色のバーが空になると、できることは限られてしまうからだ。単純な計算だ。353馬力と2.4トン。

まあ、そのうちコツをつかんで、時折スポーツモードやスポーツプラスを使ってバッテリーを20~30%まで充電するようになった。充電ステーションにも行ったが、充電するにはかなり時間がかかる。車内は?価格相応の質の高い仕上がりだが、ステアリングホイールの右後ろにあるトランスミッションセレクターなど、操作系には最初は慣れが必要だ。

高級サルーンのような快適性、ロー&スポーティな走りも可能であり、新しい2チャンバーエアサスペンションはオフロードサスペンションリフトで印象づける。

「カイエン」での日常とはどのようなものだろうか?早朝、静かに走り出し、車内に機材を積み込む。そして高速道路に入ると、シルキーなサウンドを奏でる6気筒エンジンが70km/hで始動する(ハイブリッドモード、e-モード最大135km/h)。ガソリン満タンでバッテリーを少し充電した状態での航続距離は常に600km前後だ。最初の2か月間、11リットル(リッターあたり9km)を下回ることはほとんどなかった。

「S-GO 517E」は、「X5 M60i」と競合した春には、すでに経済的であることが示されていた。我々の消費ラップでは、フルバッテリーで100kmあたり6.3リットル(リッターあたり15.8km)であることが証明された。他に何か気づいたことは?助手席ディスプレイは推奨される追加オプションだ。これにより、運転中はパッセンジャーが最適なナビゲーションを検索し、Netflixやその他のエンターテイメントを楽しむことができるようになっている。

他には何か?ブレーキだ!ペダルの感触は悪く、電気ブレーキからセラミックブレーキへの切り替えが急すぎて、ソフトブレーキをかけることがほとんどできない。これは、「カイエン」フォーラムでも話題になっているように、オプションのセラミックブレーキが原因である可能性が高い。スチールシステムの方がはるかにコントロールしやすいと言われている。

出張でこれほど快適だったことはほとんどない。カイエンはその上質なV6サウンドだけでなく、スポーティさを感じさせないオールラウンドなフィールグッドパッケージも印象的だ。

Text: Guido Naumann
Photo: Ronald Sassen / AUTO BILD