【このブラックシリーズなんぼ?】価格上昇の一途 走行距離362kmメルセデスSLS AMGブラックシリーズの超希少な1台の価格は?
2024年12月7日

メルセデスSLS AMGブラックシリーズ(2013): メルセデスSLS AMGブラックシリーズは、現在最も価値のあるブラックシリーズモデルだ。その上、このメルセデスSLS AMG ブラックシリーズは1台しかこの世に存在しない。
249,900ユーロ(約4,200万円) – 2013年に発売された際のメルセデスSLS AMGブラックシリーズの価格はこれだった。製造されたのはわずか350台。その当時、小銭を持っていた人や、数少ないブラックシリーズを手に入れることができた人はラッキーだ。それ以来、価格は上昇の一途をたどっている!
AMGでは、「ブラックシリーズ」という名称は長年、最も過激なモデルを意味してきた。すべては2006年に発売された、忘れられがちな「メルセデスSLK 55 AMGブラックシリーズ」から始まった。これは「SLK 55 AMG トラックスポーツ(公道走行不可)」をベースに開発されたもので、生産台数はわずか35台だった。このモデルは、ブラックシリーズの先祖となるラインの礎となり、2020年には最高出力730馬力の「メルセデスAMG GTブラックシリーズ」が完成した。
SLSブラックシリーズは他の派生モデルすべてを凌駕する
現在6つの派生モデルはそれぞれ歴史において特別な位置を占めているが、それらすべてを凌駕する「ブラックシリーズ」が1つある。それがこの「SLSブラックシリーズ」だ。
2013年、メルセデスは最上級モデル「SLS」を発表した。このモデルは、外観が「SLS AMG GT3レーシングカー」にインスパイアされただけではなかった。通常の「SLS」は、その素晴らしいガルウィングドアで気品のあるGTカーのカードを切る一方で、「ブラックシリーズ」は本物の悪党だった。特に目を引くのは、大幅にワイドになったボディだ。フロントでは、フェンダーが左右それぞれ13mm、リアでは26mm外側に張り出している。
しかし、このワイドボディは単なる見かけ倒しではなく、フロントで20mm、リアで24mmもトレッドを広げるために絶対に必要なものだったのだ。もちろん、アファルターバッハではカーボン製バンパーも改良され、ブラックシリーズにはオプションで固定式スポイラー付きのエアロパッケージも追加された。
631馬力のV8自然吸気エンジン
しかし、それは始まりに過ぎなかった。エンジンも改良された。伝説の6.2リッターV8自然吸気エンジンは、すでに大幅に最適化され、通常の「SLS」用にドライサンプ潤滑方式が装備されていた。これが、独自のエンジンコード(M159)が与えられた理由でもある。
しかし、「ブラックシリーズ」では、エンジニアたちはさらに極限までチューニングを施した。カムシャフトの変更、カム形状の適合、特殊コーティングを施したタペット、高回転型バルブトレイン、高速走行に耐えるベルトドライブ、そして最大回転数8000rpmと、さらにエモーショナルなサウンドを実現するだけでなく、パワーも向上した。
標準モデルの571馬力(SLS AMG GTは591馬力)ではなく、さらに改良された最上級モデルの7速デュアルクラッチトランスミッションは、631馬力を後輪に伝える。最高速度は315km/hと、「SLS AMG(317km/h)」より若干劣るものの、「SLS AMGブラックシリーズ」は0から100km/hまで3.6秒で加速する(SLS AMGは3.8秒)。

わずか350台が製造され、すべて即座に完売した「SLS AMGブラックシリーズ」は、当初からコレクターズアイテムだった。この事実が価格にも反映されており、ドイツでは60万ユーロ(約1億円)以下で販売されている「SLS AMGブラックシリーズ」は存在せず、走行距離が特に少ないモデルでは7桁(1億6,800万円以上)の価格が付けられている。
ユニークな仕様
「SLS AMG」のなかでも「ブルーモーリシャス」を探している人は、ここに紹介する車両を確保すべきだ。2024年12月初旬、オークションハウス、「RMサザビーズ」は、「ドバイオークション」の一環として、「メルセデスSLS AMGブラックシリーズ」を競売にかける。これは世界に1台しかない車両だ。その理由は、エクステリアカラーの「デジーノミスティックブルー(Designo Mystic Blue)」にある。オークションの説明によると、この「SLS AMGブラックシリーズ」は、この色で工場出荷された唯一の車両であるとのことだ。しかし、この車は他のSLSオーナーのインスピレーションの源となったようで、現在、複数の「SLS AMGブラックシリーズ」がこの色に再塗装されている。

しかし、このブラックシリーズの真のハイライトは、外装と完璧にマッチした内装だ。最初のオーナーは、ブルーのレザー内装をオーダーした。非常に珍しいが、特にエレガントな仕様で、車をユニークにしている。装備のハイライトとしては、人気のエアロパッケージ(SLS AMGブラックシリーズの大部分の車両に装備されている)、レカロ社製フルバケットシート、バックビューカメラ、エンジンルーム用カーボンファイバーパッケージ、そしてバング&オルフセンのサウンドシステムが挙げられる。
この車はドイツで納車された
特筆すべきは、この「SLS AMGブラックシリーズ」は2013年12月17日にドイツで納車されたもので、ドイツ車であるということだ。この車は近年ほとんど運転されておらず、走行距離はわずか362kmだ。

推定価格は低すぎると思われる
「RMサザビーズ」は手数料を除いた推定価格を65万~70万ユーロ(1億1千万~1億2,600万円)と設定している。現在の市場状況を考慮すると、この価格はかなり低く感じられる。ドイツでは、走行距離6,500kmの最も安価な「SLS AMGブラックシリーズ(白)」が現在60万ユーロ(約1億円)で販売されている。走行距離が極めて少ない車両については、100万ユーロ(約1億6,800万円)を超える価格も提示されている。走行距離わずか107kmの新車とされる車両は、199万ユーロ(約3億2千万円)という法外な価格で販売されているとさえ言われている。
このような法外な価格で取引されるかどうかは疑問だ。もしここに紹介した「SLS AMGブラックシリーズ」が実際にその予想価格でオークションにかけられた場合、それは掘り出し物となるだろう!
結論:
私にとって、「SLS AMGブラックシリーズ」は「ブラックシリーズ」モデルの最高傑作だ。価格は法外だが、それだけの価値がある。この「ブラックシリーズ」のユニークな仕様がオークションで予想価格を大幅に上回る落札価格を付けても、私は驚かない。
Text: Jan Götze
Photo: Courtesy of RM Sotheby’s