「2024 SUPER GT 第7戦 AUTOPOLIS GT 3HOUR RACE」10番手スタートから荒れまくったレースを見事制したDENSO KOBELCO SARD GR Supraが大逆転勝利を果たす!!!
2024年10月29日
15番手スタートのVENTENY Lamborghini GT3が優勝
GT300は、#6 UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIが嬉しい初ポールポジションを獲得し好スタートを決めたが、2位スタートの#56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rが背後に迫り、3周目にはトップを奪われてしまう。そしてすぐさま#56に迫っていた#777 D’station Vantage GT3がトップを奪う。7周目には4番手スタートだった#96 K-tunes RC F GT3が急接近。11周目には#96がトップを奪う事に成功する。
後方では11番手スタートの#31 apr LC500h GTが19周目に2番手まで浮上。序盤から各所でバトルが勃発し大混乱のレース展開となった。
ポイントリーダーの#2 muta Racing GR86 GTは14位スタートであったが、9周目に給油のみのピットインで前車がいないクリアなコースを好ペースで走り上位進出を目指していた。その後、トップを走る#96は好ペースで後続とのリードを広げていったが、24周目に入ったところでフルコースイエローからセーフティーカーが導入され、GT300も各車のギャップはリセットされることとなる。
27周目に再スタートとなり上位チームは続々と1回目のピットインを行い、その後GT500のクラッシュが発生し2度目のセーフティーカー導入となる。
この時点でのトップは、早めに1回目のピットインをタイヤ無交換で行い、ポジションを上げた#2 muta Racing GR86 GTだ。再スタート後、トップの#2がリードを広げる。その後方では複数台が連なり各コーナーで大バトルが勃発。2位争いは、#31と#61 SUBARU BRZ R&D SPORTそして15位スタートから追い上げてきた#88 VENTENY Lamborghini GT3が抜け出す形となり、3台による激しいバトルが展開されていた。
ところが、#2にセーフティカー手順違反によりドライブスルー・ペナルティが課される事になる。ペースも良かっただけに万事休すかと思われたが、62周目に3回目のセーフティーカー導入となり、幸運にもその直前に2度目のピットインを終えた#88が実質トップに躍り出る。2番手には再度順位を上げてきた#6がつける。そして何と#2はセーフティーカー解除後にペナルティーを消化すると、ハイペースで追い上げ、3番手浮上に成功する。
残り30分を切った時点で2番手の#6が急遽ピットインすると、#2が2番手となり圧倒的ペースでトップの#88に迫るが、#88は後続を見ながらタイヤを温存しつつペースを保っていたのか、ここぞとペースを上げて差は縮まらなかった。
そして、レース残り17分で5番手の#61SUBARU BRZ R&D SPORTが第2ヘアピン手前でブレーキトラブルか減速できずにコーナーに入ってしまい、ガードレールと緊急時の車両を移動させる重機に衝突してクラッシュしてしまう。危険回避のドライビングをしたおかげで怪我はなかったが、あのまま真っ直ぐ当たっていたらと思うとヒヤッとするクラッシュであった。
この4回目のセーフティーカー先導でレースは規定の3時間を迎え、そのままフィニッシュとなり、見事#88VENTENY Lamborghini GT3が今季2度目の優勝を飾った。
レース終了時点のポイントランキングは1位50P#65 LEON PYRAMID AMG(蒲生 尚弥 / 篠原 拓朗 / 黒澤 治樹)、2位は50P#2 muta Racing GR86 GT(堤 優威 / 平良 響 / 加藤 寛規)、3位50P#88 VENTENY Lamborghini GT3(小暮 卓史 / 元嶋 佑弥)、4位49P#777 D’station Vantage GT3(藤井 誠暢 / マルコ ソーレンセン / チャーリー ファグ)、5位 35P#7 Studie BMW M4(荒 聖治 / ニクラス クルッテン)、6位 29P#56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(佐々木 大樹 / ジョアオ パオロ デ オリベイラ)、7位 28P#4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口 信輝 / 片岡 龍也)となった。
次戦のSUPER GT第8戦は栃木県のモビリティーリゾートもてぎにて今週末の11/2〜11/3に300kmレースとして開催される。
いよいよ今シーズンも残り2戦となり随所でチャンピオン獲得に向けた白熱のバトルが見られるはず。誰もが予想できない展開のSUPER GTを是非とも直接サーキットに足を運んで、レースを観て欲しい。
Photo/Text:Hisao Sakakibara