【新スーパーカー情報】ガルウィングを備えた史上最もパワフルなライトウェイトマクラーレン登場!399台限定のマクラーレンW1とは?
2024年10月11日
マクラーレンW1(McLaren W1):1,275馬力と1399kgが融合。マクラーレンW1は、P1とF1の後継モデルであり、史上最もパワフルなマクラーレンだ。生産台数はわずか399台。販売価格は220万ユーロ(約3億6,300万円)。詳細情報!
「マクラーレンP1」、「ポルシェ918スパイダー」、「フェラーリ ラ・フェラーリ」: 2010年代初頭に登場したハイパーカー3台は、歴史に名を残すこととなった。それから約10年後、マクラーレンは、新世代ハイパーカーの第一弾となる新型「W1」を発表した。今度はポルシェとフェラーリが追随しなければならない!
「W1」は、大きな期待を背負っている。一方には、わずか375台しか製造されず、V8ハイブリッドで916馬力を後輪に伝える「P1」がある。しかし、さらに伝説的な車といえば、ゴードン マーレイが設計した「マクラーレンF1」だろう。現代のマクラーレンの最初の車であり、現在では世界で最も価値の高い車の1台だ。製造された106台の「F1」の価格は2,000万ユーロ(約33億円)からというのも珍しくない。
限定399台
それに比べると、「W1」はお買い得だ!399台の限定生産モデルは、約220万ユーロ(約3億6,300万円)からとなっている。しかし、MSO部門で贅沢を尽くせば、300万ユーロ(約4億9,500万円)の壁をも確実に突破する。
その結果、新型ハイパーカー3車種のうちの最初の車種となっただけでなく、マクラーレンがこれまでに製造した中で最もパワフルなロードカーとなった。先代モデルと同様、「W1」もハイブリッド車である。ただし、ここでは電気走行距離(W1の電動走行距離はわずか2km)ではなく、パフォーマンスに重点が置かれている。
V8ツインターボで928馬力
「W1」の心臓部は、新開発のV8ツインターボエンジンで、排気量は3,988cc、単体で928馬力と900Nmのパワーを発揮し、P1のドライブトレイン全体のパワーを上回る。「W1」の場合、ラジアル磁束電動モーターと制御ユニットで構成されるeモジュールがあり、さらに347馬力と440Nmのパワーを追加する。このモジュールの重量はわずか20kgだ。ちなみに、8速デュアルクラッチも新開発で、電動式のリバースギアを備えている。
0-200 km/h加速5.8秒
新型「マクラーレンW1」の総出力は1,275馬力、最大トルクは1340Nm。興味深いことに、マクラーレンはトレンドに逆行し、フロントアクスルを電動化せず、20インチのリアホイールだけに動力を伝達する方式を採用した。これは、運転性能を損なうものではなく、むしろその逆だ。0-100km/h加速は2.7秒で、「P1(2.8秒)」とほぼ同じだが、0-200km/h加速と0-300km/h加速は特に素晴らしい結果となった。静止状態から200km/hまでわずか5.8秒、300km/hまで12.7秒という驚異的な速さで到達する。
これにより、最高速度を追求して設計された「スピードテール」よりも、「W1」は時速300kmに到達するまでの時間が10分の1秒短縮されている。同時に、イタリアのナルドサーキットでは「マクラーレン セナ」を3秒上回ったという。最高速度は350km(電子制御による制限速度)に達する。
車両重量はわずか1,399kg
その速さを実現した鍵の一つは、カーボンモノコック構造にある。全長4.64m、全幅2mを超えるハイパーカーとしては軽量な1,399kgを達成している。もう一つは、空力特性だ。マクラーレンによれば、「W1」は350時間以上風洞でテストされ、F1で培った同社の専門知識がすべて盛り込まれている。
例えば、「W1」は最も先進的なアクティブエアロダイナミクスソリューションを搭載しており、その中には、リアに30センチ(!)も伸びる、見事な外観のアクティブロングテールリアウィングも含まれている。「P1」と同様、「W1」はレースモードでは自動的に車高が下がり、フロントアクスルで最大37mm、リアアクスルで最大17mm低くなる。このモードでは、最大1,000kgキロのダウンフォースが発生する。
「マクラーレン セナ」と同様に、洗練された空力特性がデザインを大きく決定している。「P1」の攻撃的で直線的なデザインと比較すると、後継モデルはより鋭いデザインとなっている。フロント部分はWモーターズのリカンハイパースポーツを彷彿とさせ、サイドポッドはF1カーからインスピレーションを得ている。「W1」のガルウィングドア!
サンバイザーまでカーボン製
マクラーレンは、車内には「驚くほど広々とした空間」が確保されると約束している。シートはモノコックの不可欠な一部だ。ペダルボックスとステアリングホイールは調整可能だ。それ以外は、コックピットはミニマルだ。他のマクラーレンから、ヘッドライナー内のスイッチはすでに知られている。細かいディテールは、厚さわずか3mmのカーボン製サンバイザーだ。「W1」は長距離の移動にはあまり適していない。なぜなら、荷物はシートの後ろのコンパートメントにしか収納できないからだ。2つのバッグか2つのヘルメットを収納できるスペースがあるだけだろう。
最後に、パワーに匹敵するほど印象的な数値、すなわち制動力について。390mmのカーボンセラミックディスクを装備した「W1」は、時速100km走行時からわずか29mで停止できると言われている。これは少なくとも紙面上では驚異的な数値だ。
マクラーレンW1のパイオニアとしての役割
パイオニアとしてのマクラーレン。すでに完売となった「W1」で順調なスタートを切った。次に登場するのは、V6エンジンに電気モーターを組み合わせたハイパーカーで、ポルシェが「ミッションX」でトリオを完成させる前に、間もなく登場する予定だ。
Text: Jan Götze
Photo: McLaren Automotive Limited