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【新着情報】止まらぬ欧州人のジムニーへの愛 欧州市場でジムニー存続へ

2020年9月21日

スズキ ジムニー商用車(2020): CO2、エンジン、2シーター、四輪駆動

ジムニー、欧州市場から撤退?というニュースが今年流れたが、商用車として、人気のスズキ ジムニーは欧州に残るかもしれない。欧州で絶滅の危機に瀕しているスズキ ジムニー。しかし、スズキにはある計画があった。

スズキ ジムニーはどうやらヨーロッパでの滞在が許されるらしい!
このアイドル的存在の日本の小型オフロードモデルは、ドイツでは短期間のうちに完売してしまった。スズキは生産が追いつかない一方で、EUからは罰金を科すと脅されていた。
それはジムニーの1.5リッターの内燃機関エンジンは、CO2を排出しすぎて、燃料を消費しすぎているからだ。

ジムニーはヨーロッパ市場に残るべきだ

しかし、乗用車としてではなく、商用車としてなら残るチャンスはある。
そこでスズキはジムニーの後部座席をはずし純粋な2シーターになる。
したがって、ジムニーはリアの2つのシートを失うが、その一方で、それは33リットルのトランクスペースを得ることになる。

商用車としてのジムニーはおそらくイギリスで最初に登場

2シーターの『ユーロジムニー』に関するニュースは、スズキUKから届いたものだ。
イギリスではジムニーを残すために商用車登録を画策したようだ。
ドイツ市場については、まだ具体的な発表はされていない。
これまでのところ、ジムニーのCO2排出量は平均154g/kmで、自動車の許容量の範囲(95g/km)を上回っている。
一方、トラック登録の商用車としては、1kmあたり147gまでのCO2排出が認められており、少なくとも日本車の近未来は、商用車という立場で確保されている。
しかし、この異例の解決策が恒久的な解決策として残る可能性は低い。
噂では、どうやらジムニーには、エンジンのアップデートが数年内に計画されており、それによって、ヨーロッパでの登録が再び可能になるはずだ。
しかし、このアップデートが実際にいつ行われるのかはまだ明らかになっていない(おそらく2021年後半から2022年頃と言われている)。

ジムニーには後部座席がはずされているが、荷室との間はパーティションで区切られている(おそらく大半のオーナーがすぐに取り外してしまうことを前提としたような、あえてしょぼいパーティションに注目)。

イタリアでも最も人気の高いスズキの車はジムニーである。スイスでもよく見かけるし、とにかくヨーロッパにおけるジムニー(正確に言えば、ジムニー シエラ)の人気と普及度は高く、それは日本のユーザーの熱中度とはまた若干違う形で人気度抜群なのである。

YouTubeで「ジムニー」で検索してもらえばわかるように、わが国では雪国や山間部といった場所での生命線的自動車としての活躍の他に、リフトアップしたりバンパーを切り詰めたジムニーで泥だらけになったり、転げたり、岩場で遭難したり(?)といった一種の偏執的なほどのユーザーがわが国では多い。
もちろんそれは一部の少数派で、そんな遊びのアイテムとしてではなく、ジムニーを必要とし、ジムニーでなければならないユーザーが圧倒的に多いがゆえに、今までジムニーは生き延びてきて来たわけだが、ヨーロッパでもそのようなジムニーでないと困るユーザーが多いとのことだ。

例えばドイツでは森林関係の車輛として、イタリアでは細く入り組み、なおかつ荒れた階段状の路面のような街の中で物資を運ぶ車としてジムニーを用いる場合も多い。もちろん魚釣りやミニキャンプ、さらにはちょっとした冒険の相棒として、ジムニーでなければならない人が、まだ世界中には多く存在しているということだろう。

今回の措置は苦肉の策でありながら、そういうジムニーを必要としている人を安心させるニュースであるし、おそらくスズキも今後改良を続けながらジムニーを存続する計画を考えていることだろう。特に今回のジムニー(特にJB64)では、パワーユニットのトルクが細い(JB23 より明らかにパンチが少ない)という不評が多く、パワーユニットの改良は必須ともいえるので、パワーユニットの改良(と、衝突軽減ブレーキのグレードアップと、アダプティブクルーズコントロールの採用)は、世界中のジムニーファンが待っている改良点である。今後のジムニーの発展を心から楽しみに待っていたい。

Text: Andreas Huber
加筆: 大林晃平