米市場のベストセラー?それはF-150だ!アメリカ人の愛してやまないピックアップトラック「フォードF-150ラプター」の試乗レポート!
2024年9月18日
フォードF-150ラプターをテスト。V6搭載のフォード ラプター、高速レーンのパワーハウス。編集部にどんな猛獣がやってきたのか?我々は、456馬力を発揮する”小型エンジン”フォードF-150ラプターのパフォーマンスをチェックする!
運が良かった:実は、あるPR会社にまったく別の話を聞いてみたのだが、答えはこうだった: 「いいえ、残念ながらそれはできませんが、私たちはフォードF-150のヨーロッパ輸入代理店でもあります。フォードF-150ラプターなら、いつでも」。こうして私は今、パドックの横に立っている。
ただし、このラプターは小型版の方で、730馬力のV8を積む「ラプターR」ではない。しかし、我々の3.5リッターV6の456馬力も、並大抵のものではない。
完全停止状態から100km/hまでの計測は6秒とスムーズで、最高時速は200km/hには少し届かない。アウトバーンで192km/hが最高速度だった。
フォードF-150ラプターの制動距離は驚くほど長い
心配なのは、46.1メートルという時速100kmからの長い制動距離だ。2.7トンの車重と粗いトレッドのBF製グッドリッチタイヤがハンデで、それにしてもその制動距離は驚くほど長い。
その一方で、トルクは印象的だ。たとえツインターボのレスポンスがやや鈍く、10速オートマチックトランスミッションがギアライブラリーの中から適切なギアを見つけるのにコンマ数秒必要だとしても。ひとたびスロットルを踏み込めば、すぐに猛烈なダッシュを始める。サスペンション面では、38cmのリアサスペンショントラベルを持つ可変フォックスレーシング製ダンパーが、スポーツモードとバハモードの間でパワフルな広がりを提供する。しかし、決して硬くはない。
コーナリング時、ラプターは大きく傾き、特にフロントアクスルの重さのために強いアンダーステアに見舞われる。
インテリアは純粋なアメリカンカジュアルだ。確かにプラスチックの砂漠だが、出来栄えは上々。その一方で、カップホルダーは16個(!)もあり、中央のアームレストはスーパーサイズのハンバーガーメニューが置けるテーブルにも変身する。フロントとリアのスペースは贅沢で、ダブルガラスルーフによる開放感は本当の意味で天国だ。
車輌データ | フォードF-150ラプター |
エンジン | V6 |
排気量 | 3,490cc |
最高出力 | 456PS@5,000rpm |
最大トルク | 691Nm@3,500rpm |
ギアボックス | 10速オートマチック |
駆動方式 | 全輪駆動 |
全長/全幅/全高 | 5,908/2,184/2,027mm |
ホイールベース | 3,693mm |
荷室容量 | 1,495リットル |
平均燃費 | 6km/L |
テスト車両価格 | 143,990ユーロ(約2,332万円) |
そして最後に、面倒な燃費について。平均燃費リッターあたり6kmという数値は一昔前の数字だが、前面投影面積と車重を考慮すれば、「F-150ラプター」は我々のテストメニューで驚くほどよく走っている。もうひとつの利点は、エンジンがアメリカンチューンであることで、従来のプレミアムガソリンを必要としないことだ。
結論:
確かに、直線番長なだけだが、「フォードF-150ラプター」は派手で、無骨で、カッコイイという点では究極のボスだ。これが非常に理不尽であることは、強調するまでもないだろう。
Text: Alexander Bernt
Photo: Caroline Jüngling / Auto Bild