【今度は8シリーズのレストモッドだ】V8の代りにV10を搭載したクールルッキングレストモッドスポーツクーペ「BMW 858 CSL」登場!
2024年9月8日
レインスピードショップ(Reyn Speed Shop)のBMW 858 CSL。マッスルなV10を搭載したBMW 8シリーズクーペのレストモッド。カルト的な人気を誇るBMW 8シリーズ(E31)。カリフォルニアのチューナーが、このクーペに特別なエンジンを搭載した。
クラシックスポーツカーに現代技術を導入して新たな息吹を吹き込む、いわゆるレストモッドが流行している。カリフォルニアのチューナー「レインスピードショップ(Reyn Speed Shop)」がペブルビーチで開催されたコンクールデレガンスで披露したこの「BMW 858 CSL」のように、いわゆるレストモッドはますます頻繁に発表されるようになっている。
このコンバージョンは、高速道路の伝説となった「E31」世代の「BMW 8シリーズクーペ」をベースにしている。90年代のアッパークラスクーペは、シャシーが強化されただけでなく、カーボンファイバー製のエクステリアも一新された。デザインは「8シリーズクーペ」のクラシックなラインを彷彿とさせるが、ワイド化されたフェンダーのおかげでかなり過激になっている。
フロントエプロンはBMW M3 CSL(E46)を彷彿とさせる
シルもより力強い造形となり、リヤエプロンはより滑らかなラインとなった。デザイナーのジョン シバルは、トランクリッドにダックテール風のシャープなティアオフエッジを組み込んだ。
フロントデザインはオリジナルから変更され、先鋭的でなくワイドになった。エプロン中央には大きなエアインテークがあり、サイドには2つの小さなエアインテークがある。以前はリトラクタブルヘッドライトだったところはエアアウトレットに変更され、ライトはダブルキドニーグリルの横の低い位置に配置されている。
しかし、このコンバージョンの目玉は新しいエンジンだ。従来の「BMW 8シリーズ」に搭載されていた6気筒、8気筒、または12気筒エンジンの代わりに、カリフォルニア製レストモッドにはまったく異なるパワーユニットが採用された。「BMW M5 E60/61」または「M6」のV10心臓が、「BMW 858 CSL」のフロントエンドに搭載されている。
V10は標準仕様で507馬力を発揮
BMW社内では「S85B50」と呼ばれるこのエンジンは、排気量5リッター、4バルブテクノロジー、10個の個別スロットルバルブ、ツインVANOSを備え、標準仕様で507馬力、最大トルク520ニュートンメーターを発揮する。レストモッド「8」の出力が同じなのか、それともクーペに数馬力上乗せされているのかは現時点では不明である。
リヤエプロンにはディフューザーと4本出しエグゾーストシステムがあり、深みのあるサウンドを奏でる。マニュアルのギアボックスがパワートランスミッションを担い、ブレーキシステムはブレンボ製、ホイールはカスタムメイドである。
レインスピードショップが「BMW 858 CSL」を販売するのか、あるいは少量生産するのか、具体的な情報はまだない。今のところ、このクルマはオーナーにとって身近なプロジェクトであり、成功すると考えて間違いない1台だろう。
Text: Sebastian Friemel
Photo: YouTube/Precision Sport Industries