「フォルクスワーゲン T2」でユネスコ生物圏保護区&ハイキング天国のプファルツを探訪 ドイツでこれほど見どころの多い地域は他にない
2024年7月7日
ブリツアー in プファルツ:旅行記。VW T2でプファルツ地方を探訪。ユネスコ生物圏保護区、ブルゲンラント、ハイキング天国: ドイツでこれほど見どころの多い地域は他にない。プファルツへの愛の宣言!
何度も足を運ぶお気に入りの地域があると、あるとき気づくことがある: ここが私の心の故郷なのだ。私にとっては、2年ほど前、仕事で再びプファルツ(Pfalz)地方を訪れたとき、シュパイヤーに泊まるときはいつもそうするのだが、お気に入りのワインバーで食事をごちそうになった。
「ラベネスト ワインバー」のオーナーであり、いつも心優しいおもてなしをしてくれるドリスは、その夜、私(バルト海沿岸生まれ、ハンブルク在住)をいぶかしげに見つめながら、こう尋ねた。「ここにも来たことがあるんでしょ?」、と・・・。
この7年間、私は少なくとも年に一度は、5,000平方kmに及ぶライン川左岸の小さな楽園を訪れてきた。プファルツを訪れるのに最適な時期は、9月中旬から下旬にかけてだ。
ブリツアー in プファルツ: 秋はワイン生産者のハイシーズン
ブドウの木が色づき始め、黄色、オレンジ色、赤色など、ありとあらゆる色合いで景色が染まる。日中はまだ夏のような暑さだが、夜になると空気は涼しくなる。まるで世界が暑い夏を終えて休息に入ったかのようだ。ワイン生産者を除いては・・・。その頃はブドウ収穫のハイシーズンなのだ。
「エルレンミューレ ワイナリー」のサビーネ シュペルリングが、彼女のリースリング、ドルンフェルダー、ムスカテラーを試飲させてくれたのは全くの偶然だ。私たちが庭に入ると、ちょうど機械のひとつが止まっていた。エデスハイムのワイナリーは素朴な造りだ。キャンパーは、ブドウ畑と1832年に建てられた古い母屋の間にあるピッチでくつろぐことができる。
中庭にある小さな「ドリス ワインバー」では、シュペルリング家のリビングルームにいるような気分になれるだけでなく、ザウマーゲンなどプファルツ地方の伝統料理を味わうこともできる。
ユネスコ ファルツの森生物圏保護区:神話と伝説
ワイン生産者の間では、キャンパーは良い客だという噂が広まっている。ほとんどのワイナリーでは、多かれ少なかれ設備の整ったモーターホーム用のピットを提供しており、時にはキャラバンと一緒に利用することもできる。
しかし、プファルツの森の端にあるヴァッペンシュミーデ(Wappenschmiede)キャンプ場は、モーターホームで休暇を過ごす人たちにとってさらに良い場所だ。「フォルクスワーゲン T2 ウェストファリア」でこのツアーに同行してくれた3人の仲間とともに、ここに1週間滞在した。
このキャンピングカーは、今年のキャンピングカー寄付キャンペーンの2番目の品である。その日の気分に合わせて、ヴァッペンシュミーデから南ワイン街道で最も魅惑的な村のひとつであるザンクト マルティンまで20分ほど歩いたり、ハンバッハ城まで日帰りで出かけたりすることもできる。
プファルツのハイキング:ブドウの木と果物の木
11世紀に復元されたこの城は、「ハンバッハ フェスティバル(Hambacher Fest)」で、よく知られている。1832年5月27日、当時まだ廃墟だった城跡に約3万人が行進し、ドイツ統一国家、言論の自由や報道の自由などの基本的権利、国民が政治的決定に影響を与える機会の拡大を要求した。
今日、この祭りは19世紀の民主化運動における重要なイベントとみなされている。城までのハイキングだけでも訪れる価値がある。丘陵地帯のブドウ畑と青々とした果樹の間を抜けていく。
プファルツの森の生物圏保護区を通る数々のハイキングコースには、食の見どころだけでなく、不思議な発見もある。例えばヒンターヴィーデンタールには、テーブルの形をした石が約14メートルもそびえ立っている。いわゆる「悪魔のテーブル」は伝説の対象でもある。
ある暗い夜、ファルツの森を行進していた悪魔が空腹になり、休む場所を探した。どこにも適当な場所がなかったので、彼は怒って2つの大きな石を取り、テーブルの上に置いて夕食を楽しんだ。彼が山歩きを続けていると、テーブルが止まってしまった。それ以来、夜に悪魔の食卓に行く勇気のある者は二度と戻ってこなくなったという言い伝えだ。
プファルツの旅:人々の気安さ
そんなことは、おそらく私には起こらないだろう。それでも私は毎年プファルツに惹かれる。もちろん、ファルツの森のおかげでもある。暑い夏の夜も、涼しい秋の夜も: 外に座って、おしゃべりして、笑って、ワインとおいしい料理を楽しむ。北ドイツの人々には本当に感謝しているが、プファルツの人々の人生に対する気楽さと安易な生き方に接するたびに、もっと頻繁に厚切りのザウマーゲンを食べたいと思う。
Text & photo: Jenny Zeume