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【このレストモッドEvo IIなんぼ?】「HWA Evo」この100台限定メルセデス 190E 2.5-16 EvoIIのレストモッドモデルの値段は?たったの・・・です

2024年7月10日

「HWA Evo」:メルセデス・ベンツ 190E 2.5-16 エボII レストモッド。「HWA Evo」は、最も伝説的なメルセデス 190E 2.5-16 エボIIへのAMG創設者からのオマージュだ。100台のみ生産され、価格は1台85万ユーロ(約1億4,450万円)だ!!!

HWAがアクセルを踏み込む!発表と最初のスケッチからわずか数ヶ月で、「HWA Evo」は現実のものとなった。最初のプロトタイプは完成し、走行可能な状態にまで仕上がっている。

モータースポーツのDNAと公道での承認: HWAは次のステップに進み、車両メーカーとしてレストモッドビジネスに参入。「HWA Evo」は伝説の「メルセデス190 E 2.5-16 Evo II」へのオマージュだ。100台のみ製造。単価は正味71万4000ユーロ(約1億2,138万円)!

HWAは、AMGを創立したハンス ヴェルナー アウフレヒトが1998年に設立した独立系企業で、以来、特にモータースポーツの分野でその名を馳せてきた。今日に至るまで、HWAはDTM史上最も成功を収めたレーシングチームであると同時に、「メルセデスCLK DTM AMG」や「CLK-GTR」のスモールシリーズも開発してきた。つまり、メルセデス車を知り尽くしている会社といえば、HWAなのだ。

アファルターバッハを拠点とする同社は現在、「メルセデス190」をベースに初の完全自社製車両を開発中だ。その名は「HWA Evo」で、502台しか製造されなかった「メルセデス190 E 2.5-16 Evo II」へのオマージュである。

1986年から2017年までドイツツーリングカー選手権(DTM)の運営団体「ITR」の会長を務め、メルセデスの成功に貢献しただけでなく、「190 E 2.5-16 Evo II」のロードゴーイングバージョンの開発にも携わった。それゆえ、この新型はアウフレヒトにとっても、HWAチーム全体にとっても、思い入れの深いプロジェクトなのである。

HWA Evoの概要
・メルセデス190 E 2.5-16 Evo IIへのオマージュ
・メルセデス190(W201)ベース
・生産台数わずか100台
・ドライサンプ潤滑方式3.0リッターV6ツインターボ
・最高出力&最大トルク: 450PS&550Nm
・最高速度: 270km/h
・乾燥重量: 1,360kg
・最高出力: 500PS、最高速度300km/hのアファルターバッハパッケージ
・カーボンセラミックブレーキ(オプション)
・ボディワークの大部分にカーボンファイバーを使用
・現在注文受付中
・ドイツでの基本価格: 849,660ユーロ(約1億4,450万円)
・最初の納車は2025年末

HWA社のマーティン マルクスCEOは、「HWA Evo」について次のように述べている。「当社の長い伝統のおかげで「HWA Evo」は当社の経験と専門知識をすべて注ぎ込むことができるフラッグシッププロジェクトだと考えています」。

すべてはスケッチから始まった

デザイナー、カイジル サリームが2022年2月にインスタグラムで発表し、「Evo III」と名付けられたイラストが、「190 Evo II レストモッド」の象徴的なデザインのベースとなった。その後、HWA社の創設者であるハンス ヴェルナー アウフレヒトと協議の上、デザインが最終決定された。

HWA Evoは、メルセデス190 E 2.5-16エボIIへのオマージュであり、一見するとオリジナルのように見える。

メルセデスAMGで10年間ヘッドデザイナーを務め、レーシングカーの「メルセデスAMG GT3」や「GT4」、「AMG GTブラックシリーズ」をデザインしたデザイナー、エドガー チューがこのために起用された。

クラシックとモダンのバランス

「HWA Evo」の最初のモデルは、カイジル サリームとのコラボレーションによって誕生した。特に注意したのは、クラシックなフォルムを慎重に現代に取り入れることだった。チューはその難しさを次のように説明する。「HWA Evoは、クラシカルなデザインを保ちつつ、現代的な形式言語を取り入れるという、バランスの取れた行為でした」。

張り出したフロントスプリッターを保護するため、エボには30mm車高を上げるリフト機能が付いている。

最初のスケッチでも、「HWA Evo」が「190 Evo II」へのオマージュであることは明らかだった。最初のプロトタイプの新しい画像は、非常に期待できそうだ。フレアしたホイールアーチ、突き出たフロントスプリッター、XXLサイズのリアスポイラーは、もちろんオリジナルデザインの6本スポークリム(245/35 ZR19と265/35 ZR20)と同様に、このクルマの一部である。興味深いことに、プロトタイプには2種類のホイールが装着されている。

ボディワークの大部分はカーボンファイバー製

ボディワークの大部分(ルーフを含む)はカーボン製で、全長4.58m、全幅1.91mのレストモッドの乾燥重量は1,360kgになると予想されている。フロントアクスルを5cm前進させるなどして、目標とする重量配分は50対50だ。ラジエーターグリルはブラックアウトされ、LEDヘッドライトで縁取られている。もちろん、メルセデスのスリーポインテッドスターがないのは、この「Evo」がHWAの製品だからだ。

現代的なLEDテールライトは新しく、XXXLサイズのリアウイングはオリジナルに基づく。メルセデスのスリーポインテッドスターを探すのは無駄だ。

HWAはすべてを自社開発

すべての開発をHWAが行っている。駆動、パフォーマンス、シャシー、ブレーキ、エアロダイナミクス、安全装備は最先端であるべきだ。そして、すでに具体的な技術的詳細がある。

100台はそれぞれ厳選された「メルセデス190」をベースにしており、ボディシェルまで剥ぎ取られる。シャシーは特別に開発されたアルミニウム部品で補強され、「HWA Evo」に組み込まれる。旧「190」の面影はほとんどなく、「HWA Evo」はそれ自体が完成された1台のクルマなのだ。

メルセデスのV6ツインターボは450馬力

しかし、235馬力のオリジナル4気筒エンジンは使われていない。代わりに、アファルターバッハにあるメルセデスのV6ツインターボが採用された。排気量3リッターの6気筒エンジン(M 276)は、「AMG 43」のさまざまなモデルにも使われていたものだが、HWAで大規模な手直しが施され、ドライサンプ潤滑などに変更されている。最高出力は約450馬力、最大トルクは550Nmと、オリジナルの「190 Evo II」と比べてほぼ2倍のパワーを発揮するはずで、パワーはトランスアクスル構成の6速マニュアルギアボックスを介して後輪に伝達される。最高速度は電子制御により270km/hに制限されるという。

「HWA Evo」のインテリアにはレカロクラシックシートとデジタルインストルメントディスプレイが予定されている。エアコンやブルートゥースオーディオなどの快適装備も欠かすことはできない。

450馬力では物足りないという人は、いわゆる「アファルターバッハ」パッケージを注文することができる。これにより出力は500馬力に向上し、電子制御式スピードリミッターが解除されるため、「HWA Evo」は300km/hの壁を破ることができる。電子調整式KW製ダンパー(標準では手動調整式)も搭載されている。

車重1,360kgのレストモッドには、フロントアクスルに380mmのディスク、リアアクスルに360mmのディスクを備えた適切な寸法のスチール製ブレーキシステムが装着されているが、カーボンセラミックブレーキもオプションで用意されていて、サスペンションもダブルウィッシュボーンアクスルを採用したまったく新しいものである。フロントエンドを30mm持ち上げるリフト機能(オリジナルと同様)も検討されている。

販売に関しては、HWAは米国のキュレイテッド社と提携した。80年代、90年代、2000年代初頭のスーパースポーツカーやスモールシリーズを専門とする自動車ディーラーだ。

価格は正味71万4,000ユーロ(約1億2,138万円)

「HWA Evo」は現在予約注文を受け付けており、最初の顧客には2025年末に納車される予定だ。本体価格は714,000ユーロ(約1億2,138万円)で、ドイツ国内ではグロスベース価格849,660ユーロ(約1億4,450万円)に相当する。「HWA Evo」は確かにお買い得ではないが、それではどのレストモッドがお買い得だと言えるだろうか?

Text: Jan Götze
Photo: HWA AG