10000回転、600馬力超のF1エンジンをポルシェ930ターボにドッキング!「TAG Championship by Lanzante」ポルシェ 911(930)ターボのレストモッド登場
2024年7月3日
TAGチャンピオンシップ(TAG Championship by Lanzante):イギリスのランザンテ社がポルシェ 911(930)ターボに伝説のF1エンジンを搭載したレストモッドモデルを3台リリースする。
より速く、より高く、より遠くへ、ではなく、より速く、より軽く、よりパワフルに!このモットーに忠実に、レストモッド「ポルシェ 911 (930)ターボ」、〝TAG Championship by Lanzante”が誕生した。しかも3台だけ。ドーピングされた「ポルシェ 911 ターボ」を間近で見たい人は、2024年7月11日から14日まで開催される「グッドウッド フェスティバル オブ スピード」で見ることが可能だ。このポルシェ 930ターボがこれほどまでに注目に値するのは、一体なぜなのだろうか?
英国のエンジニアリング会社ランザンテ(Lanzante)は、930型「ポルシェ 911 ターボ」をベースとして作り上げた新型レストモッドモデル、「TAGチャンピオンシップ」の仕様を明らかにし、実車を「グッドウッド フェスティバル オブ スピード」でワールドプレミアすると発表した。
見どころは、それを見ることではなく、その音を聴くことかもしれない。というのも、その名前からすでに察しがつくように「TAG」とは「Techniques d’AvantGarde」の略である。しかし、この名前は、その背後にある会社というよりも、F1で最も有名なエンジンのひとつを表している。
このエンジンは1980年代初頭に「マクラーレン MP4/2C」に搭載されたもので、コスワースによる手直しのおかげで、スペックもその評判に恥じないものとなっている。625馬力、毎分10,250回転という驚異的なエンジン回転数も見逃せない。しかも、すべてマニュアルの6速ギアボックスを使用している。最高速度は320km/h。ちなみに、この3台の「ポルシェ 911 ターボ」レストモッドモデルのカラーリングは、当時のマクラーレンF1のカラーリングを再現したものである。
インテリアも一新
パフォーマンスの向上と密接に関係しているのは何だろう?そう、軽量化だ!そのためにランザンテ社は思い切った手段を選んだ。ドア、フェンダー、ボンネット、バンパーなどすべてのパーツがカーボンファイバー製になっただけでなく、インテリアも徹底的に軽量化された。簡潔に説明しよう:軽量なレカロシートと必要な装備、エアコン以外はすべて取り外されている。
車重は約430kg軽くなり、1トン弱になった。これだけの軽量化にこれだけのパワーがあれば、当然、強力なブレーキが必要になる。「TAGチャンピオンシップ」には4ピストンブレーキキャリパー(フロントとリア)を備えたカーボンセラミックブレーキが装着される。そこに18インチのマグネシウム&カーボンホイールと、ミシュラン パイロットスポーツ4が組み合わされる。
しかし、ランザンテ社はまだ最もエキサイティングなディテールを隠している。ひとつは、0から100km/h、200km/h、300km/hへのスプリントのタイムが現時点では不明であること、そして価格が未定であることだ。しかし、5桁以上の価格帯になることは明らかだ。
Text: Kim-Sarah Biehl
Photo: Lanzante