【ベンツとアウディの一騎打ち】36枚もの画像とともに綴るエステートカー対決 アウディA6アバント対メルセデスE 220 dエステート
2024年6月25日
そしてそう、最大積載量を必要とする人は、A6の565~1680リットルと520kgの積載量よりも、Eクラスの615~1830リットルと615kgの最大積載量の方がいいだろう。最後に、牽引能力についても触れておこう。A6は2トン、Eクラスは2,100キロを牽引できる。
このように、2リッター4気筒ディーゼルエンジンも旅に出ることができる。アウディ A6では12ボルトのマイルドハイブリッドシステムが作動し、E 220 dのディーゼルエンジンはスタータージェネレーター内蔵の48ボルトバッテリーによって支えられている。どちらの場合もエンジンは極めてスムーズに作動し、9速オートマチックトルクコンバーターを介したメルセデスのパワー配分は、アウディの7速デュアルクラッチトランスミッションよりもさらに良くできている。
しかし、エンジンもトランスミッションも全輪駆動も、この2台の高貴なエステートをスポーツカーにするものではない。A6のダイナミックドライビングプログラムやEクラスのスポーツプログラムでも、この点は変わらない。確かに、アウディのやや軽めのステアリングは、ダイナミックモードではかなり気持ちよく引き締まる。
204馬力のアウディ A6が静止状態から100km/hまで8.2秒で加速するのに対し、メルセデス Eクラスは197馬力のと23馬力の電気モーターによるブーストで8.3秒を達成している。アクセルを長く踏み続ければ、E220dは227km/h、A6 40 TDIは241km/hに達する。
通常の運転では、アウディの平均燃費は7.6リッター(リッターあたり13.1km)と経済的だ。高速道路を流すように運転すれば、ディーゼル車の消費量を6.2リットル/100km(リッターあたり16.1km)に抑えることができる。
メルセデスの燃費はさらに良く、テストでは7.1リットル(リッターあたり14km)しか消費せず、燃費は5.7リットル/100km(リッターあたり17.5km)とスリムだった。
燃費も走行特性にぴったり合っている。エアサスペンションを備えたエステートは、標準サスペンションとアダプティブダンパーコントロールを備えたアウディ A6よりも路面に対してソフトである。どちらも一貫して快適だが、異なる哲学に基づいている。
ステアリングはそうではなく、メルセデスの方がアウディよりもダイレクト感と路面状況の情報伝達の点でわずかに優れている。一方、アウディ A6にはコステアリング式リアアクスルのアドバンテージがあり、コーナリング時の軽快さと俊敏さが増している。車重も1,905kgとメルセデス E220dより130kg軽い。そして、どちらも高いドライバビリティでドライバーは常に100%コントロールできている感覚を味わうことができる。
また、ブレーキング性能は、アウディは32.9m後に温まったブレーキで完全停止するが、メルセデスは同じ条件で31.6mという素晴らしい結果を出す。
最後に価格だ。メルセデスの場合、10万ユーロ(約1,700万円)以内に収まる。AMGラインプレミアムは、エントリー価格の69,560ユーロ(約1,182万円)から11,365ユーロ(約193万円)もアップする。さらにスーパースクリーン、エアサスペンション、マルチコンツアーシート、20インチホイールを追加すれば、あっという間に9万ユーロ(約1,530万円)に到達する。
しかし、アウディでさえ、オプションリストの多くの項目にチェックを入れることで、価格を吊り上げることができる。名もないオーディオシステムでさえ380ユーロ(約6万円)、スマートフォンインターフェイスは420ユーロ(約7万円)の追加料金がかかる。結局、試乗車の請求額は71,525ユーロ(約1,215万円)になった。
800点満点中587点で2位:アウディA6アバント40 TDI
熟成のおかげで現在でも十分に通用するエステートカー。インフォテイメントだけはもはや十分とは言えない。
800点満点中593点で1位: メルセデスE 220dエステート
長距離移動のための経済的なグライダーで、何でもこなせる。
結論:
「メルセデス エステート」の勝因は、標準装備の快適性、そして何よりもコネクテッドカー部門で高いスコアを獲得したことにある。しかし、この2点を除けば、アウディに軍配が上がる。「A6」は7年近く前のモデルだが、今でも非常に優れたパフォーマンスを発揮している。
Text: Berend Sanders and Holger Preiss
Photo: Olaf Itrich / AUTO BILD