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テスト 新型ベントレー ベンテイガV8 英国製高速SUVフェイスリフト V8の実力は?

2020年8月20日

ベントレー ベンテイガV8フェイスリフト(2021): テスト

今回のフェイスリフトにより、ベンテイガシリーズから12気筒が姿を消す。それでも新型ベンテイガは爆弾のような猛烈な力を発揮する。ベントレーは、デビューから4年を経た高級SUVに、最初のモデルアップデートを提供する。我々はそのフェイスリフトモデルをテストし、チェックした。

ベントレーのような高級ブランドがSUVをラインナップすることは考えられない時代があった。しかし、2016年の市場投入後、ベンテイガは瞬く間にビバリーヒルズやグリューンヴァルト(ミュンヘン)、ドバイなどの別荘地の寵児となった。そして今、イギリスのライフスタイルオフロードシーン初のモデルアップデートが行われた。

ベンテイガは板金のレタッチとより調和して見える

フェイスリフトモデルのデザインは、フロントはより個性的なものとなり、特に再調整後のやや不恰好なリアが個性を発揮している。そして、フロントとリアの両方には、同じようにエレガントでスポーティなベントレー コンチネンタルGTからの転用が明確に見られる。
見た目もドライビングダイナミクスも、リアアクスルのトレッドが2センチ広くなったことで恩恵を受けている。
コックピットは以前よりもはるかに近代的なものになった。
やや老朽化したアナログ式の計器類は消え、現代的なデジタルコックピットに置き換えられている。
加えて、最も重要な情報は、ヘッドアップディスプレイを介してドライバーの視界に投影することができる。
この価格クラスのモデルとして他に遅れていたのは、「Apple CarPlay」と「Android Auto」を介してスマートフォンをワイヤレスで接続する機能の搭載だったが、それも今回、解消されている。
その内容は、センターコンソール内の新型10.9インチ「マルチファンクションディスプレイ」に表示されるようになった。

フロントとリアの両方に、エレガントでスポーティなベントレー コンチネンタルGTからのデザインの転用が明確に見てとれる。

走行性能的に関しては文句のつけようがない

既にお伝えしたように、残念ながら、それ以前のV8ディーゼルと同様に、12気筒エンジンを搭載した先代トップモデルは、モデルアップデートの一環として、欧州向けの販売が中止となった。
また、同時に発表された電動航続距離30kmのプラグインハイブリッドモデルも、2021年まで用意されないという。
したがって、当面は、V8ガソリンエンジンがベンテイガシリーズの唯一のエンターテイナーとなる。
それでもその4リッターV8ツインターボは、十分に壮大なるドラマの主人公だ。
それは、550馬力のエンジンのパワーデリバリーとそのサウンドの両方に当てはまり、スポーツモードだけでなく、その豊かな低音でドライバーと乗員を魅了する。
4.5秒で0から100km/hまで加速し、300km/hを超えたところでデジタルスピードメーターは停止する。
公式には、290km/hと記されている。
ベンテイガは、2.4トンを超える乾燥重量を、運転操作の大部分で隠すことに成功している。

脅威だ。たったの4.5秒で、2.4トントラックは100km/hまで暴走し、最高時速290km/hに達する。

レジではベントレーはいつものようにたくさんのお金を要求する

非常にダイナミックで、タイトなコーナリングが必要とされると、物理学の理論が重いベントレーのダンパーに作用する。優れたシャシー、ロールの安定化、ビッグサイズの22インチホイールにもかかわらず、外側に押し出される。
ステアリングは正確ですが、少し重くなる可能性があり、スポーツモードではロール傾向をより扱いやすくする必要がある。
文句なく素晴らしいのは、ブレーキとZF製の8速オートマチックで、フライングスパーやコンチネンタルGTの8速ダブルクラッチよりもはるかに良い仕事をしている。
エンジンの可能性のすべてを使い果たした人は、指定された平均燃料消費量、リッターあたり7.5kmを達成するチャンスはない。
しかし、18万2000ユーロ(約2,300万円)というスタート価格を考えるなら、ほとんどのベンテイガの顧客がガソリン代などに興味を持つ可能性は低いだろう。
贅沢なSUVは3つのバージョンで利用できるようになっている: 4つの個別シート、5つのシート、または7人乗りとして。

誇り高い価格:ベンテイガ2021モデル年の楽しみは、たった182,000ユーロ(約2,300万円)という巨額から始まる。
コックピットは以前よりもはるかに近代的なものになった。やや老朽化したアナログ式の計器類は消え、現代的なデジタルコックピットに置き換えられている。
同時に発表された電動航続距離30kmのプラグインハイブリッドモデルは2021年まで用意されないという。
高レベル: ブレーキとZF製の8速オートマチックは、フライングスパーやコンチネンタルGTの8速ダブルクラッチよりもはるかに良い仕事をしている。
エンジン性能を心行くまで活用すると、ベントレーが公式発表している、平均燃費の7.5km/ℓの達成は不可能だ。しかし、2,300万円の贅沢SUVのオーナーにとってみれば、そんなことはどうでもいいことだろう。

ベンテイガのフェイスリフトで12気筒がなくなるなどのレポートはすでにお届け済みなので、そのオマージュは置いておくが、外観に関しての変更部分は他のベントレーとの整合性を持つうえで正解な方法であったように思う。

だが文句を言いたいのは、インテリアでこのデジタルメーターと、センターコンソール部のディスプレイ、いったいどうしたものか、と思う。
100歩譲ってメーターはあきらめないといけないかもしれないが(でもやはり、普通のメーターを高価なオプションでもいいから残すべき)、センターコンソールの「アップルカープレイ」だとか「ライン」などが表示されるディスプレイはあまりに残念だ。
この部分こそ、もっと高価なベントレーのように、丸い3連メーターとディスプレイとウッドパネルの3面がモーターでクルンクルンと回るあの仕上げにしてほしかった。
さらにいちゃもんを付けると、ATセレクターの横のドリンクホルダーが丸見えなのも、いったいどうしたものか? プラスチック丸見えの処理で、このままでは他のウッドパネルがあまりにもかわいそうだ。せめて同素材の蓋を付けるべきだろう。

と、これをお読みの皆さんはインテリアに関して私が文句をつけすぎているとお思いかもしれない。
だがこれがメルセデスベンツ Eクラスとか、ジャガーFペース「くらい」の車だったらここまでけちょんけちょんに言うつもりはないが、これは「ベントレー」なのである。
「インテリアの細部の仕上げこそ命」の車だからこそ文句をいいたいのである。
別にこんな部分でコストダウンしなくてもいいじゃないか、君はベントレーなのだから、コストを気にせずにもっと徹底的に伝統的で、華やかで、高貴な空間を醸し出してほしい。
そういえば、オプション価格2,000万円以上もしていた、トゥールビヨンの時計はフェイスリフト後でも選べるのだろうか?

Text: Stefan Grundhoff
加筆:大林晃平
Photo: Bentley Motors