【動画付き】これはマツダでもホンダでもありません 正真正銘ロータスです ロータス オメガです!

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ロータス オメガ(1991): エンジン、トップスピード、価格

懐かしい。いや、本当になつかしい。現行BMW M5と同じくらい速いロータス オメガ? 最高速度283km/hのロータス オメガは、90年代の最速4ドアセダンの1台だ。しかも実際の性能は300km/h超が可能だ!

はい、約30年前にはこういうロータスが存在した。
そしてこのロータス オメガは、ほぼ30年経った今でも、史上最強のオペルだ。
1987年に発表されたオペルの「Eセグメント」セダン、オメガを、その2年後にロータスがチューニングして作り変えたのが、スーパーサルーン「ロータス オメガ」だ。
当時、オペルとロータスはGM傘下にあり、オペルの地味なイメージを刷新するために、このクルマが生まれたと言われている。
そして1991年、リュッセルスハイムの会社(オペル)は、3.6リッターの直列6気筒エンジンから377馬力と568Nmのトルクを生み出す弾丸を備えたロータスを生産ラインから世に送った。
アルピナB10ツインターボと並んで、このオメガ(283 km/hの最高速度)は、当時世界で最も速い生産モデルサルーンの1台だった。
しかし、どうやら実際には、それよりもさらに速く走ることができるようだ。
300km/hを超えることさえ可能だ!
少なくとも、「TheSupercardriver」のYouTubeビデオはそのことを証明している。

現行モデルのBMW M5コンペティションと同等

通常、ロータス オメガの最高速度は250程度で制限されているとされている。
しかし、この制限は単純なトリックで解除できる。
エンジンを5速でレッドゾーンまで回し、その後6速にシフトする。
そうすると、電子拘束装置は解除され、オメガは実際に305km/hまで到達できるようになる。
これにより、今年30歳のオペルは、Mドライバーパッケージを備えた現行モデルのBMW M5コンペティションと同じ速さを発揮しるモデルとなる。
しかし、ビデオ上では単にトリックを説明するだけで、達成された最高速度の証拠は欠落している。
トリックが機能するかどうかは、自分でテストする必要がある。
しかし、誰が60,000ユーロ(約750万円)もするこのオールドタイマーを拷問したいと思うだろうか?
特に、ロータス オメガ / ロータス カールソン(ヴォクスホールのイギリス版)は約1,000台しか製造されていないため、その安定性については正確にはわかっていない。

ロータス オメガの6速トランスミッションはコルベットC4 ZR1から転用されたものだ。

来年日本に復帰予定のオペルは、昔から地味ではあるが内容的には実にしっかりした車を幾多も生み出したメーカーである。
このオメガが出た時は当然GMの一員であり、その当時はかなりの数がわが国にも導入されていた。もちろんそれらは普通のオメガで、セダンとワゴンがあったが、どちらもメルセデスベンツやBMWに決して劣らない、いい車だったし、自動車雑誌などでも評価もかなり高かった。
今回のロータス オメガは、そういうのありましたっけねぇ、という一台だが、ロータスというメーカーとオペルというメーカーが結びついたことが面白い。と書いていてこれまた思い出したのは、当時いすゞもロータスと仲良くダブルネームの車を作っていたことがあったことで、こちらは「ハンドリング バイ ロータス」というバッチがつけられ、ブリティッシュグリーンに塗られたFFジェミニやピアッツァ、そしてビッグホーン(!!)などが生産ラインを流れていたものである。いすゞもGMグループだったなぁ、と思い出しながら、意外とそんなことがあっさりとできた?時代はなかなか面白かったな、としみじみ思う(そういえばいすゞは「イルムシャー(!)」のバッチの付いたモデルもありましたっけね)。

話は戻ってロータス オメガだが約1000台と言われる総生産台数の中の、いったい何台が今ちゃんと走ることのできる個体なのかは予想もつかない。ただ言えることは、他の同時期の似たようなセグメントのスーパーセダン(例えば M5とか190E 2.3-16とか500Eなど)と比べると、圧倒的に少ないことだけは確かである。
だからと言ってロータス オメガがいくら少数で希少だといっても、他の車のように(例えば、500Eや、2.3-16などはいまだにプレミアム価格である)、とびきり高値で取引されることがないのは、やはりそれがオペルというブランドだからであろう。だが世の中は広いし、ロータス オメガを愛する人もちゃんといる(失礼!)というのが今回のレポートでよくわかる。そして、そんなエンスージャストは他の人が何と言おうが、強い気持ちでずっとロータス オメガに愛情を注ぎ続けるのだろう。

YouTube動画(約7分)。わかりやすい英語です。

Text: Moritz Doka
加筆:大林晃平