衝撃のニュース 世界最速SUV ベントレー ベンテイガ スピード 欧州市場から撤退!

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ベントレー ベンテイガ スピード(2020): SUV、W12、フェイスリフト

世界最速のSUVの欧州での販売終了。ベントレーはベンテイガ スピードを一新した。
最高速度306km/hで、世界最速のSUVであることに変わりはない。だがこのモデルは、今後ヨーロッパでは販売されなくなるという。なんとも悲しいニュースだ。

今度はベンテイガ スピードも市場デビュー! つい最近ベントレーは高級SUVのフェイスリフトを行ったが、635馬力のトップモデル、「ベンテイガ スピード」も手直しが行われている。
しかし、そのフェイスリフトには一つ衝撃的なニュースがともなう。今後、ヨーロッパではこのスピードバージョンは販売されなくなるという事実だ。

● 世界最速の市販SUVであり続けるベンテイガ スピード
● 最高速度306km/h、0-100km/h加速3.9秒
● 6.0リッターW12、最高出力635馬力、最大トルク900Nm
● 新たにチューンされた8速オートマチックトランスミッション
● リヤエンドのデザインを一新
● 88種類の塗装仕上げEXワークス
● ベンテイガ スピードの欧州での販売終了

ベンテイガ スピードはベンテイガからフェイスリフトの主な特徴を引き継いでいる
ラジエターグリルは大きくなり、ダークになり、より直立した位置に配置されている。
そしてヘッドライトはわずかに着色されている。
さらに、サイドスカートの塗装や新しい22インチのホイール、フロントドアの下部には控えめなSpeedのレタリングが施されている。
リアでは、ベンテイガ スピードは、通常モデルのベンテイガのフェイスリフトモデルとは比較にならないほどの存在感を放っている。
長方形の2つのパーツで構成されたリアライトは歴史に残るものだ。
ベンタイガとベンテイガ スピードには、コンチネンタルGTに似た楕円形のリアライトが採用されている。
同時に、ナンバープレートはトランクリッドから1段下のバンパーに移動した。
ルーフエッジスポイラーの大型化は、トップモデルの「スピード」にのみ採用されている。

リアライトを一新し、リアのナンバープレートの位置を変更。大型ルーフスポイラーは「ベンテイガ スピード」専用。

最高速度は変わらず306km/h

これもまた必要なことであるがベンテイガ スピードは、最高速度306km/hを誇る、世界最速のSUVである。
6.0リッターのW12エンジンは、新たにチューニングされた8速オートマチックトランスミッションを介して、635馬力と900Nmを4輪すべてに供給する。
これにより、100km/hまでの加速は3.9秒後に完了する。

ベンテイガ スピードはヨーロッパではもう購入できない

楽しい話題だが、一つだけ重大な問題がある。
それは、ベントレー ベンテイガ スピードがもはやヨーロッパでは販売されなくなったことだ。
これは、ベンテイガV8フェイスリフトの発表会でイギリスメーカーが発表したものだ。
その公式な理由とは? W12バージョンの需要が減少したためとされている。
しかし、それは真実の半分だけかもしれない。
CO2の規制はますます厳しさを増しており、ベントレーがヨーロッパで12気筒エンジンの販売を断念する最初のメーカーとなるが、あとに続くメーカーもあらわれると推測される。
これらの理由から、ベンテイガ スピードは今後、米国、中東、アジア太平洋地域の市場でのみ販売されることになる。
ヨーロッパでは、550馬力のベンテイガV8に加え、プラグインハイブリッドバージョンも計画されている。
世界的に見て、ベンテイガ スピードは市販SUVの中で最も速いSUVであることに変わりはないだろう。
しかしヨーロッパでは、このことに「よって、時速305km/hと、ベンテイガ スピードよりわずかに遅い、ランボルギーニ ウルスが最速SUVの王座に就くことになる。

「Speed」のレタリングはとても目立ちやすく、一目見ただけでわかるようになっている。

ベントレーの中の、ベンテイガの中でも、唯一12気筒エンジンを積む「スピード」が、いったいどれだけの数作られ、世の中の道路上を走るのか、ちょっと推測するのが難しいが、その数は(総生産台数を合わせても)きっと3桁の範囲内であろう。いやひょっとすると2桁くらい、なのかもしれない。
そんな絶対的に少数で、しかも由緒あるベントレーというブランドなのだから、12気筒の存在くらい許してよ、いったいどれだけ環境破壊するっていうんだ、よっぽどどこかの国のちゃんと走るのかどうかも分からない電気自動車のほうが環境に悪そうじゃん、とクルマ好きの人間はつい感情的な意見を言ってしまうが、そんなことを能天気に言える状況にない、というのが現実らしい。特にヨーロッパでは。

昔からドイツには「自粛警察」ならぬ「市民警察」が多く、ちょっとしたことでも通報されてしまうというし、そういう圧力のようなものをSNS全盛の今となっては余計に無視できないとメーカーは考え、ベントレー ベンテイガ スピードの販売を「ヨーロッパでのみ」市場から落とすという判断に至ったのであろう。

生まれ故郷のヨーロッパの路上を走れず、アメリカと、中東と、アジアでのみ販売される12気筒…。やっと一部の高速道路のみでは120キロまで許されることになったが、大半の道路では、びた一文、100キロを超えることの許されない日本では堂々と買うことの出来る12気筒ベンテイガ。
なんとも不憫で理不尽な話である。

Text: Jan Goetz
加筆:大林晃平