新車情報 キャディからスタイリッシュなE-SUV初登場 キャデラック リリック

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キャデラック リリック(2022): 最新情報、画像、コックピット、電動SUV

キャデラック リリック(Lyriq)はなんと!33インチディスプレイを搭載、2022年に生産開始予定! キャデラックは、2022年に生産開始予定の初の全電動SUV、「リリック」を発表した。電動キャデラックの技術に関する初期情報をお届けする。

「リリック」を使って、キャデラックは未来を垣間見せている。このショーカーとしてワールドプレミアされたフル電動SUVは、キャデラックの新しいデザインを強調するだけでなく、顧客を好みや関心を維持しつつ、技術面でも新境地を開拓することを意図したものだ。
結局のところ、「リリック」は2022年の市場ローンチを想定した、市販モデルとして研究開発がおこなわれている。
全長5メートル弱のコンセプトカーは、すでに85パーセント以上、生産モデルに近い状態にあるとされる。

「リリック」のデザインは典型的なキャデラックイメージをベースにしたものだ

「リリック」のデザインにはかなり重厚感がある。
キャデラックらしい縦長のデイタイムランニングライトが、SUVをより頑丈に見せている。
印象的なのは、大きく表示されたグリルと、フロントの短いオーバーハングだ。
クーペのように傾斜したルーフラインと、Cピラーに伸びたリアライトが特に印象的だ。
デザイナーは充電接続ソケットを大きなフラップの下に隠している。
リトラクタブルドアハンドルやカメラ付きエクステリアミラーがシリーズ生産モデルにも採用されるかどうかはまだわからない。

キャデラックのデザイナーの好みに合わせたリアエンド。珍しいのは、Cピラーにまで突出したリアライトだ。

ドライバーの前のディスプレイは33インチという大きさ

キャデラックによると、インフォテインメントのコンテンツは33インチのLEDディスプレイに表示され、ドライバーの視界を一度に駆け抜け、既存のモデルの64倍の色数でグラフィックを表示するように設計されているという。
「リリック」のヘッドアップディスプレイは、至近距離で走行データを表示するためのものと、透明なナビゲーションディスプレイや警告を表示するためのものの2つのレベルのシステムが備わっている。
キャデラックによると、新しいノイズキャンセリングシステムが車内の騒音を低減し、19個のスピーカーを搭載したAKGハイファイシステムがよりスムーズに機能するようになったという。

「リリック」のディスプレイは、ドライバーの前に広い弧を描いている。カミソリのようにシャープな感じだ。

最大150kWのDC充電

「リリック」は、自動運転の分野でも多くのことを提供するはずだ。
キャデラックの「スーパークルーズ」モードでは、「リリック」はドライバーがハンドルを握らなくても運転できるようになっている。
キャデラックによると、車線変更も自動化できるという。
また、SUVはリモートで駐車することもできるが、ドライバーの監視の下でのみ可能となる。
「リリック」は原則として後輪駆動だが、よりスポーティな4輪駆動バージョンもオプションとして計画されている。
キャデラックは、アルミニウムを含む陰極のおかげで、コバルト含有量が70パーセント以上減少したと発表した。
最大で150kWの直流充電が可能となる。

クリーンですっきりとしたデザイン。デザイナーは、充電ソケットといったディテールを巧みに隠している。

スーパークルーズに33インチディスプレイに未来的なルックス…。
キャデラックなのに!と若い人?は思うかもしれないが、そもそもキャデラック、もっと言えばアメリカの車は世界的に見ても未来的で新しい技術の塊、のような車だったのである、少なくとも昔は。
それがいつの間にかキャディも、お爺さんかおばあさんか、ワルなラッパーみたいなのが転がす車になってしまったのは本当に残念ではあるが、本来は上品でスタイリッシュで、そして各種技術満載の最先端の車であるべきだ、と僕は思っていた。

だから今回の「リリック」に関しては、かなり期待しているし、こういう方向で世界をひっぱっていく技術がアメリカにはまだまだあるのではないかと信じている。残念なのはSUVであることで、これが昔のエルドラドや、コンコースみたいな「格好の良いクーペやセダン」であったならばもっと良かったが、アメリカといえども、もはやそういう車種は売れないのだろう。
僕のような「昔のアメリカ車は…」などというくらいの人間だけが、アメリカ車らしいキャディを望むわけで、世の中はSUV全盛なのだから。
だがそういう観点からみても、この「リリック」、なかなか斬新であり、魅力的なルックスだ、とも思う。そして、もっともっと未来的で先端的なアメリカ車の登場を心から待ち望んでいる。

Text: Peter R. Fischer
加筆: 大林晃平