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フレッシュアップされた2代目 日産「ジューク」に初試乗

2024年5月11日

日産ジューク(Nissan Juke):小さく、曲線的で、見逃せない。2010年、日産ジュークは市場に登場した最初の小型クロスオーバーのひとつだった。フレッシュアップされた2代目のファーストドライブ!

エクステリア/ボディワーク:ジュークにとって実用性よりも生意気さが重要

新色「アイコニックイエロー」は、2010年から2019年までの初代に使われていた旧イエローよりも明るく見える。

もちろん、「ジューク」のボディカラーはイエローだけではない。日産によれば、今回のモデルチェンジでは、新色のブラックとホワイトを用意したという。オプションでブラック、レッド、シルバーのコントラストルーフも用意されている。

ハイブリッドのラゲッジコンパートメントには354リットルが収まるが、1.0リッターターボの「ジューク」では68リットル多い。あとはニューデザインの19インチホイールだ。

インテリア:日産はジュークを徹底的に見直した

インテリアは大幅なアップデートが施された。グローブボックスの拡大による収納スペースの拡大、センターアームレストの拡大、そして0.3メガピクセルから1.3メガピクセルへと高解像度化された全方位視界を提供するパーキングカメラ。新しいNスポーツラインには、ヘッドレスト一体型シートにラウドスピーカーが内蔵されているが、調整可能なランバーサポートはない。

ヘッドレストにスピーカーを内蔵したシート。ジュークのインテリアの素材は、現在では完全にアニマルフリーとなっている。

ジュークは大型モデルからインフォテインメントシステムを借用している。フルHD解像度の12.3インチスクリーンがセンターに常備され、スマートフォンをワイヤレスでミラーリングし、より敏感に反応する。タッチ操作だけでなく、例えば、「市町村、番地、番地」方式に厳密に従った音声による住所入力にも、よりきめ細かく反応する。

2つの12.3インチスクリーンは、コックピットをより現代的に見せている。ただし、ベースラインでは、インストルメントクラスターは対角7インチのみ。

アシスタントの操作もドライバー用ディスプレイから行う。いいアイデアだ。新しいカスタマイズ可能なモード。速度警告システム、車線逸脱警告、アテンションアシストは、ステアリングホイールの左側で2回クリックするだけで解除できる。

よくできている: アシスタントのオン/オフは、まとめて簡単に切り替えられる。

エンジン/サスペンション:ドライビングの愉しさよりも経済的な愉しさ

エンジンとシャシーに関しては、ほとんど何も変わっていない。日産はハイブリッドソフトウェアをわずかに変更したと主張している。このドライブでタイトにチューンされたジュークは、相変わらず煽られることはないが、143システム馬力としてはむしろ控えめで、日産は平均燃費をリッターあたり21.2kmとしている。

0-100km/h加速は10.1秒。最高速度は166 km/h。

システムパワーは、95馬力の1.6リッター自然吸気エンジンと48馬力の電動モーター、さらにギアボックス内にもうひとつ電動モーターを搭載する。このシステム全体はルノーのもので、「クリオ ハイブリッド」にも採用されている。不思議なことに、ルノーはこのトランスミッションはフォーミュラからのフィードバックと宣伝しているが、全負荷状態でのギアチェンジのタイムラグは、日常使用では煩わしい。

全長4.21メートルの日産ジュークは、VW T-Crossなどと競合する。

この観点からすると、114馬力のベースガソリンエンジンも悪くない選択かもしれない。価格は24,790ユーロ(約410万円)からと安く、さらに1,800ユーロ(約30万円)でデュアルクラッチギアボックスも注文できる。マニュアルトランスミッション付きのガソリンエンジンとは対照的に、ハイブリッドの2つの心臓には4,700ユーロ(約78万円)の追加費用がかかる。

結論:
視覚的には、「ジューク」は若々しくポップだが、パワートレインに関しては、経済性を追求するあまり、やや疲れる印象のハイブリッドとなっている。もっと生き生きとしたドライブトレインが望ましい。2019年までトップエンドを飾った最高出力218馬力の「ジューク ニスモ」を思い起こせばいい。

Text: Jonas Uhlig
Photo: Nissan Deutschland GmbH