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マクラーレンは新型GTSでもツインターボV8にこだわる 635馬力のGT後継モデル 新型GTSの全情報!

2024年4月9日

マクラーレンGTS: 635馬力のマクラーレンGTの後継モデル。マクラーレンは新型GTSでもツインターボV8にこだわる。マクラーレンGTSはGTの後継モデルであり、その技術的基盤を未来へと送り出す。

もし単に「GT」と呼び直していたら、フェイスリフトの話になっていただろう。新しい名称は正式に後継車となる。とはいえ、カーボンファイバー製モノコック、シャシーのジオメトリー、カーボンファイバー製のルーフとリア構造など、基本的な構造は同一である。「S」を「S」たらしめているのは、強化されたパフォーマンスである。

そして、マクラーレンはパワーと 軽量化の両側面からアプローチした: 4リッターV8エンジンは15馬力アップの635馬力を発揮する一方、さまざまな軽量化対策によって重量は10kg減の1520kgに抑えられている。その結果、パワーウェイトレシオは、1馬力あたりわずか2.4kgになった。

一文字追加。GTSは、より軽量でより大きなパワーを提供する。

外観では、フロントエプロンが一新された。エアインテークは形状が変更され、インレットが広くなった。これにより、より多くの空気が冷却システムに入るようになった。オプションで、ビジブルカーボンファイバー製のインレイを付けることもできる。4.0リッターツインターボV8へのエアフローを向上させるため、車体のショルダー部には高く盛り上がった新しいエアインテークが組み込まれた。

人目を引くディフューザーを備えたリアエンドには、オプションでスポーツエキゾーストシステムを追加することができ、サウンド面でも並み居るスーパースポーツカーに引けを取らないはずだ。アンダーボディ、フロントスプリッター、サイドスカート、リヤバンパー下部、ディフューザーは、追加料金でカーボンファイバー製パッケージにより、よりダイナミックな外観にすることもできる。

マクラーレンGTSの確かなスポーツ性

おなじみの7速デュアルクラッチは、ダイナミックなスポーツモードとトラックドライビングモードで、より速く、よりアグレッシブにシフトチェンジする。つまり、右側のレバーを引くと、ロッカーの左側の部分も動く。迷ったときは、片手でシフトアップ/ダウンすることもできる。

マクラーレンはまた、卓越した電動油圧式ステアリング、プロアクティブダンパーコントロールを備えた標準装備のアダプティブサスペンション、セラミックブレーキシステムも微調整した。後者はフロントアクスルに390mmディスクと6ピストンキャリパーを、リアには380mmと4ピストンの組み合わせで固定する。マクラーレンの測定によれば、時速100km時点から32mのスムーズなブレーキング&完全停止が可能だという。

標準装備のアダプティブサスペンションは、快適性とサーキット走行のバランスがより明確になるように設計されている。

マクラーレンは、新型「GTS」でもツインターボV8にこだわっている。サスペンション面では、モンロー(Monroe)製の2バルブダンパーシステムがダブルウィッシュボーンの間に配置されている。これにより、コンフォート、スポーツ、トラックモードでのサスペンション特性も変化する。コンフォートモードは当然ながらリラックスしたドライビングに最適で、もう一方のトラックモードは、より強固なダンパー制御により、可能な限りダイナミックな走りを実現するためのあらゆる機会を狙ってコーナーに潜んでいる。

日常使いのスーパースポーツカー

マクラーレンが「GTS」を多用途に使えるモデルにしているのは、サスペンションの幅広いセッティングだけではない。このモデルシリーズは、妥協のないスーパースポーツカーであることを意図しているのではなく、街中でも運転しやすいものでなければならないため、日常使用への適合性についても考慮されている。

大きなガラス張りのテールゲートとフィリグリーのCピラーは、このクラスでは比類のない全方位の視界を提供する。420リットルの荷室は、ドライブトレインが下にあるため奥行きはあまりないが、非常に長い。例えばスキーやスノーボードなら簡単に中に収まる。さらにフロントには150リットルの収納スペースが備わっている。

マクラーレンは、「GTS」のノーズをわずか4秒で20ミリ上昇させる、より高速なフロントアクスルリフトを搭載しているため、急なスロープでもこれを上昇させることができる。先代モデルはその2倍以上の時間を要した。

インテリアでは、パフォーマンスとラグジュアリーの融合を目指し、様々な素材がミックスされている。ステアリングホイールのシフトパドルやインフォテインメントスクリーンの光沢のあるブラックのサラウンドなど、インテリアのスイッチやコントロールは、ポリッシュ仕上げとローレット仕上げのアルミニウム製。10.25インチのデジタルメーターディスプレイには走行データが表示され、センターコンソールにはさらに7インチのスクリーンが設置されている。

オプションのエレクトロクロミックグレージング付きパノラミックルーフは、ボタンひとつで半透明に切り替えられる。

オプションのエレクトロクロミックグレージング付きパノラミックルーフは、ボタンひとつで5段階の光透過率に切り替え可能。新しいエクステリアカラーと、多彩なデザインの10本スポーク「タービン」アロイホイールも新登場。

ピレリが「GTS」のために特別に開発したP Zeroタイヤが装着される。「GTS」はすでに注文可能だが、マクラーレンはまだ価格を発表していない。

結論:
マクラーレンが「750S」のスーパースポーツカーだけでなく、より威厳のあるモデルにもツインターボV8を採用しているのは喜ばしいことだ。今回のリフレッシュにより、「GTS」は最も近いライバルである「マセラティMC20」を性能面で5馬力上回り、新しい外観は特にフロントをより魅力的にしている。

Text: Alexander Bernt
Photo: McLaren Automotive