ティーザーフォト これ日本にも欲しいな VWキャディ ミニキャンパー

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VWキャディ ミニキャンパー(2021): ティーザー、画像、装備、TDI、エンジン、市場デビュー時期、価格

VWのミニキャンパー、キャディ ビーチ(Caddy Beach)の後継モデルはVW T6カリフォルニアの装備をたくさん備えている。VWはティーザー画像とともに、キャディ ビーチの後継モデルの情報をリリースした。新型の小型キャンパーにはT6カリフォルニアのベッドが備わっている。

VWはミニキャンパー、キャディ ビーチの後継者についての最初のティーザー写真と情報を公開した。
まだ名前のない次期ミニ キャンパーは、新世代のパネルバンをベースに開発されている。
可能な限り実用的なものにするために、キャンピングキャディはベースとなった2台(つまりキャディ ビーチとパネルバン)からいろいろ良い部分を採用して1台に仕立て上げようとしている。
それは、日常生活の中で普通に使用することも、取り外し可能な付属品を使って転がる宿泊施設にすることもできる実用型キャンパーだ。

T6カリフォルニアの横たわれるフラットスペース

たとえば、新しく開発されたリクライニングサーフェスは、折り畳まれた後部シートの上に簡単に取り付けられ、これにより、より快適になる。
リクライニングサーフェスはほぼ2メートルの長さであると想定されているが、VWはまだ正確な寸法を現時点では明らかにしていない。
T6カリフォルニアのパネルバンはまた、キャンプ用キャディの装備の一部である軽いキャンプ用の椅子とマッチテーブルも備えている。さらにリアウィンドウ用の2つの収納ポケットも備わっている。
ウィンドウと言えば、このバージョンのバンには、標準モデルですでに知られている1.4平方メートルのガラスルーフも用意されている。

横たわれる平面(リクライニングサーフェイス)は、折り畳まれた後部座席の上に配置されている。©Volkswagen AG

エンジン、市場投入時期、価格

ミニキャンパーが通常モデルと何が違うのかはまだ具体的にはされていない。

しかし、同じアシスタンスシステムが提供されることは明らかだ。

これらは、トラベルアシストによる半自動運転からレーンチェンジ、パーキングアシスタント、トレーラーアシスタントまであり、後進操作も容易におこなえる。

そして、エンジンに関する情報もすでに明らかになっている。

2種類のSCR触媒コンバーターを備えたTDIディーゼルエンジンは75馬力または122馬力で利用可能で、小さなキャンピングカーには116馬力のガソリンエンジンも用意される。

新しいVWキャディ ミニキャンパーは2020年9月の初めに公式発表される予定だ。

そして2021年の初頭には最初の車がディーラーに並ぶと想定している。

価格は、先代モデルとほぼ同じレベルに留まるはずだ。

それらは現在25,688ユーロ(約321万円)から販売されている。

VWはキャディ ビーチの後継モデルを2020年9月に公式発表する。
©Volkswagen AG
ちなみに、先代モデルとなるVWキャディ ビーチとは、このクルマのことだ。
Photo: Christoph Börries / AUTO BILD

わが国では長い間、ルノー カングーの独壇場であった。世界的に見ても、日本における、カングーの「熱愛されっぷり」は異常とも思えるほどで、毎年行われているイベント「ルノー ジャンボリー」にはフランスからマスコミの取材班が遠路はるばる駆け付け、その熱狂ぶりと、彼らからしてみたら謎としか言えないその愛され方を本国フランスに発信していたりする。
ルノー カングーの祖先は、サンク エクスプレスや、古くはキャトル フルゴネットにさかのぼるわけだが、カングーはそれらと比べてみると、リアにスライドドアが加わったり、後期モデルではキャンバストップが付けられたりと、かなり一般のユーザーがとっつきやすく、なおかつ日常の実用性からレジャーユースまで対応できるような仕立てになっていることと、偶然とはいえ最初からATモデルが設定されていた(もともとは、イギリス向けの郵便配達用があったが故の設定である)ことなどが、わが国におけるカングーのヒットにつながったのだと思う。
さらに、ライバルがまったく不在だったこともカングー一強の理由に間違いはないが、いよいよその独走に「待った」をかけるべく、プジョーとシトロエン(と、おそらくは来年からオペルも)が満を持して、このセグメントに参入し、日本にも導入することになったことは、承知の方も多くおられることと思う。

プジョーとシトロエンの兄弟車には、カングーに備わっていないディーゼルエンジンや各種安全デバイスが備わり、まさに水をも漏らさない包囲網でカングーの票田を狙い撃ちにする。だが個人的には、これだけ確立されたカングーの熱烈なファンを振り向かせることはなかなか至難の業ともいえるし、MTの設定や毎年設定される魅力的なカラー、そしてよりフランス的な乗り味と実用性を持つカングーは、まだまだ魅力にあふれ、そう簡単に日本にやっとやってきた新参者に、むざむざとチャンピオンベルトを渡そうとはしないだろう。

長々と前振りを書いてしまったが、このキャディ ミニキャンパー、その内容を見る限り、かなり魅了的で、もし日本に導入されたのであれば、ドイツ車としてかなりいい感じのポジションに参入できるのではないか、と思う。今のところフランス車しか存在していないこのセグメントに、フォルクスワーゲンというネームバリューを持って、適正価格で導入されたのならば、受け入れられる土壌はかなり整っているのではないか、と空前のキャンプブームの世の中を見ると、ついそんなことを考えてしまう。

コロナ禍の今だからこそ、このフォルクスワーゲン キャディ ミニキャンパー、早めに日本に正規輸入を考えてみてはどうだろうか?

Text: Katharina Berndt
加筆:大林晃平
Photo: Volkswagen AG