〔ブランドチェック〕 ホンダの現行中古モデルをチェック&評価 その市場価値は?

273

ホンダ ブランドチェック: ジャズ、シビック、アコード、CR-V、素晴らしいのは?

ヨーロッパにおけるホンダのユーズドカーをチェック: 信頼性は保証付き? ホンダは現在、欧州では、車種に関しては、多くの選択肢はないものの、その中のいくつかのモデルは技術的に驚くべきものを備えている。

ブランドチェック: ユーズドホンダ車を確認!

72年前、本田宗一郎はガレージで自転車用の小型モーターを生産していた。
その間にホンダは世界的に有名な企業となり、世界最大のエンジンメーカーとなった。
しかし、今やそれだけではない。
ホンダは世界最大のバイクメーカーでもあり、そのほかにも船外機や除雪機、発電機をはじめ、あらゆるクラスやカテゴリーのモデルを提供している。
ホンダは1963年以来、自動車のみをラインナップしてきた。
現在、日本の会社がドイツで提供しているのは、スーパースポーツカー「NSX」と、2020年から販売される完全電気自動車「ホンダe」を含む6台のモデルのみだ。
しかし、シビックのような、よく知られたモデルの長期的な耐久性は果たしてどうだろうか。
我々はホンダのユーズドモデルをテスト、評価してみた。

シビック: 傾斜しているが耐久性がある

ホンダシビックのやや過激とも思えるデザインとともに、その技術も確かなものだ。
2017年までに製造された日本製コンパクトモデルの第9世代は、深刻な問題を引き起こすことはほとんどない。
欠陥のあるライトや摩耗したブレーキディスクを除いて、シビックには気づく異常な点はほとんどない。
その前の世代(2006年から2011年の間に生産された)は、ライトに問題があり、入念にチェックする必要がある。

10年以上経過した8代目シビックには、ややスプリングやダンパーにも異常率の増加が見られる。しかし、少しの前準備さえあれば、日本のコンパクトカーは難なく車検を通過することができる。
ステアリング、排気系、アクスルサスペンションの面では、シビックは平均よりも良いパフォーマンスを発揮する。
サビはどの年式でも問題ではない。

ほぼ欠陥なしの大型SUV

ホンダCR-Vは、その欠陥率の低さで我々の検査官たちのお気に入りの1台だ。
重量のあるSUVは、その重量のためにアクスルやステアリングのジョイントのたわみなどに悩まされることが多いが、シャシーの面ではCR-Vは特に高いスコアを獲得している。
エキゾーストシステムとブレーキコンポーネントも長期的な品質を証明している。
第4世代のCR-V(タイプRE6、2012年~2018年)とその前身(タイプRE5、2006年~2012年)は、オイルの損失は不明だ。
唯一のネガティブな点は、4~5年落ちのCR-Vのパーキングブレーキと、全ての年式の平均をやや下回るライティングシステムだ。

ヘビーなCR-Vは高回転型ディーゼルがグッドな選択肢だ。

以下、ホンダのユーズドモデルのパフォーマンスに関する評価だ。

ホンダ ジャズ(フィット) – 小さくて目立たないが、非常にしっかりしている。
ホンダ ジャズの中古車を購入した人は、ほとんど何のトラブルもなく日常的に役立つ。
2015年から製造されている第3世代は、我々のテストでも非常に良いスコアを獲得している。
第1世代と第2世代も、平均以上の耐久性を持っている – 両方ともブレーキディスクは、摩耗と錆びを示しているが…。
フットブレーキにも欠陥が見られ、年を経るとブレーキラインが弱くなることがある。しかし、ブレーキ部品の脆弱性、それと初期には問題となったトランスミッションを除けば、ジャズの実績は良好だ。
Photo: Toni Bader / AUTO BILD

ホンダ シビック – ビジュアル的には、ホンダの中で最も目を惹くのがシビックだ。
9代目(2011年~2017年)は、先代ほどのボディの傾斜はなくなったものの、スーパースポーツカーのNSXを除けば、メーカーの他の車と比べてもかなり過激な印象を受ける。
しかし、技術的にはシビックは一線から外れることなく、しっかりとした作りになっている。
唯一ネガティブに目立っているのは、その照明システム(電気系統)だ。
これは、すべての年式にあてはまるが、通常はすぐに改善される。
第8世代(2006年~2011年)の非常に古いモデルは、スプリングやダンパーの欠陥がしばしば見られるが年式を考えれば当たり前のことだ。
Photo: Martin Meiners

ホンダ アコード – ホンダはアコードを多く売ることができなかったが、日本のミドルクラスはしっかりとした車だ。
2008年から2015年までに生産された8代目であれば、平均的な走行距離で、5000ユーロ(約62万円)前後からで購入できる。
ブレーキ、シャシー、エキゾーストシステムなど、批判すべき点はほとんどない。
そして、古いアコードでも、エンジンやトランスミッションからも何のトラブルもない。
マイナーな照明の欠陥を除けば、アコードは常に良好なパフォーマンスを発揮している。
Photo: Toni Bader

ホンダCR-V – ホンダCR-Vは、我々のテストで、最も欠陥率の低いSUVの1台だ。
それは、全てのSUVモデルの平均よりも優れている。
特にSUVでは摩耗の影響を受けやすいシャシーは絶賛されている。
CR-Vには典型的な欠陥の発生源がない。
古い第4世代(2008年~2018年)では、パーキングブレーキの不具合が平均以上に多いが、この問題はその後の新しいモデルには見られないため、これは異例なケースと言えよう。
整備不良が原因である可能性が高いのは、いくつかの照明の不具合である。
Photo: Christoph Börries / AUTO BILD

その昔、30年くらい前までは、「ホンダの車は、壊れやすい」とか「塗装が弱い」という評判が、世の中では一般的に伝わっていた。これが都市伝説だったのか、本当のことだったのかはわからないが、その当時にホンダ車ばかりを乗っていた私の経験では、確かに内装がひび割れたり、パーツが劣化したり、そんな思い出はたしかにある。
だが機構的には、明らかにどこかが壊れて走行不能に陥ったり、立ち往生したりした経験はただの一度もない。考えてみればこれは当たり前のことで、ホンダといえばその頃も、その後も、そして現在も、ギネスブックにのるほどの台数を販売し、世界を変えた乗り物と言って間違いない、「スーパーカブ」を作った会社なのである。日本の物流だけはなく、家族総勢4人も5人も乗せ、さらに荷物も満載して、アジアの街を駆け抜けるスーパーカブを見れば、ホンダの信頼性に疑問など感じるわけがないではないか。従って、今回の結果は、少なくとも日本人にとってみれば、しごく当たり前のことであって、驚くには値しない。

さらにホンダの真骨頂は発電機や除雪機、船外機などにもある。人々の生活や生命線を支えるそのエンジンの信頼性はもはや圧倒的であり、故障など皆無の世界であろうし、万一トラブル続きであったならば、お祭りのテキヤの罵声だけではなく、天国の本田宗一郎からスパナを投げつけられるだろう。

だからホンダのクルマの信頼性は高いと思うし、品質や耐久性の基準値は他のメーカーよりも高いとも聞く。今回のレポートを見てもわかる通り、中古車を超え、大古車になっても、致命的なトラブルは発生しないだろうし、ちゃんと普通のメンテナンスをすれば「自家用車」として愛され続けるアジアのスーパーカブのように、いつまでも走り続けることができるはずである。

Text: Adele Moser
加筆:大林晃平