1. ホーム
  2. セダン&ワゴン
  3. 第8世代BMW 5シリーズ登場!新型BMW 5シリーズの全情報とドライビングインプレッション!

第8世代BMW 5シリーズ登場!新型BMW 5シリーズの全情報とドライビングインプレッション!

2024年4月7日

BMW 5シリーズ:8代目5シリーズのすべて。スイッチオンサウンド。520dに搭載される2リッターディーゼルエンジンと8速オートマチックトランスミッションは、パワフルな加速と力強い牽引力を備えた見事なアンサンブルだ。

我々のお気に入り
ツーリングもオーダー可能
インテリアの上質な素材
カーブドディスプレイとiDriveコントローラー

不満な点
ほぼ7シリーズのサイズ
先代より小さいトランク
高価格

5シリーズ ナンバー8が登場

「ニュークラス(ノイエ クラッセ)」の後継モデルとして1972年に登場した初代「BMW 5シリーズ」。8代目となるこのモデルの最も重要な革新は、ラグジュアリーなサルーン(社内モデル・コードG60/G61)に初めて完全な電気自動車「i5」が設定されたことだ。

新型5シリーズにはエステートもある

エステートカーはもはや世界的にそれほど需要が高くないものの、新世代の「BMW 5シリーズ」には、より実用的な「ツーリング」も用意されている。実用的なハッチバックカーは、特にここドイツをはじめ、英国、イタリア、スウェーデン、ベルギー、そして日本でも依然として需要が高いからだ。

先代同様、新型5シリーズにもエステートバージョンの「ツーリング」が用意される。

「ツーリング」ももちろんフレキシブルドライブアーキテクチャーに基づいている。つまり、ガソリンおよびディーゼル駆動の古典的な内燃エンジンに加えて、このエステートは電気自動車の「i5」としても発売されることになる。

新型5シリーズは57,550ユーロ(約920万円)から

当然のことながら、新型「5シリーズ」はより高価になった。BMWは市場導入時に、ベーシックな「520i」バージョンに少なくとも57,550ユーロ(約920万円)のプライスタグを揚げており、プラグインハイブリッドは64,850ユーロ(約1,040万円)からとなっている。「ツーリング」の価格は「520d」の61,750ユーロ(約990万円)からで、プラグインハイブリッドはまだエステートには設定はない。

新型5シリーズ(G60/G61)に初めて完全な電気自動車「i5」が設定された。

小さな7シリーズではない

新型「5シリーズ」が「7シリーズ」の縮小版に過ぎないと考えた人は間違っている。なぜなら、この2つは多くの点で似ているが、まったく異なっており、それはボディワークからも明らかだ。

まずフロントから見てみよう。このラグジュアリーサルーンは「BMW 7シリーズ」よりもかなり嵩張らず、ダブルキドニーグリルはかなり控えめである。ただし、両モデルともオプションで、おなじみのブリージングオープニングの周囲にイルミネーションが施される点は共通している。

デイタイムランニングライトのデザインが変更されたヘッドライト。

5シリーズのホイールは最大21インチ

高級サルーンとは異なり、「5シリーズ」では一体型LEDヘッドライトが採用されている。多くの先代モデルでおなじみだったデイタイムランニングライトの「エンジェルアイズ」ルックは、先代モデルのフェイスリフトでほぼ取り除かれたが、現在は完全に廃止されている。その代わりに、両サイドに縦に並んだ2つのライトエレメントがある。

リアでは、5シリーズのリアライトに新しいグラフィックが採用された。

フロントエプロンには大型のエアインテークがあり、「7シリーズ」のキドニーグリルがまだ下まで伸びているのに対し、冷却用の開口部のスペースが広くなっている。さらにサイドには、いわゆる「エアカーテン」用のエアスロットがあり、乱流を減らしてエアロダイナミクスを向上させるために、空気がホイールを通過するようになっている。

細長いボンネットは「4シリーズ」を彷彿とさせ、鋭く描かれたラインはサイドラインに沿ってリアまで続いている。10種類の塗装仕上げが用意されており、よりカラフルなものが好きな人は、個別のプログラムを閲覧することもできる。マッチングフットウェアには18インチタイヤが標準装備されるが、オプションで最大21インチのタイヤを装着することもできる。

縦横無尽に成長する新型5シリーズ

ホフマイスターキンクとして知られるCピラー付け根のカウンタースイングは、グラフィックエレメントによってエレガントに強調されている。サイドウィンドウの裏側には「5」のエンボス加工が施されている。リアセクションは、横長のライトグラフィックを持つ新しいライトが特徴的である。

ルックスはこれくらいにして、データシートを見ると、新型「5シリーズ」がまた少し成長したことがわかる。全長は5.06メートルで、大型の「7シリーズ(全長は5.39m)」にはまだ敬意を表するに足る差を残しているが、先代に比べると10cm近く長くなっている。全幅と全高も約3センチ拡大し、ホイールベースは2cm延長され、ほぼ3mとなった。

ホイールベースはほぼ3メートル。全長は5メートルを超えた。

サイズ一覧:
全長: 5060mm
全幅: 1900mm
全高: 1515mm
ホイールベース: 2995mm
ラゲッジコンパートメント: 520リットル

すべての内燃エンジンが電動化

燃焼エンジンは、すべてのエンジンレンジで電動化されている。最高出力208馬力の4気筒ガソリンエンジンと最高出力197馬力の4気筒ディーゼルエンジンからスタートし、いずれも48ボルトのスタータージェネレーターでサポートされる。ディーゼルエンジンには後輪駆動と全輪駆動が用意される。

2024年7月には、4気筒エンジンに電動モーターを組み合わせたシステム出力299馬力と489馬力の「550e xDrive」を搭載した2種類のプラグインハイブリッド車が発表される予定だ。必要な電力は19.4kWhまたは19kWhのバッテリーに蓄えられ、「550e」では最大90km、「530e xDrive」では最大103kmの純粋な電動航続距離を可能にする。変速は常に8速”ステップトロニック”スポーツトランスミッションを介して行われる。

インテリアはより広く、よりデジタルに

現行のBMWにふさわしく、「5シリーズ」にはカーブドディスプレイも装備されている。これはドライバー用の12.3インチスクリーンとインフォテインメント用の14.9インチタッチスクリーンで構成されている。

iDriveコントローラーはセンターコンソールに残されている。

従来のiDriveコントローラーはセンターコンソールに残されている。このiDriveコントローラーは、「5シリーズ」の広範なメニューを操作するための最良のガイドであることに変わりはないが、賢いボイスコントロールも便利な助けとなる。

2つのXXLサイズスクリーンとインテリアの最新技術に加え、高級SUV iXのスタイルで、クリスタルルックのオプションのトリムエレメント。

内燃機関は後部座席でより快適に

基本装備にもスポーツシートが装備され、シートヒーターとベンチレーションは別料金。後席は、電動バージョンよりも内燃機関の「5シリーズ」の方が快適に座れる。その理由は、シートクッションと床の間の距離が3.5cm大きいからだ。

加えて、背もたれが2cm高くなったが、ヘッドルームなどその他の寸法に変更はない。リアベンチは40:20:40の分割可倒式で利便性が高い。

BMW 5シリーズの後部座席は電気自動車のi5よりも快適だ。
Photo: Tom Salt / AUTO BILD

PHEVのトランクスペースが100リットル拡大

トランク容量は従来の530リットルから520リットルになった。ただし、内燃エンジン仕様とプラグインハイブリッド仕様のトランク容量は同じであるため、PHEVの方は100リットルほど大きくなった。

オプションのリアアクスルステアリング

BMWはシャシーにも変更を加え、オプションで選択可能な新しいリアアクスルステアリングシステムにより、さらに俊敏性が向上している。最大2.5度のステアリングアングルは、カーブでの俊敏なハンドリングを可能にするだけではない。また、全長5メートルを超えるサルーンのターニングサークルが拡大しすぎることもなく、11.7メートルと常識的な範囲に収まっている。高速道路での運転も、よりリラックスしたものになるはずだ。

ウエッジシェイプのエクステリアを得たスポーツサルーンとなって生まれ変わったBMW 5シリーズ。

比較テストでは5シリーズがA6とEクラスに勝利

比較テストでは、「BMW 5シリーズ520d」は「アウディA6」および「メルセデスEクラス」と相まみえた。3台のライバルは拮抗していたが、最終的には「5シリーズ」が勝利した。走りは素晴らしく、パワーと快適性で印象づける。ドライブトレインの組み合わせも、最新のインフォテインメントも気に入っている。小さなマイナスポイントとしては、BMWが燃費の面でやや劣っていたことだ。

結論:
BMWは「5シリーズ」で新たな勢いを生み出している。ライバルである「メルセデスEクラス」、「アウディA6」との最初の比較で勝利したことからも明らかだ。

Text: Katharina Berndt, Sebastian Friemel, Holger Preiss and Dirk Branke
Photo: BMW Group