3台の日本製コンパクトSUV直接比較 ホンダCR-V対マツダMX-5対スバル フォレスター

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ホンダCR-V対マツダMX-5対スバル フォレスター: 王者VWティグアンの代わりになりうる3台

今回は、ベストセラーSUV、VWティグアンに代わる3台の興味深い選択肢をご紹介しよう。日本から来た、ホンダCR-V、マツダCX-5、スバル フォレスターの3台は、このクラスのSUVに、いかに幅広いチョイスが存在しているかを示している。

ドイツ人のもっとも好む食物はジャガイモだ。

ドイツ人は、年間、平均で、1人当たり55キロのポテトを食べる。
だから次のように表現しても決して意地悪ではない。
つまり、VWティグアンはSUVのジャガイモだ。
毎日でも美味しく食べられるし、誰でも調理できる。そして低カロリー(低い燃料消費量)だ。
しかし、時には、美味しい日本食も食べたくなるのは、人の性というものだろう。

アジア人はドイツの標準的な食品に対して、カラフルなSUVグッズを提供する
なぜならアジア人はバラエティを約束するからだ。
ドイツの「定番SUV」に代わる3台の選択肢をピックアップして比較してみた。
その3台のうちの1台は、ハイブリッドテクノロジーを搭載したホンダCR-Vだ。
日本製SUVの代表格、CR-Vは、経済的なガソリンエンジンと軽い電動システムをミックスするとともに、初代からスペースの巨人としてのユティリティを忠実に守り続けている。
また、スバルは、追加の電動パワーで高性能な4×4モデルを提供している。
フォレスターeボクサー2.0ieは、リアにバッテリーを搭載し、フロントフードの下にガソリンエンジンと電動システムを搭載している。
全輪駆動、オートマチックトランスミッション、すべてが標準装備されている。
マツダCX-5は、独自の技術を駆使して、経済性という面で、リードしている。
スカイアクティブG 165のガソリンエンジンは、排気量(2リットル!)と高圧縮性能を兼ね備えている。
我々はこれらすべてを幅広く試してみて、一番美味しいものを選んでみた。

ホンダCR-V、マツダCX-5およびスバルフォレスターは、ティグアンの代替となりえる、興味深い3台だ。

以下、テストに関するすべての詳細と判定の結果は、フォトギャラリーとともにどうぞ。

スバル フォレスター – エキゾチックな巨人
エキゾチックなモデル、フォレスターの2019年の販売台数は1992台にとどまった。

トランク内にバッテリー、フロントにボクサープラスeマシン。それは理論的にはスマートなパッケージを約束する。
しかし実際にはやや引っかかる。穏やかに発進すると、エンジンはドライバーの予想に反してギクシャクし、高回転域になることが多く、走行性能はやや悪い。そしてこれらがすべて、燃費的にはデメリットとなる。現代の状況でリッターあたり11kmは痛い。サスペンションには余裕はあるものの、反応は脆い。少し時代に遅れていることは否めない。次期モデルに期待するしかない。
しかし、スバルはとても実用的だ。広いスペース、十分なトランクスペースと快適性と安全性の面で、多くの機器がそれらを際立たせている。

マツダCX-5 – スマートなかわいこちゃん。
ボンネットの下を減らし、タンクの中を増やす。これがマツダのモットーかもしれない。

スカイアクティブGエンジンは、電気の力にもターボブーストにも頼ることなく、経済的な走りを実現する。我々の測定によれば、CX-5はリッターあたり13.1キロという燃費性能を発揮した。サイズを考えればなかなか良好ともいえる。
その2リッターのパワーユニットは、1593kgという重量のSUVに対応しなければならないが、より少ないパワーでも十分なパフォーマンスを発揮した。テストカーは、快適に目覚め、アクティブにドライブできる。ギアシフトはショートで正確だ。
一方で、我々はより繊細な内装をと願う。特に最近のマツダ3やCX-30 の内装を見たあとでは、CX-5の内装はやや古臭い。またディスプレイの小ささなども、マツダの今後の課題と言えよう

ホンダCR-V – 滑らかなクラシックSUV
ホンダは、そのモデルラインナップの中に、まるでSUVの原形のような、CR-Vを備え持っている。それはCR-Vが非常に長い間マーケットに存在するからという理由だけではない。
我々が思うに、最も愛されるSUVとしての美徳は、この日本製モデルに具現化されている。十分なシートの高さ、ほぼフラットなサイドスカートによるリラックスしたクルマへ乗降、最高のスペース、そして、4.60メートルのこの堂々とした外観。直球勝負のSUVとはこういうモデルのことを言うのだろう。

そして、経済的でもある。CR-Vは、この分野の車としては、低コストな車であり、また、固定費の面でも経済的だ。
リッターあたり12.5キロという燃費性能は、決してディーゼルレベルではないものの、スペースとパフォーマンスを考慮するなら、このハイブリッドでOKだ。
地味ではあるがシンプルでセンスの良い内装。メーターや細部のディティールはやや古臭いが。

判定】

第3位: 800満点中498点 スバル フォレスター2.0ie eボクサー
すべてのパッセンジャーのための広いスペース。しかし高い上に、速くない。
価格: 37,520ユーロ(約469万円)より

第2位: 800満点中512点 マツダCX-5スカイアクティブG 165 AWD
その外観と佇まいはシックで、経済的でもある。
価格: 32,841ユーロ(約410万円)より

第1位: 800満点中521点 ホンダCR-V 2.0i-MMDハイブリッドAWD
快適で、日常使用に適し、かつモダンでもある。
価格: 33,621ユーロ(約420万円)より

結論:
日本は食だけではなく、クルマも彩り鮮やかだ。
マツダは、効率の良い燃料消費を少ない労力で実現できることを示している。
ハイブリッド技術を搭載したスバルは、今や私たちの期待よりも遅れている。特に燃費は時代遅れだ。
結局のところ、今回のテストではホンダCR-Vが最高のパフォーマンスを発揮していたと思う。

といったような結論をAUTO BILDでは出しているが、マツダとホンダの順位はひとまず置いておいて、気になるのはスバルの評価である。
スバルの最も重要な特徴でもある水平対向エンジンは、現段階において特に燃費が十分な水準には達していない。従来までも燃費は、水平対向エンジンの弱点ではあったが、その点がハイブリッドシステムを搭載しても克服できていない、ということは今後のスバルの展開を考える上での大きな課題となるだろう。なにしろすべての車種が水平対向エンジン搭載車なのだから、これは無視できない克服ポイントだろう。

マツダとホンダの順位は(個人的にはだが)、CX-5がディーゼルであったならば、CR-Vよりもパワフルでドライビングが楽しいし、順位が入れ替わっていてもいいかな、とも感じたが、CX-5が以前のような新鮮さを維持できているかというと、素直にうなずけなくなっていることも事実である。特にマツダ3や、CX-30 を見た後では内装面などで見劣りすることは確かだし、現在でもマツダのラインナップの中でも最もお買い得で実用的であると思うCX-5 ではあるが、そろそろ次の新たなる一手のようなものをマツダは準備してくれても良いのではないだろうか。

そのような観点から考えるのであれば、CR-Vの一位は「定番商品」として得ることのできた安定の一位であるともいえよう。以前にはアコードのポジションであった、世界的に安定して販売台数を稼ぐ定番商品という場所に、現在はCR-Vがいる、そういう時代なのだろう。だから誰もが安心して購入し、それぞれにユーザーが普通の自動車として満足を得る自動車、それが今のCR-Vであるといえる。

だからこそ…今回のテストに「トヨタ」のラインナップが加えられていなかったことがかなり気になるし、ここにRAV-4とかハリアーが参戦していたのであれば、結論と順位はどうなったのだろう、と思えてならない。もはや世界で一番売れている車種であるはずのRAV-4と、その派生車種ともいえるハリアーの完成度は大変高く、コストパフォーマンスも燃費も優れている。もし今回のテストに参戦していたのであれば、あっさりと一位を獲得した可能性は高いのではないか。
久しぶりに日産からも新しいモデルが発表されたことだし、いずれもう一度車種を仕切りなおした比較テストが楽しみだ。

それにしても、CX-5 とか、CR-Vとか、RAV-4とか、名前が分かりにくいし判別しにくい…というのは単なるボヤキである。

Text: Jan Horn, Henning Klipp
加筆:大林晃平
Photo: Toni Bader / AUTO BILD