【SUPER FORMULA(全日本スーパーフォーミュラ選手権) 第1戦 /鈴鹿サーキット】3番手グリッドからスタートの野尻智紀選手が貫録の優勝を飾った!

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例年と異なり3月上旬に鈴鹿サーキットで開幕を迎えることとなった2024年の「SUPER FORMULA(全日本スーパーフォーミュラ選手権)」第1戦が、3月9日(土)、10日(日)開催された。

この週末の鈴鹿サーキットは強い寒気が流れ込んできていた影響で、真冬並みの寒さに。公式予選が行われた9日(土)は、途中でわずかに雪が舞い散る場面もあった。

今シーズンのSUPER FORMULAは話題が盛りだくさんだ。車両面では、シャシーとタイヤのワンメイクに加え、ダンパーも共通パーツとなった。横浜ゴムは昨年に引き続き、ドライタイヤでは再生可能原料比率を33%まで高めたサステナブルタイヤを供給する。

ドライバーラインアップでは、FIA F2チャンピオンのテオ・プルシェール選手(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)や彼とチャンピオン争いを繰り広げた岩佐歩夢選手(TEAM MUGEN)、全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権チャンピオンの木村偉織選手(San-Ei Gen with B-MAX)、そして日本人女性ドライバーとして初めてSUPER FORMULAに参戦するJuju選手(TGM Grand Prix)がルーキーとして参戦。継続参戦のドライバーたちの中でも、チームだけでなくメーカー間の移籍を果たして心機一転の気持ちで今シーズンを迎える者もいる。この開幕戦は2輪レースとの併催ということもあり、極寒のコンディションながら9日(土)から13,000人のモータースポーツファンが鈴鹿サーキットに集結した。

注目のJuju選手(TGM Grand Prix)は17位完走で初戦を終えた。

公式予選は昨年同様、2段階のノックアウト方式。気温は8度、路面温度は18度というコンディションの中、予選スタート。最終的には#16 野尻選手(Red Bull MOTUL MUGEN)のポールポジション獲得という大方の予想を見事に裏切り、#38 阪口晴南選手(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)が自身初のポールポジション獲得となった。その野尻選手はミスドライブで3番手。#6 太田選手(DOCOMO DANDELION M6Y)が2番手でフロントローをもぎ取った。

昨年のシーズン後半をけがで欠場していた山本尚貴選手(PONOS NAKAJIMA RACING)が初戦を3位でフィニッシュ。

一夜明けた決勝日の鈴鹿は、いくらか上空の雲も少なくなり日差しも出るように。決勝レースが近づくにつれて日差しの当たる場所では暖かさを感じられるようにもなった。とはいえ空気は依然として冷たく、気温12度、路面温度22度というコンディションで31周の決勝レースがスタートした。

2位フィニッシュの山下選手(REALIZE Corporation KONDO)は終盤に山本選手に迫られ、最終ラップはお互いにOTSを使い切るまで戦い切ったが、なんとかポジションを死守した。

スタートでトップに立ったのは野尻選手。これに4番手スタートの佐藤選手が続き、PPスタートの坂口選手は3番手に、2番手スタートの太田選手は一時7番手まで後退してしまった。2周目にセーフティカー(SC)が入るアクシデントが発生したが、その後は激しいバトルが繰り広げられる見ごたえある展開。各チームピットイン戦略で順位が入れ替わる中、レース後半は、トップ野尻選手、2番手の#3 山下選手(REALIZE Corporation KONDO)、3番手の#64 山本選手(PONOS NAKAJIMA RACING)がそれぞれギャップを保ちながら周回数が重ねられていった。

予選3番手からスタートした野尻選手(Red Bull MOTUL MUGEN)が優勝を飾った。

そのまま野尻選手が危なげなく走り切ってトップチェッカー。得意の鈴鹿を圧巻の走りで勝ち切り、素晴らしいシーズンのスタートを切った。2位は山下選手が昨年の開幕大会・第2戦以来の表彰台獲得となった。3位の山本選手は2022年の第7戦もてぎ大会以来、2年ぶりの表彰台をもぎとった。注目の#53 Juju選手(TGM Grand Prix)は17位で完走した。

全日本スーパーフォーミュラ選手権 第1戦 /鈴鹿サーキットの表彰台。優勝したのは野尻選手(Red Bull MOTUL MUGEN)。

坂入将太(横浜ゴム タイヤ製品開発本部 MST開発部 技術開発2グループ)
今年のレーススケジュールを伺った際に、開幕戦はウォームアップが課題になるとは思っていましたが、土曜日は一桁代の気温で雪がパラつく時間帯もあるなど、想像していた以上の寒さでした。SUPER FORMULA用タイヤは通年で同一スペックを使用するため、ドライバーの皆さんは本来使用したいレンジよりもハードなタイヤでレースをしなければならない難しい状況であったと思います。そんな状況下でもミスなく走り切るベテランドライバー達のレベルの高さを実感したレースでした。
今年はドライバーの移籍やルーキーの新規参入も多く、厳しい環境下で行われた第一戦はベテラン勢が表彰台に上りましたが、この先気温も上がり、更には車、タイヤへの習熟度も増したルーキーの皆さんが上位争いに必ず加わってくると思いますので、ファンの皆さんにとっても常に目が離せないシーズンになると思います。

Text:アウトビルトジャパン
Photo:横浜ゴム