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この錆びだらけのマッスルカーが6250万円以上 伝説のプリムス440バラクーダ コンバーチブル 

2020年7月9日

プリムス440 ’クーダ’ コンバーチブル(1971): 購入、オークション、バラクーダ

なんと、この錆びだらけのマッスルカーは50万ユーロ(約6250万円)もするのだ。
このプリムス「クーダ(バラクーダの愛称)」は、コレクターが指をなめるほどの全てを兼ね備えている。ガラクタの山のように見えるものが、実はほぼプライスレスなパワーパックなのだ!

50万ユーロ(約6250万円)もあれば、ほとんどの自動車の夢は叶うはずだ。しかし、たとえ50万ユーロ(約6250万円)をもってしても、このデコボコの1971年のプリマス「クーダ」には、手が届かない可能性もある。このバラクーダはアメリカのMecumオークションで競売にかけられる。

想定落札価格?
50万~70万ドル(約5500~7700万円)だ! その価格は偶然ではない。存在感、希少性、オリジナルな状態のすべてがこの「クーダ」を完璧なものにしている。

たった2台のうちの1台

プリムス バラクーダは、1970年からクライスラーのEボディアーキテクチャーをベースに開発された。ダッジ チャレンジャーの姉妹車であり、最も人気のあるマッスルカーの一台だ。バラクーダの上位モデルは「クーダ」として販売されていた。1971年に製造されたモデルは、ファンにとっては特に希少なものとなっている。この時だけ、バラクーダはヘッドライトが2つではなく4つになり、フェンダーには(偽の)エアアウトレットが付いていた。また今回のクルマは非常に珍しいコンバーチブルであり、最も強力な440エンジンを搭載していることも大切なポイントである。

「シックスパック(Six Pack)」と呼ばれる3つのダブルキャブレターが、7.2リッターという驚異的な排気量のエンジンに燃料を供給する。V8のエンジン出力は390馬力で、バラクーダのクォーターマイルタイム(0-1/4マイル加速タイム)は当時としては驚異の14秒を大きく下回っている。425馬力を発揮する7リッターのヘミV8エンジンだけが、よりパワフルなパワーユニットだ。Mecumによると、1971年モデル、コンバーチブル、440エンジンの組み合わせは、17台しか生産されていないとのことだ。さらに、このプリムスは、輸出用に作られた2台しかない「クーダ」のうちの1台だという。この車の最大の特徴は、1970年と1971年にのみ設定されたオプションの「シェーカーフード」で、エンジンに接続されたエアスクープがボンネットから突き出ていて、息を飲むたびに目に見えて揺れる。

エアスクープの上の「440-6」は440立方インチ(7.2リッター)と6つのキャブレターを意味する。

コンテナに格納されたまま35年

実はこの車は35年間コンテナの中に放置されていたのだった。したがって、色は褪せ、クロームはつやをなくし、ボディは錆びている。しかし、このコンバーチブルは完全にオリジナルな個体だ。納車コードや車体番号のステッカーも残っている。また、オリジナルのデリバリーノートもある。フロントとリアには伝説的なアイコン、プレイボーイバニーのステッカーが2枚も残っている。そしてプリムスのインテリアは、驚くほどオリジナルの状態で残っている。
また車は若干修理されている。「クーダ」のドライブトレインはオーバーホールされ、より現代的なラジアルタイヤが装着されているからだ。とにかくこのマッスルカーは大変貴重であり、このプリムスが50万ユーロ(約6250万円)台を簡単に超えるだろうことを示唆している。

オプションだったブラックデカールが「クーダ」にさらにパワフルな表情を与えている。

【フォトギャラリー】

いかにもマッスルカーらしいフロントだ。
1971年製とコンバーチブルと440エンジンの組み合わせの「クーダ」は、わずか17台しか生産されていない。
35年間コンテナの中に保管されていたせいか、インテリアはそれほど痛んでいないように見える。
70年代~80年代に世界中の男性が熱狂した、「プレイボーイ」誌の蝶ネクタイを締めたバニーのステッカー。ナンバーからはミネソタ州のものだということが窺い知れる。
さて、その落札価格やいかに。

Text: Moritz Doka
Photo: Mecum Auctions