1. ホーム
  2. SUV
  3. 【え？これ見たいですか？】めっちゃ凄いですよ!さすがはドイツ「BMW」の中古モデル全16台のバイヤーズガイド 後編

【え？これ見たいですか？】めっちゃ凄いですよ!さすがはドイツ「BMW」の中古モデル全16台のバイヤーズガイド 後編

2023年12月15日

BMWの中古車をチェック。性能データ、購入のヒント。ミュンヘンのブランドは、ドライビングプレジャーとパワフルなエンジンの象徴だ。そしてその中古市場は巨大だ。その優秀さと弱点はどこにあるのか？BMWの中古車チェック後編。

走る歓びは偶然の産物ではない！ミュンヘンを本拠地とする同社は、ダイナミックなスタイリング、洗練されたシャシー、均等な重量配分、特に成功を収めた驚くほど経済的なエンジンとトランスミッションの組み合わせに重点を置いている。

過去20年間で、モデルシリーズの数は爆発的に増えて、今では内部の人間でさえ非常に混乱している。1から8まで、1つのモデルシリーズの中に数々のバリエーションが存在している。SUVはXから始まり、フル電動モデルはiから始まる。プラグインハイブリッド車は0.5％という少ない税金が課されるため人気があり、モデル名の最後にeが付く。

社用車の比率が高いため、4万ユーロ（約640万円）までの価格帯では、平均的な装備で、整備履歴が完備された2～4年落ちのリースリターンが比較的多く見受けられる。パワフルで比較的経済的なエンジンに加え、BMWは洗練された軽量構造コンセプトと高い安全性（ユーロNCAPで高い評価）、使いやすいインフォテインメントシステムを兼ね備えている。

ミュンヘンのMモデルは特別な役割を果たしている。高い走行性能に見合った高いメンテナンスコストを要する。BMWは、メンテナンスに関しても積極的に取り組んでいる。2016年のAUTO BILDワークショップテストにおける達成率は75%だったが、2022年にはテストされた8つの公認ワークショップが86%以上を達成している。

個々の中古モデルの長所と短所は？価格は？特に注意すべき点は？これらすべては、以下のフォトギャラリーの概要に示されている。各モデルについて、具体的な長所と短所の評価だけでなく、エンジンに関する購入の推奨や重要な中古価格情報も掲載している。AUTO BILDのテストはスコア1が最高評価である。

BMW X1

BMW X1は2015年の前輪駆動と横置きエンジンを備えた第2世代（F48）がBMWファンを刺激した。新型が出たタイミングでタマ数は増加傾向にある。適度な大きさで、後席のスペースは大型のX3とほぼ同じだ。残念ながら、標準装備に乏しく長いオプションリストから結構な数の追加装備を選択する必要があるため中古車は追加装備品の多い個体を探すのがコツだ。
Photo: Toni Bader / AUTO BILD
AUTO BILDの耐久テストでは、スコア1ー（マイナス）を獲得。TÜVのレポートでは、BMW X1はまさにトップである。ADACの故障統計でも、X1は信頼性が高いと評価されている。
広々としたスペースと安全なシャシーを備えた高品質なオールラウンダーとして、BMW X1は最高のコンパクトSUVのひとつである。192馬力の20iガソリンエンジンとxDrive全輪駆動により、バイエルンのスポーティなブランドイメージにも応えている。
Photo: Christoph Börries / AUTO BILD
BMW X1：
新車価格： 27,800～62,650ユーロ（約445～1,005万円） – 中古価格： 6,499～67,900ユーロ（約105～1,090万円） – エンジン：116～326馬力 – ユーロNCAP乗員保護性能90％（2015年）。
Photo: Lena Willgalis / AUTO BILD

BMW X2

BMW X2：技術的にはBMW X1やミニ カントリーマンと密接な関係にあるが、BMWのマーケティング戦略担当者は、2018年に発売されるX2を真のSUVではなく、スポーティなクロスオーバークーペと位置づけている。クーペの形状はスポーティな顧客向けで、着座位置は他のXモデルよりも低い。
Photo: Toni Bader / AUTO BILD
BMW X2は前輪駆動で136馬力のエントリーモデルsDrive18iでさえ、新車価格は35,000ユーロ（約560万円）を超える。お勧めのxDrive20dは、いくつかのエクストラを装備すると、新車で5万ユーロ（約800万円）の大台を軽く超える。xDrive25eバージョンのプラグインハイブリッドのシステム出力は220馬力。
Photo: BMW Group
xDrive全輪駆動システム、機能性に優れたステップトロニック、そしてパワフルでありながら経済的な190馬力のユーロ6ターボディーゼルは、強力なコンビネーションだ。これらは、BMW X2に爽快なドライビングパフォーマンスと適度な燃費をもたらす。
Photo: Isabel Hake / AUTO BILD
BMW X2：
新車価格：37,750～63,600ユーロ（約605～1,020万円） – 中古価格： 17,890～61,960ユーロ（約287～992万円） – エンジン： 136～306馬力 – ユーロNCAPの乗員保護性能：90％（2015年）。

BMW X3

BMW X3：2017年に登場した3代目のX3（G01）は、BMW 5シリーズと同じグループプラットフォームをベースにしている。ホイールベースが5センチ延長されたことで、特にリアコンパートメントの使い勝手が先代よりも向上し、X5の必要性を疑問視する顧客もいる。ラゲッジコンパートメントの容量は550～1600リットルで、ミドルサイズのエステートカーとしては十分なレベルだ。
Photo: BMW Group
BMW X3プラグインハイブリッドの荷室はやや狭い。450リットルから1500リットルの収納スペースしかない。初期型のF25-X3はタイミングチェーンに問題を抱えていることがある。古いモデルの典型的な特徴として、リアエリアとサイドドアエリアの窓に錆が発生するリスクが高まる。2015年のフェイスリフト以降のモデルは問題が少ない。
Photo: Christoph Börries
全輪駆動と4気筒エンジンを搭載したBMW X3（G01）は、傑出したオールラウンダーだ。スペースと経済性を兼ね備え、なおかつ現代的である。
BMW X3：
新車価格：36,500～105,300ユーロ（約585～1,685万円） – 中古価格： 9,990～109,900ユーロ（約160～1,760万円） – エンジン：143～510馬力 – ユーロNCAPの乗員保護性能： 93％（2017年）。

BMW X4

BMW X4：BMW X3の派生モデルであるクーペは、ダイナミックに強調された双子のような存在だ。初代は2014年に登場し（F26）、後継モデル（G02）は2018年に発売された。傾斜したルーフによりリアシートとトランクスペースが犠牲となっている。xDrive全輪駆動は標準装備。
Photo: Toni Bader
BMW X4の初代はディーゼルモデルが販売を独占。2017年から2019年のモデルでは、エアバッグの不具合が問題になっている。すべてのモデル年式で、サスペンションが重量により大きなストレスを受けている。4気筒エンジンは標準に達していないため、パワフルで安定した6気筒ディーゼルがお薦め。G02のハイブリッド比率の高さ。罪深いほど高価なMモデル。
Photo: Roman Raetzke
xDrive全輪駆動と優れた8速オートマチックトランスミッションを備えた258馬力の3リッターターボディーゼルBMW X4 30dが一番のお薦めだ。
Photo: Tom Salt / AUTO BILD
BMW X4：
新車価格：46,400～107,300ユーロ（約745～1,720万円） – 中古価格： 19,000～109,900ユーロ（約305～1,760万円） – エンジン：184～510馬力 – ユーロNCAPの乗員保護性能：93％（2017年）。
Photo: Sven Krieger / AUTO BILD

BMW X5

BMW X5：BMWのラグジュアリークラスSUVの定番。2013年から2018年まで製造されたF15世代に続くG05世代は、十分なスペース、まるで雲の上を走っているかのような驚くほど優れた乗り心地、3トン以上の牽引能力を誇る。さらに、X5はダイナミックに走ることもできる。
Photo: BMW Group
BMW X5のエンジンは218馬力から625馬力まで幅広いラインナップを取り揃えているが、Mモデルは同じようにパワフルな6気筒ディーゼルよりも維持費が劇的に高い。走行距離が増えるにつれて、アクスルベアリングの摩耗やオイルロスは、費用はかかるが起こりうる問題であり、テュフのレポートでも定期的に批判されている。
Photo: Tobias Kempe / AUTO BILD
BMW X5は全輪駆動のxDriveを搭載。231馬力の25d 4気筒エンジンは日常使いには十分だが、よりパワフルな258馬力の30d 6気筒エンジンは牽引車としてより効果的だ。
Photo: Tom Salt / AUTO BILD
BMW X5：
新車価格：54,050～162,000ユーロ（約865～2,600万円） – 中古車価格：14,950～177,480ユーロ（約240～2,840万円） – エンジン：218～625馬力 – ユーロNCAPの乗員保護性能：89％（2018年）。
Photo: Lena Willgalis / AUTO BILD

BMW X6

BMW X6：ラグジュアリーSUVクーペセグメントのパイオニアとして、X6はその双子であるX5の技術をベースにしており、G06として3代目となる。2014年から2019年まで提供された先代モデルの方が中古車市場では多く流通しており、東欧への輸出されることも多い。
Photo: Sven Krieger
車重2.1トンのBMW X6はその走りで他を圧倒する。X5と比べて実用価値が低いのは、ハッチバックのせいである。走行距離が多い個体が多いため、X6の購入者はアクスルベアリングやダンパーの老朽化、オイル漏れをチェックした方がいい。
Photo: BMW Group
X5と同様、X6もディーゼル車として非常に快適なドライビングが楽しめる。BMW X6の中では、313馬力、630Nmの6ターボディーゼルを搭載したxDrive40dをお薦めする。ただし、明確な整備記録簿がある場合に限る！
Photo: Sven Krieger / AUTO BILD
BMW X6：
新車価格：57,800～165,400ユーロ（約930～2,650万円） – 中古価格： 18,400～167,730ユーロ（約295～2,685万円） – エンジン：235～625馬力
Photo: BMW Group

結論:
優れた品質とドライビングの楽しさを備えたBMWブランドは、当然中古車でも高い評価を得ている。コンパクトカー、ファミリーバン、さまざまなビジネスサルーンやエステートカー、多数のSUV、そして高速のM派生車種など、エキサイティングな組み合わせが揃っている。しかし、中古車であっても、割高な価格には欠点がないわけではない。

Text: Jörg Maltzan and Lars Jakumeit

Share
facebook
X