映画「エンツォ フェラーリ」制作決定! ハリウッドの次のテーマはフェラーリとF1

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「フォードvsフェラーリ」の次の作品決まる テーマはエンツォ フェラーリ

ニューレーシングムービー: フォーミュラ1。エンツォ フェラーリの映画がやって来る。興行的に大成功を収めた1966年のルマン24時間での戦いを描いたレーシングムービー、「フォードvsフェラーリ」に続く、次のプロジェクトは「エンツォ フェラーリ」がテーマだ。

映画監督のマイケル マンは、スクーデリア フェラーリの伝説的な創業者であるエンツォ フェラーリを題材にした映画を企画している。
マイケル マンは、クルマを使ったアクションシーン満載のTVシリーズ、「スタスキー&ハッチ」、「ポリスストーリー」、「マイアミバイス」で成功を収めたあと、映画界に進出。最新のレース映画『フォードvsフェラーリ』でもエグゼクティブプロデューサーを務め、大成功を収めている。

スクーデリア フェラーリの生みの親、エンツォ フェラーリ。

この映画の舞台は1950年代、特に1957年にフォーカスが当てられるが、その年の5月12日、スペインの貴族であり、ボブスレーの選手でもあった、レーシングドライバー アルフォンソ デ ポルタゴは、フェラーリD50Aを駆って「ミッレ ミリア」に参加中、ロンバルディア州カブリアーナでコントロールを失って、観客席に突っ込んでしまう。
この事故によって、彼と彼のコ ドライバーのみならず、9人の観客が巻き添えをくって亡くなってしまった。またその事故がもととなり、その後ミッレミリアは中止を余儀なくされた。

この事故の責任を問われ、フェラーリは過失致死罪で訴えられたが、4年後に無罪となる。
したがって、この映画の主題は、レースのドラマチックな側面にある。
公開は2021年末か2022年初の予定。

名優ゲーリー クーパーと話す、アルフォンソ デ ポルタゴ。

「フォードvsフェラーリ」の二匹目のドジョウ、というわけではないだろうが、今度はエンツォ フェラーリを主役とした映画が製作されることになった。そういえば、「フォードvsフェラーリ」にもエンツォは登場していた。

監督のマイケル マンといえば、もうじき80歳になるはずだが、とにかくさまざまな武器の描写や夜景(特にLAの夜景を効果的に使用することが有名)にこだわると同時に、音(効果音)に関しても病的なこだわりを見せる人間である。
特に映画「ヒート」などでは、ロバート デ ニーロとアル パチーノなどが使う銃の音に、実弾をサンプリングした効果音を使用し、撮影前には俳優たちにも実弾射撃の訓練を受けさせたともいわれている。そのため「ヒート」の銃撃戦などの音は、ほかの映画の音とは明らかに違い、乾いて鋭い音がしていた。

そんなマイケル マンがミッレミリアや、エンツォ フェラーリをどう描くのか、大変興味深いが、人間的な観点から描くのであれば、彼が撮影したそれまでの映画と同様に、男くさい、あるいは男同士の関係について深く描くことを望みたい。そういう意味では「フォードvsフェラーリ」もそんな映画ではあったが、エンツォはフォードよりも、より伝説的で神話化された人物であるだけに、正確な検証や事実描写は必要となってくるだろう。

そして人物だけではなく、1957年当時の車をどれだけ使用して撮影するのか、あるいはレプリカの車を多数製作して使用するのか、など興味はつきない。どれだけ1957年のミッレミリアを再現できるかも、興味あるところだ。

また、ヒュー ジャックマンが主人公のエンツォを演じるということは、もちろん映画はすべて英語で撮影されるのだろうが、イタリア人が英語をしゃべるエンツォを観たときにどう思うのかも、ビミョーに気になる問題ではある(蛇足ながら、「フォードvsフェラーリ」では、レモ ジローネ演じるエンツォは、もちろんイタリア語を使って話していたが…)。
とにかく公開が楽しみだし、コロナ禍に負けることなく撮影してほしい一本である。

エンツォ フェラーリの役は、「X-メン」シリーズで知られる、ヒュー ジャックマンが演じると言われている。

Text: Michael Zeitler
加筆:大林晃平
Photo: Picture Alliance