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【新型バイク】Mを冠した3台目の「BMW M 1000 XR」はこれほどまでに熱い BMW製スポーツバイクファンなら誰もが欲しくなる?

2023年11月4日

BMW M 1000 XR。Mを冠した3台目のBMWはこれほどまでに熱い。BMW Motorradは、BMW M 1000 XRの最終詳細を発表した。201psのパワーと223kgの重量。ホットなミュンヘン製スポーツバイクのファンなら、誰もが欲しくなるはずだ。

「BMW M 1000 XR」。略して「M XR」。これは、ミュンヘンから登場する「M」がついた3番目のマシンの名前である。

現在のプレスリリースには、期待させるような記述がある。このBMWは、「最高の要求に応える長距離スポーツバイク」ということになっている。確かに、「XR」に最高の光を当てるための素敵な言葉だ。そして、きれいなフレーズの背後にあるディテールを見ると、新型BMWは超刺激的なコンセプトであることがわかる。

BMW M 1000 XRは200馬力以上

「BMW S 1000 RR」から提供された駆動力をベースにしている。つまり、可変タイミング、可変バルブリフト、201馬力のカミソリのように鋭い直列4気筒が推進力を提供する。これに扱いやすい223kgの車重が組み合わされる。メーカーは、このスポーティなエンジンの最高回転数を14,600rpmと規定している。

M 1000 XRはライダーに負担をかけない扱いやすさを実現している。

シャーシ技術、コントロールエレクトロニクス、エアロダイナミクスに関して言えば、エンジニアたちが自由に使える棚は明らかに充実していた。というのも、バイエルンにはすでに「M 1000 RR」と「M 1000 R」という2台のスーパーバイクが存在するからだ。

シャーシは「S 1000 XR」のものをベースにしており、アルミニウム製のブリッジフレームを中心にまとめられている。フロントには、例えば「M XR」では油圧ピストンシリンダーシステムを持つ倒立フォークが採用されている。フォークとショックアブソーバーのスプリングベースは、標準装備のダイナミックダンピングコントロール(DDC)と連動して調整できる。

横から見ると、XRモデルとの関係が明らかになる。ここならゆったり座れるはずだ。

Mウィングレットは、XRの前輪により多くのホイール荷重を与えるためのもの

「M 1000 XR」のMウィングレットは、空力的なダウンフォースによって、走行安定性の向上、ウイリー傾向の低減、加速の早さをもたらす。成功の鍵はフロントホイールの荷重増加で、これによりトラクションコントロールの制御が緩和され、より大きな加速が可能になる

前輪荷重の増加は時速100kmから始まり、時速220kmで12kgになる。

ラジアルハンドブレーキポンプを備えたMブレーキは、可能な限り最高の減速を保証するものである。BMWによると、スーパーバイク世界選手権での経験がそのまま開発に反映されたという。ブルーのアルマイトコーティングが施された専用ブレーキキャリパー。ライダーはブレーキスライドアシスト機能に満足するだろう。これは、カーブで一定のスライドを保ちながらブレーキングドリフトができるように設計されている。

「M 1000 XR」には鍛造アルミホイールが標準装備される。オプションでカーボンホイールも注文できる。

美しいワインディングの田舎道をM 1000 XRが疾走する。

「M 1000 XR」が最新の計器類とそれに対応するソフトウェアを装備していることは言うまでもない。必要であれば、アクティベーションコードを入力することで、OBDインターフェイス経由でサーキットのGPSデータにアクセスすることもできる。

クロスオーバーバイクとしてのコンセプトは、快適なシッティングを可能にすること

しかし、新型「BMW Mバイク」の真のハイライトは、クロスオーバーバイクとしての基本コンセプトだろう。このアイデアは新しいものではない。インスピレーションは既存の「XR」モデルから来ている。これは時速280kmで長距離を走るのが好きな人にとって最高のものとなる。

「BMW M 1000 XR」は2024年第1四半期に発売され、価格はベーシックバージョンで25,900ユーロ(約410万円)。それでも十分でない場合は、このシャープなBMWはもちろん、「M」兄弟のようにコンペティションパッケージも用意されている。

結論:
モーターサイクルの世界に、サーキットの王者であると同時に旅のスペシャリストでもあるクロスオーバーは存在するだろうか?大げさに言えば、「BMWドッペルR(Doppel-R)」と「GS」の間のようなモデルだ。おそらく無理だろうと多くの人は考える。しかし、世界は今、そのようなバイクを求めているし、ここに存在する。諺にもあるように、持つことは必要以上に素晴らしいことなのだ。

Text: Lars Hänsch-Petersen
Photo: BMW Group