【朗報!】素晴らしい!あの燃えたF40がよみがえる
2020年6月21日
以前に本サイト(AUTO BILD JAPAN)で動画とともに記事を掲載した、火災でほぼ全焼したあのF40が蘇る。2020年2月、モナコでフェラーリF40が発火して全焼。しかし100万ユーロ(約1億2500万円)を超える高価なF40が再生されることになった!
以前、動画付きでレポートした、モナコでF40が後部から火を噴いて、炎上した記事をおぼえておいでだろうか。その短い動画はソーシャルメディアで、あっという間に拡散された。それは自動車愛好家やファンには辛い画像だった。しかしグッドニュースは、この貴重なフェラーリが廃車とはならず、再生されることになったことだ。
おぼえてますか、この動画。まだご覧になってない方はどうぞ。
ビデオでは、どれほど大きな炎がどのようにフェラーリF40のリアの部分を燃やし続けているかを見ることができる。その横にはオーナーが立っていて、彼は唖然として頭の上で手を握りしめて、約100万ユーロ(約1億2500万円)の貴重なF40がどのように燃え尽きるのかを黙って見ていなければならなかった。また、バルコニーから直接ガーデンホースで放水してフェラーリを消そうとする住民の消火活動も失敗に終わる。消防隊だけが火を消すことができたのだが、間に合わなかった。あとには焼けたF40の残骸のみ。リトラクタブルヘッドライトが開いたままのフロント部分だけが半壊状態だった。
インテリアは完全に破壊されている
そして今、燃え尽きたフェラーリF40の新しい写真がアップされた。モナコの「フェラーリ カヴァラーリ」の修理工場ワークショップに、完全再生されるために、納車された車は、火災後の完全な状況を示している。そしてF40 は依然哀れな状態にあるのが見て取れる。炎はリアの部分から始まり、数分後には車全体が燃えた。インテリアは完全に破壊され、ドアは一部が溶け、エンジンもおそらく多くの新しい部品の交換によってしか救うことはできないだろう。
タンクが火災の原因か?
現時点では火災の公式な理由は明らかになっていないが、燃料タンクが原因ではないかと推測されている。これはフェラーリF40に関してはよく知られた問題でもあるが、スーパースポーツカーには、ピレリ製の発泡ゴム製タンクが2基、合計容量120リットルもあるため、発火しやすいとも言われている。歳月が経つにつれて、特に接合部分の素材が多孔質なものになることがあるため、専門家は少なくとも10年ごとにタンクを交換することを推奨している。ちなみにフェラーリの公式ワークショップでの交換費用は20,000~30,000ユーロ(約250~375万円)だ。タンクの交換が間に合わないと、火災の原因となりかねない。
甚大な被害にもかかわらず、F40はリビルトされることになった。しかしこのプロジェクトは簡単ではなく、非常に長い時間がかかることが予想される。費用も何百万円単位ではすまないだろう。だが、わずか1315台しか製造されておらず、市場価値は100万ユーロ(約1億2500万円)を超えていることを考えれば、このスーパースポーツの再生プロジェクトには価値があるはずだ。F40の復活を待とうではないか。
Text: Jan Goetz
Photo: Facebook.com/FerrariOwnersClubNL