ケイマンGT4 RS用チューンナップキットの効果は? シャーシとエアロダイナミクスをマンタイレーシング流にチューンナップ
2023年8月3日
ポルシェ 718ケイマン GT4 RSマンタイキットのコストは短縮するラップタイム1秒あたり7,000ユーロ(約110万円)となる。シャーシとエアロダイナミクスのチューニングで718ケイマン GT4 RSをさらに速くするが、決してお買い得ではない。
日常でも気軽に運転できるサーキットツールをお探しですか?それなら、「ポルシェ718ケイマンGT4 RS」はまさにうってつけのクルマです!ニュルブルクリンクのノルトシュライフェ(北コース、通称‘緑の地獄’)でのラップタイムは7分9秒300(ノルトシュライフェの短縮コース: 7分4秒511)で、6分59秒927の兄貴分「911(992)GT3」より10秒も遅いが、ベース価格は15万5575ユーロ(約2,450万円)で、4万ユーロ(約630万円)近く安い。この価格差を新しいマンタイキットに投資することができる!
確かに、マンタイキットの42,504ユーロ(約670万円)+取り付け工賃はお買い得ではない。しかし、サーキット走行で本気でビジネスをする人なら、購入を考えるべきだろう。なぜなら、マンタイは最高のパフォーマンスを実現するからだ。
「991GT2RS」や「992GT3」と同様、「GT4 RS」用のキットはシャーシとエアロダイナミクスに限定されている。500馬力の4.0リッター6気筒ボクサーエンジンはそのままだ。
「グッドウッド フェスティバル オブ スピード」で、マンタイキット(ポルシェの公式呼称)を装着した「GT4 RS」をじっくり見る機会を得た。フロントでまず目につくのは、両サイドに追加された2つのフラップだ。その後ろにはホイールアーチガーニー付きの新設計エアカーテンがある。見えないが、感じることができる。アンダーボディはフロントエリアがカーボン製で、新しいウインドダクトを備えている。
カーボン製ルーバーは有料
カーボン製ルーバー(片側2つから3つに変更)は、PTS特別色「パステルオレンジ」のテストカーで特に目立ち、ヴァイザッハパッケージのカーボン製フロントボンネットと見事に調和している。苦肉の策: カーボン製ルーバーは別料金で、上記の42,504ユーロ(約670万円)には含まれていない。グリーンのレーシングブレーキパッドも同様。スチール製ブレーキラインは追加料金なしで利用できる。
素人にはわからない: マンタイはフロントドア裏のエアインテークに追加グリルを取り付ける。レーストラックからのピックアップ(タイヤゴム片など)がこのグリルに集まり、除去しやすくなる!
視覚的なハイライトは、新しいカーボン製リアウイングだ。85mmワイドで、形状が異なり、4段階で調整できる。「GT4-RS」の文字の代わりに「Manthey」の文字が入った大きめのエンドプレートで直接見分けることができる。200km/hでは、マンタイはほぼ2倍のダウンフォース(89kgではなく169kg)を約束しているが、これは非ロードレギュレーションパフォーマンスポジションでのことである。
というのも、エアロダイナミクスパッケージ全体があまりに大きなダウンフォースを発生させるため、テールゲートの緩衝材がシャーシに小さなへこみを作ってしまったのだ。ここでもマンタイは状況を改善し、テールゲートが開いているときだけ見えるように、対応する2箇所に小さなカーボンプレートを取り付けた。
すでに「GT2 RS」や「GT3」でお馴染みのリアホイール用エアロディスク(鍛造リムとマグネシウムリムがある)も含まれており、ボディカラーのレタリングも可能だ。
マンタイキットは2023年12月より販売開始
2023年12月から発売されるマンタイキットには、4方向に調整可能なストラットと、フロントアクスルのスプリングレートを20%向上させたフルアジャスタブルコイルオーバーサスペンションも含まれている。コンプレッションとリバウンドのダンピングは工具なしで調整できる。
視覚的に、キットのすべての部品は非常に高品質な印象を与え、ヴァイザッハから直接来た部品と簡単に見分けがつく。ポルシェもこのことを認識しており、現在ではポルシェの装備プログラムを通じてマンタイキットを正式に提供しており、保証がそのまま維持されるという利点がある。
そして、その結論は?正確には6.179秒である!マンタイキットを装着したイェルクベルクマイスターは、ニュルのノルトシュライフェを7分03秒121で周回した。これで「GT4 RS」は「992 GT3」にかなり近づいた。だが、マンタイにはGT3用のパフォーマンスキットもあるのだ!
Text: Jan Götze
Photo: Christian Goes / AUTO BILD