【クラシック オブ ザ デイ】アメ車のレジェンドマッスルカー フォード マスタング シェルビーGT500エレノア物語
2023年7月30日
「エレノア」という名のフォード マスタングが映画ファンを魅了した。 2000年、フォード マスタング シェルビーGT500が、アクション映画、「60セカンズ(原題Gone in Sixty Seconds)」のスクリーンを駆け抜けた。”エレノア”は我々のクラシック オブ ザ デイだ!
2000年の超大作「60セカンズ」で、車泥棒の”メンフィス”レインズ(ニコラス ケイジ)がコードネーム “エレノア”と呼ばれるシルバーグレーの「フォード マスタング シェルビーGT500」を盗んだとき、世界中の車ファンが映画館で息をのんだ。
今回も盗難はうまくいくのだろうか?レインズは弟の命を救うことができるのか?そしてなによりも、幻想的な美しさを持つ「マスタング」にいったい何が起こるのだろうか? と。
筋書きは単純だが、車は素晴らしい
「60セカンズ」の筋書きは簡単に語ることができる。”メンフィス”のニックネームを持つランダル レインズは、優秀な自動車泥棒だが、この仕事からは引退していた。弟のキップが良識に反してランダルの跡を継ぎ、大掛かりな強盗に乗り出したため、ランダルは引退を撤回せざるを得なくなる。
ギャングのボス、レイモンド キャリトリは、キップ レインズに自分の人生を賭けて失敗した取引の代償を払わせようとしていたのだ。ランダル レインズは、元恋人のスウェイ(アンジェリーナ ジョリー)を含む昔の仲間とチームを組んで、一晩で49台の高級車を盗み出す。その中には、「アストンマーチンDB4」、「フェラーリ275GTB4」、「ジャガーXJ220」、「メルセデスSL600」、「ポルシェ959」が含まれていた。
それぞれの車には女性の名前が暗号化されており、警察からこのチームの活動を隠すことができる。彼らはラジオを聴いているからだ。47号車は”エレノア”、67年型「フォード マスタング シェルビーGT500」。メンフィス レインズはすでに何度かこの車を盗もうとしているが、そのたびに何か問題が起きている。
今回も、映画史に残るようなクレイジーな追跡劇や渋滞を飛び越えたにもかかわらず、レインズは車を積むのが遅すぎた。そして傷ついた車で!結局、泥棒たちは警察の助けでなんとか助かっただけだった。
このムービーカーはいかにしてアイコンとなったか
世界中の自動車ファンが、このユニークなマスタングに衝撃を受けた。”エレノア”は博物館の展示品でもなければ、ひどくチューニングされたレトロクラシックでもなかった。プロデューサーは、デザインをデザイナーのスティーブ スタンフォードに、仕上げを有名なホットロッドビルダーのチップ フースに依頼した。
この「シネマ ビークル」プロジェクトは、ベースとなる67年型「フォード マスタング」からスタートした。「シェルビーGT500」にインスパイアされた外観に、ハンドメイドのホイール、補助ヘッドライト、今では有名な「ペッパーグレーメタリック」塗装が施された。室内では、チューナーたちが、”エレノア”を木製ステアリングホイール、アルミニウム製ペダル、”Go-Baby-Go”と刻まれたハースト製ギアレバーでモディファイした。
ボンネット下の5.8リッターV8には、エーデルブロック製のアルミヘッド、ローラーカムシャフト、インテークマニホールドが装着された。エキゾーストシステムはステンレス製で、マグナフロー製のサイレンサーが装着されている。
エンジンのパワーは5速マニュアルギアボックスで伝達され、リアアクスルにはポジトラクションディファレンシャルが装着されている。サスペンションはトータルコントロールプロダクツ製で、ウィルウッド製ディスクブレーキとパワーステアリングが装備されている。
NOSシステムはフェイクではなく、ボタンを押すだけで101馬力から127馬力のパワーアップを実現する。
フォード マスタング シェルビーGT500: “エレノア”の走り方
Text: Lars Hänsch-Petersen